私の災害ボランティアとの関わり | 吉田 敦(福岡被災地前進支援 )
第4回:災害中間支援組織
近年は各地で大きな災害が頻発しており、南海トラフ地震のような大災害の発生も近いと言われています。災害の規模が大きければ大きいほど、被災者は多様なニーズや困りごとを抱える一方、被災地には多様な支援者が入ってきます。このため、被災者のニーズを的確に把握し、必要な支援につなぐことや、支援のもれやむらを防ぐコーディネーションが求められます。そして、そのコーディネーションの担い手として、行政や(災害ボランティアセンターを運営する)社会福祉協議会と、民間の災害中間支援組織が連携して活躍することが期待されています。
福岡県でこの災害中間支援組織に該当する県域のネットワークとして、2021年3月に災害支援ふくおか広域ネットワーク(略称:Fネット)が設立され、2024年10月現在では21団体と6個人で構成されています。私たちはこのFネットの創設メンバーとして、福岡県・福岡県社協との三者連携の促進やネットワークの拡充にも取り組んでいます。
災害中間支援組織の必要性・重要性は連携のパートナーである行政や社協に十分認識され期待も高まっていますが、Fネットの中核を担っているのは民間の災害ボランティア団体であり、メンバーはみんなそれぞれ本業を持っています。それでも、休日や休暇を利用して様々な被災地の支援活動に取り組み続けている熱いメンバーばかりです。ところが、福岡県内で広域災害が発生してFネットによるコーディネーションの必要性が一層高まる時は、構成団体の地元が被災し、まず地元の被災現場への支援活動が期待される時でもあり、県域でのコーディネーションに継続的に取り組む人材を確保することが困難になります。
この問題を解決するためには、県内各地で災害支援に興味を持つ団体や個人の方にFネットに加入していただき、ネットワークの層を厚くすることが必要です。Fネットには災害ボランティア団体だけではなく、大学・フードバンク・士業団体・子育て支援団体・企業など、災害発生時にはそれぞれの専門を活かした支援で貢献したいと考える方々もいます。もしFネットにちょっとでも興味を持たれたら、ぜひご連絡ください。https://saigaishienfnet.wordpress.com/form/