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チラムネ(千歳くんはラムネ瓶のなか)の舞台、福井へ行ってきた

はじめに

 ということで、先日の飛び石4連休後半の話。
 ガガガ文庫より刊行されている、「千歳くんはラムネ瓶のなか」(以下、チラムネ)の舞台、福井へ行ってきました。

 なお、チラムネについては、昨年noteでも書いています。作品の説明については、そちらへ。ちなみに現時点(2020年11月)は、既刊4巻です。

 なお、本noteについては、作品そのものの核心的な内容については触れないようにしていきたいとは思いますが、一応、既読推奨です。ま、基本的には文章で魅せるタイプの"青春群像劇"ですし、そこまでネタバレ的なものを今の時点では気にしなくても良いのかなとは思いますが。
 …ちなみになぜ、ここでラブコメと言わないかといえば、やっぱりあの人に最後のページを綴ってほしいからだけど、まぁその話は置いといて。

 閑話休題。前泊地の宇奈月温泉から、北陸が2日乗り放題な某きっぷをポケットに忍ばせつつ、4時間ほど列車に揺られて、雨の福井駅に到着。

 福井といえばまずは恐竜らしい、ということで、駅前のモニュメントにご挨拶…雨なので屋根に守られつつ後ろからww

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 ちなみにコイツら、動くだけでなく鳴いたり吠えたりするので、夜に来るとちょっと不気味www
 なお、声が出ることは知らなかったのだけど、さっき4巻読み直したら、ちゃんと書いてありました。芸が細かい。

 ところで、人生2度目の福井です。多分、高校生の頃、関西方面への乗り換えで時間が空いて一回降りたっきり。なので、記憶に残っているのは、なんか突然商店街の真ん中にこつ然と出現する電停くらい。

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 路面電車は今でも元気に走っていますが、駅前広場の方に乗り入れるようになり、"武生新"という特徴的な駅名も越前武生になりました。

東公園とヨーロッパ軒

 ホテルに荷物を預けると、既に時間はお昼過ぎ。途中、アニメイトでチラムネコーナーをひやかしつつ、駅の反対側へと向かいます。

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 ついでに、翌日撮ったハピリンの某有名テレビ局っぽい球体も、ついでに載せときます。チラムネによれば、この球体には8Kプラネタリウムが詰まっているらしい。そういえば朔より先にその8Kプラネタリウム観てやろうと思ってたのに、行ってくるの忘れたな…。

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 絶賛工事中の反対側に出て、AOSSAを横目に目指すは、東公園横のヨーロッパ軒豊島分店。4巻でも登場するあのグラウンドは、今は北陸新幹線の工事の関係で重機が置かれていました。

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 もちろんお目当ては福井名物、ソースカツ丼! 迷ったあげく、普通のカツとミンチカツ両方が楽しめるミックス丼をセレクトしました。

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 なるほどこれはうまい。メンチもいいけど、2枚ある方のオーソドックスなカツが最高。
 実はチラムネ読むまで、ソースカツ丼と言われるとまず信州が思い浮かぶ人だったんですよね。あんまり福井という印象…というかまぁそもそも福井そのものの印象がなかったんだけどww んでもって、今回、せっかくだから食べ比べてみようということで、福井行きの2日前に長野駅の明治亭でソースカツ丼を食べたりもしたのですが、個人的にはこっちの方が好きな感じ。やっぱりカツはこのくらいの薄さの方がいいなぁ。我らが新潟タレカツ丼も、似たような部位、薄さですよね。

 ということで、またたく間に完食。ごちそうさまでした。ヨーロッパ軒は、何店も分店がありますが、それぞれソースの味も微妙に違うらしい。今度はまた別のお店とかも行ってみたいですね。

エルパへ

 あいにくの天候が続きますが、お次は福井駅前からバスに乗り、ショッピングモールのエルパ(LPa)へと向かいます。なお、普通にバスに乗ると福井駅前からは片道360円?くらいだったかかかるのですが、運賃箱横に置いてある、アピタ・エルパ利用券みたいなのを、降りる時に出すと、200円に割引になりました。帰りは、エルパのインフォメーションみたいなところに置いてある同じ利用券を持ってバスに乗り、同じく降りる時に出せば、これまた割引になります。以上、巡礼豆知識でした。

 福井市で一番大きいショッピングモールというだけあって、たしかに面積的にはかなり広い感じ。ちなみにエルパには「ラブリーパートナーエルパ」とかいう副題がついてますが、なんかそこはかとなく田舎っぽ…ほのぼのしますねww

 特にメガネも靴も服も買いませんでしたがww、ここの食品売り場には、福井駅で少し探したけど見つからなかったローヤルさわやかが、ちゃんと陳列ましまされていました。なるほど、初めて飲んだけど美味しい。なんとなく、POPメロンソーダとかを思い出す感じ。

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 ところで、山崎健太の変で知られる(?)スタバも作中通り、このエルパの敷地内にあります。ドライブスルー付きというのが、なるほどなぁという感じ。店内店外ともそこそこ盛況でした。

ローヤルさわやか✕秋吉✕8番炒飯で宴

 この日の夜はJUNNAさんのオンラインバースデーライブがある、ということで、色々テイクアウトしてホテルで飯を食うことに。

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 作中でも出てきた福井駅前の秋吉で焼き鳥を買い求め、ついでにその待ち時間で8番に炒飯を買い、ホテルで宴といたしましたww

 一人で焼き鳥20本は多いのでは…?とも思えますが、確かに焼き鳥はそれぞれ小さめサイズでペロッといけますね。むしろ少なかったかも。今度はお店でリビドーの赴くまま食べたい。

 食事のお供は、福井の18時台NHKローカルニュースのニュースザウルスふくい。恐竜推しが徹底してるなぁwww ちなみに福井駅のベンチには、恐竜の恐竜博士?みたいなのが座っていたりします。写真撮ってくるの忘れたけどww

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 ホテルでこういうローカルニュースを見てるだけでも、旅の楽しさというものは感じられますね。

福井市の端っこへ

 おはよう福井。おはよう明日姉。

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 朝食はみんな大好きドーミーインの朝食ということで、ご当地ものとしておろしそばがありました。

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 朝は霧がかかっていましたが、だんだんと晴れ、今日はとりあえず午前中は晴れそうです。ということで、早めに(といっても9時過ぎだけど)出発。

 まずはえちぜん鉄道の一日フリーきっぷを買い求め、ピカピカの高架駅から三国港方面に向けて出発です。なお、略称はえち鉄らしいのですが、越後新潟県民としてはなんかモヤモヤするので、えちぜん鉄道で通しますww

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 単行ですが、きれいな電車です。ですが、見た目の綺麗さに反して案外モーターの良い音がします。どうやら昔は愛知環状鉄道にいた車両らしい。

 田原町からは、路面電車が直通運転をしている路線を通るため、駅には、低床ホームも併設がされています。細い道と住宅に挟まれた線路を行くのもあって、専用軌道のような様相。

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 九頭竜川を超えると一気に車窓は田園風景へ。

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 のどかなり。なお、エゴサ神であり、チラムネの著者の裕夢先生から、こんなタレコミもいただきましたww 季節も変えてまた来たいですね。

 二十分ほど揺られ、ほんの少し歩けば隣の坂井市になるような、福井市の端っこの駅に到着。鷲塚針原駅。作中、固有名詞が出てくるわけではないですが、まぁおそらくここなんだろうなあの駅は。

 ところで、ワンマン運転のこの列車ですが、女性のアテンダントさんが車内に乗車しています。なので、降りる際にはきっぷはそちらに見せるのですが、さっき買ったばかりのフリーきっぷが見当たらない…。仕方ないので、改めてここまでの運賃400円をえちぜん鉄道に献上しました☆ なお、降りた直後に、チラムネにうっかり挟んでいたフリーきっぷが見つかった模様。気をつけましょうww

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 駅舎は、何気に国指定文化財。昭和3年ごろの建築とされる、味のある駅舎です。

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 駅の周りは住宅と田んぼ。コンビニはありませんが、マルシェはありますww

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 今回は、この先、東尋坊にも行きたいのであまり散策する時間がなかったのが残念。いつの間にか、福武線に直通するトラムが駅にいました。この風景のなかにちょこんと停まっている最新鋭トラムはなんとなく面白い絵ですね。

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東尋坊

 ふたたびえちぜん鉄道に揺られ、福井といえば一番有名であろう観光地、東尋坊へと向かいます。こんどの電車は2両編成でした。昔は飯田線にいたらしい。

 終着駅、三国港駅に到着。

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 ここからはバスか徒歩で、東尋坊へと向かうことになるのですが、まだ天候も良さそうなので、徒歩で向かうことに。日本海を眺めつつ、海岸線をかっぽんぱったん歩きます。

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 草木生い茂る遊歩道を抜け、駅から30分ほど歩いたところで、いよいよ到着です。

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 チラムネ3巻において、明日姉に絡んだ罪により歌舞伎町の金髪スーツ男が捨てられた地(未遂)として知られるこの地(? さすが福井随一の観光地だけあって人もたくさんでした。

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 時間に余裕があれば、向こうに赤い橋が見える雄島へと行ってみようかとも思いましたが、ここまでの徒歩でそこそこ疲れたのと、午後からは天気が下り坂ということでこのへんで福井市へと戻ります。

明日へと向かう風を探して

 福井市へと戻り、目指したのは河川敷。泣きぼくろが印象的な、銀髪ショートの文学超美少女の面影を探して彷徨いますww

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 とりあえず、大きな水門もある足羽川のほとりへ来てみましたが、流石にこの川はそう気軽に落っこちれる感じではない…。それに"コンパクトな鉄塔"なんかも見当たりません。素振りとかするならこのへんの河川敷はいいかもだけど。

 どこまでハッキリとしたイメージがあるのかは分かりませんが、せっかくなので探訪してみようということで、その水門から足羽川に注いでいる小さな川、荒川を遡ります。

 すると…。

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 あの遠くに見えるのは、まさしくコンパクトな鉄塔では!? 鴨の群れが静かに泳ぐ様子を横目にさらに先へと向かいます。

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 そして…。

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せいぜい二十メートルのほどの川幅、両脇に軒を連ねる新旧入り交じった民家、コンパクトな鉄塔とそこから真っ直ぐ伸びる電線、遠くに見える山影。
「裕夢『千歳くんはラムネ瓶のなか』、小学館、2019、p.56」

 そしてなにより、小さな水門と下りるべき”護岸の真ん中に設けられた人ひとり分の細い道”。

 ちなみに、この先はもうショッピングセンターを超えると、車の通れない河川敷の道がなさそうだし(帰ってきてから文明の利器Google Mapでチェックしたww)、もし具体的なイメージがあるならこのあたりなのかなぁとも思います。位置関係的にも、朔が高校への行き帰りに使うとして、自然な感じ。

 まぁ、いつかくるであろうアニメ化の日に、もしここが出てきたら、フライング聖地巡礼でラッキーということでww

8番ラーメンで唐麺を食べて離福

 明日へと向かう風を探していたら、残念なことにもう帰る時間が迫ってきていました。ということで、手短に某オシャレなお店の外観を撮りつつ、

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 8番ラーメンで唐麺をすすり、(なかなかそこそこ美味しかった)

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 「福井銘菓じゃねぇよかわいいなチクショウ!」とか言いながら帰りました。

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 1泊2日だとまだまだ回りきれてないですね。それこそ足羽山とかもそうだし、そもそも福井なんだから一応恐竜博物館とかにも行っとくのが礼儀だろう、と。せっかくならトラムにも乗りたかった。トラムが走る街というのは世界共通、良い街であると決まっております。(当社調べ

 ということで、なかなか新潟からは地味に遠いのですがww今度は芦原温泉にでもゆっくり泊まりつつ、また再訪したいなぁと思いました。そして、その頃にはまた聖地が増えていることでしょうww

 まだまだ小説の段階なので"聖地巡礼"的には早いのかもしれませんが、チラムネはなんというか福井という土地にかなりしっかり足が着いているお話なので、こうやって作品をイメージしながら回るだけでも楽しいものだと思います。今後のチラムネ経験もさらに豊かになることでしょう。昨今のあれこれでなかなかアレな世の中ではありますが、ニューノーマルに配慮しつつ、是非、訪れてみてください。

 それでは。

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