こども食堂でゆるりとお金の話
3連休の続いた9月末、こども食堂を開催しました。
今回は「宝さがしゲーム」「チーズつくり」「薫製つくり」とワークショップを取り入れ、もりだくさんな回となりました。
黙々と連休明けのテストのために勉強に励む中学生。
相変わらずマイペースで元気な小学生。
お米や野菜を受け取りに来る親御さん。
今回も沢山の方に利用してもらいました。
ワークショップは申込不要。
こども食堂にやってきて「やりたいです。」そう言ってもらえれば、体験スタートです。
最初は「やらない」と言っていたのに、他の子が楽しそうに始めると、「やっぱりやる!」と言い出す子ども達。
まずは「さけるチーズ」や「カチョカバロ」などお手本を見せるものの、そこは独自のアレンジを加えたがる子ども達。
「ゆきうさぎ」「首長きょうりゅう」「クロワッサン」
なんとも不思議なチーズたちが次々と出てきます。
作ったチーズはひと晩、冷蔵庫で乾燥させて、次の日はそのチーズを薫製にします。
テスト勉強がイヤになった中学生が率先して薫製器をダンボール箱で作ってくれました。
「わかるわかる。テスト期間中って、なぜか余計な事をしたくなっちゃうんだよね…。」
チーズの薫製は低い温度で薫製させます。
そのために時間が結構かかる。
1回につき、1時間もかかります。
モクモクと煙をあげるお手製の薫製器。
それを見つめながら、なんとなく将来の話をしたり、好きな事、得意な事の話になりました。
「テスト頑張ったら、スマホ買ってもらうって約束なんだ。」
「吹奏楽やってるから、クリスマスプレゼントは楽器がいいな。」
「楽器は高いから、クリスマスプレゼントでもムリじゃない?」
「工作得意なんだから、ハンドメイドでなにか作って、メルカリで売ればいいじゃん。」
「メルカリで買ったことあるけど、売ったことないよ。」
「メルちゃんとか、バービーとかでも売れるよ。」
「頑張れば、中学生でもお金貯めて、楽器買えるんじゃない?」
たき火や煙を眺めていると、ふだんは話せない事も素直に話せたり、ムリだと思うことがムリじゃなく感じたりするから不思議です。
今後は高校になると授業でお金の勉強が始まるそうです。
もちろん学校での勉強も大切ですが、本当にお金の勉強が必要な子ほど、そもそも学校へ行かないという現実があります。
小中学生のころから、「フリマアプリでこんなの売れたよ。」と話したり、実際に不用品や自分で作ったものに値段を付けて売るという経験も立派な金融教育です。
それぞれの家庭ではお金の話をしたことが無くても、こども食堂で「こんなこともできるね。」という話をするだけで十分。
子ども達が勉強していると感じないくらい自然にお金の勉強ができる。
むかわのこども食堂はそんな場所でありたいと思います。