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詩集 水曜のシジュウカラ

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Blogで時々公開してきたカジュアルな詩作をまとめています。
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2024年4月の記事一覧

そんな大仰なものではない

そんな大仰なものではない

そんな大仰なものではない。
少しばかりキナ臭い話がネットワークを通り過ぎ、
他人事のような災害の隅っこに立つ自分に時々気付いてしまうだけなのだ。
楽天的に過ごすには肩に重く、
人生を悲観するほどには生きるに困らない、
渇いた時間が流れていく。
それが何千年も続く今という時間である。
乗り合わせたその時代はどこへ向かうのか?
夏の終わりの写真を眺めながら、
それでも何も変わらない回転木馬のような時間

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春休みってこんなだったかな

春休みってこんなだったかな

春休みってこんなだったかな。
10代の子供達がけらけら笑いながら自転車で通り過ぎ、
昔ながらの電気店の店頭に置かれたTVでは、
ストライプの派手なジャケットを着たアナウンサーが、
場所が正確には思い出せないどこかの桜が満開になったと説明している。
滑っとした曇り空の夕暮れに、
コートを抱えたサラリーマンが、
スマートフォンにひきずられるように通り過ぎ、
その横の公園では、
もう暗くなって来たという

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