『おいしい記憶をつくる冒険』夫婦さんぽ【三浦半島・三崎エリア】
”最強におトクで、おいしい切符の存在” を知った、私たち夫婦は決心した。
『よし!明日は早起きして、三浦半島にマグロを食べにいこう』
夜10時に布団に入り、翌日に備えよう作戦だ。
明日を楽しみに、さっそく、スヤスヤと眠る夫。
絵に描いたように、目をパチクリ、天井を見つめる私。
遠足の前日の感覚だ。眠くなることを、脳が忘れた。眠れない。
(アラサーが眠れないと、明日に影響すんぞ)
子供のころから相変わらず、冒険の前日はこうなってしまう。
脳内旅行へいってしまい "ねむる君"が行方不明。
「ピンポンパンポーン。まいごのおしらせです」
脳内放送で、ねむる君を見つけたものの、夜中の3時、 パチっと目覚めた。早起きといっても、さすがに早すぎる。どうしよう。
知らない土地に出かけるで!の好奇心は、アラサーの睡眠脳を覚醒させる。
さーて、三浦半島の天気や、服装、どこに行こうかとスマホをポチポチ。
電車で寝ればいいか!と、開き直ってみたものの、車窓からの景色が好きな私は、結局
「わぁ!海だ!みてみて!」と、夫の肩を叩くことになる。海なし県出身の2人。海を見るだけで「わぁ!」となる。コスパがいいとはこのことだ。
さて、あすきー散歩の目的、これだけは絶対に外せない目的。
(突然すみません、あすきーとは、私のニックネームです。)
それは
「おいしい幸せを、冒険の地で見つけたい(ただの散歩ぞ)」
グーグルマップに♡をつけて、再び短い眠りにおちた。(結局アラサーは、寝たほうがいいのも知っている)
ちなみに、最初に、最高のネタバレをどうぞ。
これ、実質ほぼ無料で食べられます。合法です。笑
東京で共働きの、普通のアラサー夫婦です。
→ あたらしい冒険の書を、はじめる。
【しらべる】思い出のための準備
おいしいものを、絶対に外せない理由は、たった1つ。
「あーーあの場所で食べた◯◯、最高だったなーー!」という、幸せになれる、記憶の尊さを知っているからだ。
おいしい記憶は、海馬〔長期記憶〕に保存される、あすきーの脳内システム。(単純)
【おいしいもの×好きな人間と共有=想像以上の幸せ】という、公式がわたしの中には存在する。
実際、大学のころ、おいしさを決める決定要因(色、見た目、食環境、音、一緒に食べる人など)について勉強したり。
卒論なんて「食べ物の購買を、決定する要因」について研究した。
おいしさを追求する、ただの変態なのだ。
食物学科 食物学専攻という、食のド変態。
そんな食に貪欲な私は、一生残るかもしれない、おいしい記憶を求めて、眠れないほどに、前日リサーチしてしまっただけに過ぎない。
【そうび】 潮風・魚介への対策
この日は、最高気温9度だったので、ダウンコート、パンツスタイル、スニーカー。
貼るホッカイロ、寒い時に追加で着れる軽量ダウンも、リュックに入れた。(潮風をナメてはいけない。←案の定、現地で風が冷たくて、持参した追加ダウンを着ることになった人)
そして、海沿いに行く=魚介を買うかもしれないので、100円ショップで保冷バックを購入。
お魚さんは、パックに入っていようと、なかなかの香りを放つので、ビニール袋・ジップ付き袋・保冷バックは必須。
100均なら、魚臭で捨てることになっても、罪悪感がない。うんうん。
【アイテム】 みさき まぐろ きっぷ
結論から言うと、最強におトクな切符は、これ。
京急線の券売機で売っていて、当日、ワンタッチでサクッと購入できる。
わざわざ予約しなくとも「あ、三浦いこう」の、タッチ&ゴーができるではないか。
(品川、横浜、京急川崎、京急蒲田、上大岡、金沢文庫で売っているらしい)
駅によって多少前後するが、品川駅だと大人1人3570円。
コスパ最高!特典がアツいので、紹介しちゃう。(自分への覚書も含む)
購入した切符は、すべて込みで3570円。
え?特典2,3だけで、すでに購入した金額に近いではないか!?
そうなんです。
総額5000〜7000円くらいの内容が、なんと3570円で楽しめるのだ。
京急さんありがとう!すばらしい企画すぎる!と心底思える、超おトクな切符だったのです。
企画してくださった方々、どなたか存じませんが、感謝感謝。
→ 三浦・三崎グルメと、夫婦さんぽ。
切符が、バスのフリーパスになっているので、下車するときに運転手さんに見せるだけでOK。乗り放題という太っ腹さよ、京急さんへの感謝がとまらない。
【バス】三崎口駅。2番乗り場、三崎港行き(三26、須7)
わかりやすい「三崎港行き」を選択。
もし、三崎港行きに乗れなかったときは
通り矢行き、城ヶ島行き、浜諸磯行きのバスでも大丈夫。
どの行き先も、三崎港方面なので、三崎港でボタンを押して降りよう。
(不安なときは、運転手さんに確認を)
30分ほどで、三崎港に到着!
【ランチ】くろば亭で、舟盛り定食
口コミが高く、特典のまんぷくまぐろ券で、舟盛りを食べられるお店。
三崎港バス乗り場から、徒歩6分。
オープンは11時。
11時15分につきましたが…すでにお店の周りに人が。
これは、期待大。那須塩原という、観光地の田舎出身の私からすると、長閑な街のおいしい店は、店外に人が集まるのだ。
名前を記入して、30分ほどで入店。
いざ、舟盛り。
お頭ついとるやないけ!(仕入れによって、魚は変わるそう)
店員さんが、魚の種類をメモで渡してくれる、ご配慮に感謝。
サワラの刺身、子ムツの刺身(お頭つきのやつ)なんて、漁港付近でないと食べられない。
では、(命を)いただきます!
子ムツを口に入れた瞬間、感動してしまった。
歯切れのいい食感でくさみがなく、甘さと旨味を感じる味わい。
夫婦ともに悶絶しながら、おのおの、おいしいに向き合う時間。
美味しすぎて、勢い任せで食べ終えた。最高すぎた。
12時20分ごろ、お店の外に出ると…
入店したときより、4倍ほど、人が道に溢れていた。(お店の前は道路です。車通りますのでご注意を)
「おいしかったもんね。そりゃ並ぶよね」と、夫婦で静かに立ち去りました。
という現場の報告より、11時ごろ現地に行くことをおすすめします。
【さんぽ】お花と景色が美しい、本瑞寺
ランチをいただいた、くろば亭さんの近くに、ものすごく急な階段を発見。
引き込まれるように、登り。
登った上からの景色。奥に橋と港が見える。
階段を登った先は、心が洗われる場所だった。
お庭がとても綺麗な『本瑞寺』
お寺から一望できる、港街の景色は、なんとも言えない。このかんじ。
何年後かに、夫婦で、この散歩を思い出すときが来たら
「海沿いっぽい大きな木があったお寺!すてきだったよね」と、共通の記憶として残っていることであろう。
【さんぽ】港町の、昔と今を感じる
半世紀以上たっているであろう老舗や、古民家を改装して作ったイマドキのお店が、混在している港町。シャッターを閉めている、かつてのお店も多い。
歩いていると、道ばたで猫ちゃんを、ちらほら見かける。
カメラが好きな人にとっては、たまらない街。(元?カメラ女子はそう思う)
そして、私がどうしても行きたかった老舗へ向かいます。
【お土産】老舗のオシャレ和菓子屋、宮田屋
何がオシャレかというと、味のセンス。
老舗といえば「昔ながら大福」「昔ながらの団子」など、味を守り続けてきたであろうイメージがある。
しかし、この老舗の宮田屋さんは、伝統ある和菓子の味はもちろん、現代の感覚を積極的に取り入れている、センスのある和菓子がラインナップされているのだ。
和菓子で過去と未来を行き来できる、バックトゥーザフューチャー和菓子店である(何言ってんだ)
ラムレーズンどら
ラム漬けレーズンと、バターを、どら焼きに入れた一品。
変わり種どら焼きで、最高の味に出会えてしまった。10個くらい買えばよかった…って思うくらい、おいしかった。笑
マドレーヌ
子供のころ、ケーキ屋さんで買ってもらった、あの懐かしいマドレーヌの味。きめ細やかな生地からは、こだわりしか感じない。和菓子屋の、本気のマドレーヌ。
福餅(よもぎ)
「このご時世なので、家でおやつを楽しんで欲しい!という思いで、今は50円引きで100円で売っているの」と、お店の方が教えてくださった。
なんて素敵な計らいなのだろう。
香り高いよもぎ大福を、焼くことによって、香ばしさもプラスしている一品。手で簡単にちぎれる、やわらかいモチ生地と、あんこの絶妙な甘さ、最後によもぎの香りが鼻を抜けてゆく。
夫婦ふたりで半分こ。
甘いものを普段食べない夫が「うまぁ」と感動したほど、おいしい福餅。
「近所に住んでたら、ついつい買ってしまうやつ」と、夫が絶賛。私も絶賛。
こもれび(餡と栗のパイ包み)
福島に「エキソンパイ」という、餡とくるみをパイ生地でつつんだ和菓子がある。あんこが苦手だった頃、母に勧められて渋々食べたとき「うまぁ!なんだこれ!」と衝撃を受けたことを、今でも覚えている。
それからというもの、和菓子屋さんに行くと、餡をパイで包んでいる商品を探してしまう。
餡をパイで包んでくれる和菓子屋さんは、多くない。希少な存在なのだ。
そんな希少で貴重な存在が、三崎にあるなんて。
しかも栗までいれちゃって。うまいに決まってるだろ!最高か!
あんこが苦手な人、これをぜひ試してほしい。
あんこという概念が変わります。
(by子供の頃、あんこが苦手だった私より)
宝玉(和クッキー)
これは、紅茶と食べたい和菓子である。
ほろっと口の中で、ほどけてゆく。
和三盆と抹茶という、和な味付けが、後をひくおいしさ。
わざわざ遠くの焼き菓子屋さんに、足を運ぶほど、焼き菓子には目がない。和菓子屋のクッキーという異色さは、買ってしまうに決まっている。
→まぐろの希少部位を、うらりマルシェで購入
【休憩】うらりマルシェ、2Fテラスで乾杯
港町を散歩した体に、染み渡るこちらで、小休憩。
テラスはテーブルと椅子が多く、広々としていて、海を見ながらのんびり過ごせます。
うらりマルシェは、産地直送の市場で、三崎マグロや三浦野菜がたくさん。
マグロはこんなかんじで。(なんか市場って、わくわくする←わたしたち夫婦だけかしら)
【お土産】本マグロのカマトロ(希少部位)
カマトロとは、頭(カマ)のエラ後ろらへんで、脂が乗っている部位。1尾から2個しか取れないという、希少部位だそう。
大トロと赤身の味をどちらも楽しめるような、とろける絶妙な味ということで、購入!なんと、割引になる方法がありました。
・みさきまぐろきっぷ の C券1枚につき、700円引き可能とのこと。
夫婦ともに、何に使おう?と悩んでいたので、自宅で楽しむための、マグロの購入にあてることに。(2人のC券=合計1400円の金券)
差額の、748円で希少部位をゲット。
お寿司屋さんでいただく場合、一貫で数千円するのも当たり前だとか…(ぎょぎょぎょ!)
スーパーでは出会えない、漁港ならではのレア物です。(まだ食べてないので、ワクワクしている状態です笑)
【お土産】本マグロのテール(尾肉)
これも、まさしくスーパーじゃお目にかからない代物。
これが驚くほど、おいしいので、ぜひ紹介したい。
なんじゃこりゃ!な見た目。
フライパンに、米油、冷凍のままのテールを入れ、日本酒と、ステーキスパイスで焼いてみた。じゅうじゅう。(フタはなしで。後半、油が飛ぶので、ご注意を)
見た目はさらに、なんじゃこりゃ!ですが、
味はというと、、、?
『なんだこれ?!牛肉と魚の間のような味で、脂がのっていてジューシー。お、おいしい。箸がとまらない!!』です。
お酒好きな方は、絶対好きな味かと思われます。(夫婦ともに酒好きなもので)
これを買いに、また三崎に行こう!と、夫婦で意見が一致した、レア食材。
騙されたと思って、挑戦してみてはいかがでしょう。
焼いているときの香りが…!というクレームは受け付けません笑。換気扇強で、窓を開けて外気を取り入れて焼くことをオススメしておきます。
私が真剣に焼いているとき、夫が静かにキッチンの窓を開けに来てくれました。リビングで「なんだこの香り…!」となったそうな笑
(そんなとき私は、おいしく焼きたい想いで頭がいっぱいでした)
→冒険の書を、とじる
三浦半島と一口にいっても「三浦・三崎」「逗子・葉山」「横須賀」「江ノ島・鎌倉」と、気になる場所だらけ。
その中、今回訪れた三浦・三崎でも「三崎港」「三浦海岸」「小網大・油壺」「城ケ島」と、観光場所はそれぞれ適度に離れているので、マトを絞っていくのがいいのかな?と思います。(疲れない程度に楽しむくらいが、大人にはちょうどいい笑)
朝9時に出発し、11時にランチ、15時ごろお土産を購入し、帰路につくと17時代に家について、疲れ過ぎず楽しく冒険を終えることができました。(帰宅してから、マグロのテールを焼ける元気もあった笑)
今回紹介した、三崎港だけをのんびりするも良し。
レンタルサイクルで、三浦半島の観光場所を行けるところまで走って、別のレンタルスポットで乗り捨てるという方法も。
乗り放題のバスを活用して、観光スポットを転々とするのもアリ。
お得な切符の種類も、複数あるので、気になる方は、京急線の切符を調べてみてください。
調べるより、誰かの案に乗っかってみよう!というノリのいい方は、ぜひ今回の夫婦さんぽモデルコース?をお試しください。感覚が似ているかたは、きっと楽しめることでしょう。
価値観は人それぞれなので、お任せいたします。(急に投げた笑)
以前の散歩は、マガジンにまとめてあります。
(毎週のように散歩はしていますが、noteはときどきUPしています)
よろしければ、過去散歩もご覧ください。どうぞどうぞ。
最後までお付き合いいただきまして、どうもどうも。
今回は、かつてない大ボリューム記事。(東京を飛び出した散歩だったからかしら)
部分的に読んでくださった方も、最初から読んでしまったぜ!という真面目な方も、そんな出会いに感謝でございます。
東京にいる、普通のアラサー夫婦です。
いや、私は、たぶん...食の変態です。
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フードコーディネーター・フードスタイリスト
そんなことを生業にしております。
(フード撮影、飲食店ディレクション、フード系ライティング、商品監修など)
マイブームはnoteを書くことなので
インスタはのんびり更新中です。
■ あすきー Instagram
https://www.instagram.com/_apiapi_
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