育てやすい子がうまくいかなくなるとき

赤ちゃんにも，気質のタイプがあります。おおよそ３つのグループがあるということは，以前の研究から示されています。

◎扱いやすい子（easy child）：新しい場面に慣れやすい，ポジティブな感情，安定した生活パターン
◎扱いにくい子（difficult child）：新しい場面になかなか慣れない，機嫌が悪いことが多い，生活リズムが不規則
◎慣れるのに時間がかかる子（slow-to-warm-up child）：新しい場面に慣れるのに時間がかかる，活動水準が低い

皆さんは，自分が子どものときにどういう子どもだったか，自分の家族に尋ねてみたことはありますか？

予測できない

自分の子どもがどのような気質のタイプになるのかは，親にも予測はできません。私の家にも３人子どもがいますが，それぞれ違う気質のタイプだった記憶があります。

育てにくい子には本当に手を焼いて困ってしまうのに対して，育てやすい子は「こんなに放っておいても平気なの？」と感動するくらい生活が楽です。本当に，どうなるかは予測できませんので，受け入れるしかありませんね。

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気質と知能指数

生後２〜３年くらいの子どもの気質のタイプと親の養育のスタイルで，８歳くらい知能指数が予測できるかを検討した研究があります。この論文です（Parenting Practices at 24 to 47 Months and IQ at Age 8: Effect-Measure Modification by Infant Temperament）。

Parenting Practices at 24 to 47 Months and IQ at Age 8: Effect-Measure Modification by Infant Temperament

分析の対象になっているのは，１万４千人以上が参加した大規模な縦断的調査プロジェクトの親子です。調査は，1991年から1992年にかけて妊娠していた母親からスタートしています。その後の追跡調査のデータがあって，この研究の目的に合致していた約７千人のデータが，この研究の分析対象となっています。