バリバリ働くつもりが23歳で結婚した理由
さとうです。
私、東北出身の高卒なんですが、19歳である会社に就職しました。
最初は本当仕事するのがつらくて、3か月くらい辞めようと思ってたんです。
でも指導してくれてた先輩に相談したら、そこから仲良くなって、仕事で躓いても聞きやすくなって、それから仕事も順調に覚えてきて。
嫌なお客さん、嫌な上司がいても「どこの会社もこんなもんだよな、我慢我慢」と思えるようになりました。
そのうち、今の旦那さんと出会って、半年くらいで寮を出て同棲し始めます。
そのころは結婚願望はあまりなくて26過ぎたらかな。と
しかし、私が22歳の3月、東日本大震災。
当時、横浜市にある営業所で事務してました。
確か5階だったのですが、デスクの引き出しはぐわんぐわんスライドするし、廊下の壁には約50センチのヒビ。
働いてた会社は部品メーカーだったんですが、国内の主要工場がすべて東北にありました。
外注さんの中には工場ごと流されたり、機械が水没したり。
福島の外注さんは、原発のことがあって従業員が怖くて辞めてしまって、募集してもなかなか入社してくれない。作りたくても作業者がいなくて作れない。
最初の2か月位はどこの会社もそんな感じだったから、お客さんも「仕方ないよね、納品できるものだけでもいいから」みたいなスタンス。
でも、みんな物作って売って稼がねばなりません。
6月位になるとお客さんからの煽りもきつくなって、でも工場側も作りたくても作れない、たまった注文をどこから手を付けていいか責任者間でしかやり取りできない。
私が東北出身だったこともあり、工場の人や外注の人ともすごく仲良くて、担当変わっても何かあると私を頼ってくれたりするくらい信頼関係築けてたと思う。
お客さんも福島の人だったけど、娘さんと私が同級生だからってすごく可愛がってもらってた。
でも、いち事務員じゃどうにもできないことが多すぎて。
お客さんの期待にも応えられない、大変な状況の工場の人にも煽らなきゃいけない。
そのジレンマの中で、私にトドメを刺したのが「輪番操業」。
知ってる人は知ってると思うけど、電気の供給が間に合わないから、工場とか電気をたくさん使う会社の休みを分散させようっていう政策。
私の業種は土日出る代わりに、火水を休みにって。
会社ではそんな状況、唯一心の癒しだった同棲中の彼氏とも休みがずれて、一緒の時間がほとんどない。
頑張ろう、頑張ろう、と思ってたんだけど、いつの間にか夜寝れない、会社にいる時に食欲がわかない、ってなってた。
夜12時には布団に入るのに、やっと寝付くのは4時、家を出るのは6時半、それまで会社で朝ごはん食べてたけど、それも食べれない、昼も食べれない。
でついに、家から出られなくなりました。
最初は本当彼氏がついてないと、病院に行くのも、会社辞めるため上司に会いに行くのも不安。
バスも電車も手汗がすごくて。
一応心療内科で見てもらったら、うつ病、睡眠障害。
で会社辞めました。
本当急に辞めたので、いろんな人に迷惑かけました。
あでも、今でもその会社の人とはたまに会ってる。呑んでる。
うつ病自体は2か月位でよくなって、睡眠薬も4か月位で断薬できた。
で、最初は退職金で色々支払ってたんだけど、住民税とか所得税とか健康保険とか、どんどんお金なくなる。
そんな時、彼氏が「結婚して俺の扶養に入っちゃえば?」って言ってくれて。
いつかはこの人と結婚すると思ってたけど、キッカケっていうキッカケは、震災です。
震災と同じ年に結婚したので、ニュースで「震災から何年目です」って流れると我が家では「結婚してそんなに経つんだね」って会話がお決まり。