![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/137732392/rectangle_large_type_2_235df43debb2a30468de47ed97ae1b08.jpeg?width=1200)
何故か
ある日、不動産業を親子二代で営む友人から連絡が来た。
何社かが共同で出資する、デカい契約の話があるらしい。
友人の家はバブル期に億単位の物件ばかり扱う不動産業者だった。
だが、この頃には低迷し、負債を抱え、厳しい状況となっていた。
デカい契約とは、某有名ホテルの跡地に関するものだった。
海外の業者が主体となるらしい。
友人の母は、今や落ちぶれた会社の社長だったが、
バイタリティのある人で、この話に乗り気だった。
だが 何故か 私にジョージ土門を紹介して欲しいと言ってきた。
私の紹介で、友人はジョージ土門に会った事がある。
その時の印象を、自分の母親に話した事があるらしい。
私は了承したが、何故か、友人親子は私に同行して欲しいという。
ジョージ土門と予定を決め、その当日、私は同行する事になった。
挨拶もそこそこに、関係のない私は ジョージ土門にも失礼なので、
席を離れようとしたが、ジョージ土門は私に一緒に居るよう促した。
何故か 友人親子もそうして欲しいというのだった。
友人の母が、今回の大掛かりな不動産契約について鑑定を要求した。
具体的な詳細は一切なく、ただ鑑定して欲しい、という感じだった。
関係ない私は、何故か その光景を当事者として見ている事になった。