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詩集 水曜のシジュウカラ

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Blogで時々公開してきたカジュアルな詩作をまとめています。
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#詩篇

水曜のシジュウカラ

水曜のシジュウカラ

シジュウカラの甲高い声と
微かに白く透明な冷たさを含んだ空気に
強くなる光の痛みを忘れ
既に陽が射しはじめた階段の踊り場の朝を
足音を気にしながらゆっくと下る水曜。

やがて広がる初夏の緑が放つ控えめな匂いは
何処かを通り過ぎるエンジン音に混じりあい
静謐さに抗う鮮烈な赤へと入れ替わる。

いつまでも繰り返す今日と
いつまでも失われたような明日とが
歩き出す右足と左足を追い立て、
非日常の昨日もま

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他人の手

他人の手

少しこそばったい風を感じに海辺の城塞の街を散歩しに行くことはおろか、
窓を開け放つこともあまりなくなった晩秋の午後、
時間に追われるようにキーボードを叩いている自分よりもずっと速く、
干からびた時がその瞬間を追い越していくような気がして、
冷たさを感じ始めた指先を眺める。
昨日と同じ何ひとつ変わらないくたびれた手が忙しない動きを止める。
他人の手。
自分の指。
確かめる必要のない指先にキーボードの

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