東ちひろ『「ママ先生の子育て」がうまくいく45のヒント』
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』を実際に身に染みて感じている一週間。ちゃんと高校教師してます。子育てもしてます。
たまたまこういうの見つけて読んだ。
子育て本、教師本はたくさんあるけれど
「子育て教師本」ってありそうでなかったかも。
著者の東さんはもちろん教師経験ありのベテランママで、
コロナ前に書かれたものなので、少し今と違うところもあるけど、
じわっと心に響いて、なかなかよかった。
私が共感したところ。
1 我が子を相対化してしまう
すごく自分でもドライだなあと思うのだけど、我が子とその周りの子たちを「相対化」「客観視」してみているな、と思うことがある。
評価はしていないけど比較はしている。
今はいい例があげられないけれど、たとえば中学生くらいになったとき、「いまこの成績なら、○○高校いって、そのあと○○大学くらいだろうなあ」と、わりと正確に見立ててしまうような気がする。
塾や学校の保護者会などで「○○高校の合格可能性は△△%です」と言われたとき、「ですよね~」とか言ってしまいそう。
一方で、わが子ながらに「この子のこういうところはすごい!」と心から感動することもあって、たぶん、私がそう思うとき、客観的に見てもその点についてわが子は優れているんじゃないかと思う。
もちろん、相対化することがあっても、わが子は「絶対的」な存在。
彼らの可能性を実際よりかなり大きめに見積もって、うざい!と息子に思われるくらい期待する…、自分がそうなってしまうときも、恐れずに受け入れていきたい。
2 先生の気持ちがわかる・ママの気持ちもわかる
長男の初めての個人懇談(保育園)。私はなんと、直前にお腹が痛くなった!緊張していたのである。独身時代、「先生」としての個人懇談は、数百回も経験しているのに。
でも、思った。「先生の方もお腹が痛いかも」。まあ保育園だし、私より年上の担任だったから、緊張はそうでもなかっただろうけど、より大変で相手に気をつかうのは向こうの方だ。
で、せっかくの懇談、どんな時間にしたいかな?と考えた結果、親にとっても先生にとっても、雑談みたいに楽しく話が弾んで、でもお互いに子どもについて有意義な情報交換がたくさんできる時間だと嬉しいな、と。
親になって驚いたのが、「こんなことがあったんだけど、先生に言ったらモンスターペアレントって思われるよね」と言って、我慢しているママ友がけっこういること。
「それは絶対ひとこと伝えといたほうがいい!」ということでも、保護者は口に出せずにいたりする。
教員の立場からすると、不満がたまったあげく、学校や先生に失望して、「言ってもしかたない」となってしまうことが一番怖い。
一時的に耳が痛い内容であっても、それを改善するのが仕事。保護者と学校が信頼し合って、大切な子どもを一緒に育てていかなくてはならない。
というわけで、私は毎回、息子の担任の先生たちとは「楽しく、腹を割って」話をするようにしている。
「先生、じつはこういうこと困っています」ということがあれば、小さいことでも、クレーマーみたいなことでも、話してみる。
そして最近は担任をしていないけれど、母親になった経験が、教員として保護者と話すときにも役立つだろう。
こんな本もあったので読んでみたい↓
このブログを書いていたら隣に長男がやってきて
「お母さんにぴったりの本だね」と言いだしたので
少しほっこりした気持ちになった。
でも「先生がママ先生になったら、は反対やな。ママが先生になったんやもんな」って。
「え??お母さん、Rが生まれる前から先生やから、先生がママ先生になったんだよ?」
「そうなん?」
「お母さん、一人のとき、何して働いてたと思ってたの?」
「え、コンビニとか…」
まさかのコンビニ人間になってた母。
最近は息子たちも、私がどんな仕事をしているか理解している。
できれば、家では「先生」の鎧を脱いで、100%「母親」でいたいと思っているけれど。