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オンラインゲーム内の行動と性格との関連
オンラインゲームはもはやあたりまえの存在になっていて,プレイヤーの数もどんどん増加しているようです。
Steamチャートを見ると,Steam全体の売上の上位や,最もプレイされたゲームを見ることができます。
MMORPG
多人数が同時に参加するオンラインのロールプレイングゲームは,MMORPGと呼ばれます。こういったゲームでは,プレイヤーはオープンワールドの仮想空間で他のプレイヤーと交流し,さまざまな活動を行うことができます。世界中でこの手のゲームは人気で,研究の対象になることも多くあります。
古典的で代表的なMMORPGのひとつに,『World of Warcraft』があります。2004年にリリースされ,2013年の段階で700万人以上の登録者があったそうです。このゲームでは,プレイヤーは2つの派閥のいずれかに所属するキャラクターやアバターを作成して,ファンタジー世界で敵と戦います。
World of Warcraft
World of Warcraftのゲームの進め方にはいくつかのモードがあります。
◎プレイヤー対環境(PvE):ゲームで生成されたモンスターとの戦闘が中心
◎プレイヤー対プレイヤー(PvP):プレイヤー対プレイヤーおよびプレイヤー対環境の戦闘が可能
◎ロールプレイング(RP),ロールプレイング - PvP(RP-PvP):ロールプレイング(またはゲームのファンタジー世界と一致する行動)に重点が置かれる
World of Warcraftのプレイヤーは,ゲームが生成する敵と戦うか,ほかのプレイヤーと戦うかを選択することができます。また,困難なコンテンツを進めてキャラクターを成長させることに焦点を当てるか,クエストのクリアに焦点を当てるか,ゲーム内の短剣を重視するか,ほかのプレイヤーとの戦闘を重視するかなど,さまざまな選択をしながらゲームを進めることができます。
性格
このようなゲーム内での活動は,パーソナリティ特性に関連するのでしょうか,今回紹介する研究では,HEXACOモデルとの関連を検討しています。
このモデルでは,6つのパーソナリティ構造によって,人間全体のパーソナリティを記述します。
・H: Honesty-Humility(正直さ—謙虚さ)
・E: Emotional Stability(情緒安定性)…神経症傾向の逆でBig Fiveとおおよそ同じですが,内容の一部がH因子に入るため完全に同一ではないようです。
・X: eXtraversion(外向性)…Big Fiveの外向性とほぼ同じ
・A: Agreeableness(協調性・調和性)…Big Fiveの協調性と大体同じですが,部分的にH因子に内容が吸収されているため全く同じではありません。
・C: Conscientiousness(勤勉性・誠実性)…Big Fiveの勤勉性とほぼ同じ
・O: Openness to Experience(開放性)…Big Fiveの開放性とほぼ同じ
さらに,サイコパシー傾向についても検討しています。はたして,どのような関連が見られたのでしょうか。こちらの論文を見てみましょう(Personality and behavior in a massively multiplayer online role-playing game)。
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