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パーソナリティで死因を予測(MMPIの場合)
生きるか死ぬかを問題にする研究は,心理学でも結構行われます。
幸福感や勤勉性といったパーソナリティによる死因の予測や,睡眠不足など行動習慣,生活習慣がやはり早く死ぬか遅く死ぬかに関連するようです……生活習慣は自分も見直した方が良いと思うので,いつも論文を見ながら反省するのですけどね……なかなか改善できません。
先日も,死に結びつきやすいパーソナリティの研究を紹介したのですが,今回も別のアプローチを紹介しようと思います。
こういった研究は予測するのに何十年もかかりますので,分析できる資料を手に入れることができるかという点が大きな問題になりそうです。それぞれの研究者がどういったルートで手に入れるのか,ということの方が気になります。
性格で死因を予測
というわけで今回も,生死を扱った論文のひとつを見てみましょう。MMPI(ミネソタ多面人格目録)と呼ばれる性格検査で,45年後の死亡や死因を予測しようと試みた研究です。この論文です(The MMPI factor scales and risk of death in men during 45 years of follow-up: The Western Electric study)。
調査に参加したのは2107名の中年期の男性たちです。1958年に,体力テストや胸部レントゲン,心電図などとともに,パーソナリティ検査MMPIにも回答しています。MMPIは550項目もある大規模な質問紙形式の検査で,そこから項目の得点を組み合わせて多くの得点を算出することができます。
ホーソン工場
このサンプルなのですが,ホーソン実験という名称の実験で知られる,シカゴの大規模な工場である,ホーソン工場に勤めていた人々から得られたものです。「ホーソン効果」という言葉も,心理学の教科書には必ずと言っていいほど載っている現象です。作業効率を高めようと実験操作をおこなうのですが,どのような操作をしても「実験に参加している」という状況が効果をもたらしてしまうといった現象です。
調査の参加者は1957年に40代から50代だったそうです。ということで,ほぼ皆さんお亡くなりになっているデータが得られているということですね。その死亡原因や死亡時期を予測しようとする研究です。
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