詩『人生ERO・ERO』

もうずっと行きたくて行けないけど
同情を買ってもらえない
みんなとっくに走り終わって
気持ち良さそうに汗をかいてる
私は入り口をこするように歩き出して
ときどき下がって戸惑っている
だから私は子供のままで
大人になった友達を
恨めしそうに遠くから見て
「一緒に走る相手がいない」
昔「アンパンマンになりたい」と
言ってたあの子も今となっては
マンホール踏んで駆けてゆく
雨に濡れたら滑るけど
あの子はめげずに走ってる
ゴールテープを破りたい
破りたい　早く破りたい
だけど怖いから破れない
ただ快感が欲しいだけ！！
夜の闇を必死で走る
だけどやっぱり向こうへ行けず
今日も枕を濡らしてるのヨ

もうずっと行けそうで行けないけど
誰にも分かってもらえない
みんなは疲れてアチコチ痛めて
顔を赤くしてグッタリしてる
私は入り口で虚しくなって泣き出して
栗を拾っては捨てている
だから私は血が止まらない
大人になった友達は
嬉しそうに電話してきて
「私の靴はもう剥がれない」
昔「わたあめの雲に乗りたい」と
言ってたあの子も今となっては
必死にバトンを握ってる
バトンは太くて長いけど
あの子はめげずに掴んでる
ゴールテープを破りたい
破りたい　早く破りたい
だけど怖いから破れない
ただ快感が欲しいだけ！！
夢中になったら朝が来る
だけどやっぱり向こうへ行けず
今日も枕を濡らしてるのヨ

(作成日:2023/8/28)