読書感想文07 地球にちりばめられて/多和田葉子
こんにちは、皆さん。
まだ、今回はそこまで間が空いてない方やと思います。
というわけで、読書感想文書いてみます。
今回の本は、地球に散りばめられて。
多和田葉子さんの本ですね。
この本を読むきっかけになったのは、
『Chapters』という、本で出会うことをコンセプトとする、オンライン書店であり、選書サービスを毎月していて、希望があればビデオチャットやオフラインイベントで、同じサービスを使う人と出会えちゃうよ、というサービスです。多分。
それから、『Chapters』発起人の森本萌乃さんによると、本を読まない人が本に出会うきっかけになってほしいという願いも込められたサービスのようです。少なくとも、萌乃さんは、そのような熱意を持ってサービス運営をされていると。
また、リアル店舗もあります。場所は幡ヶ谷?だったかな。チャイと選書というお店で、こちらでもパーソナル選書を行っているそうです。
はい、ちょっと長すぎましたね、Chaptersの説明が。こないだ、Chaptersを使っている同性の方に出会えて、連絡先も交換しました。
そんなChaptersの選書で出会った本作品。
Chaptersは、月ごとにテーマをもうけて3つほど選書をしてくださります。この作品は、9月の選書作品で、テーマは、旅、だったと記憶しています。
この作品の中では、デンマーク・ドイツ・フランス・スペインなどの国々の地名が多数出現します。その多くが、あまり有名ではない都市のように思います。国をGoogleマップで拡大して地名を探しても出てこないので、拡大した地図で地名を入力してやっと出てくるくらいでした。
この本の世界では、故郷がなくなっているかもしれない、母語を喋れる人が近くに見当たらない、だから自分で言語を作ってしまった人が主人公です。主人公、というより登場人物の語りが章ごとで変わっていくので、少し主人公感は薄れるかもしれません。
ただ、日本人は彼女を含めて2人しか登場しませんので、日本人の皆さん(特に日本に長く住んでらっしゃる皆さん)は、この2人に感情移入しやすいかもしれません。少なくとも自分はそうでした。
日本がないかもしれない、ていうのは将来的な可能性としては考えたことがあります。でも、自分が生きている間にはそんなことは起こらないだろうという前提なので、当然具体的には考えませんでしたが…この小説で具現化されてしまいましたね。でも、日本がどうこうなるというより、同じ母語を話す人が周りにいなさすぎる状況や、いるかもしれない同郷の人を探し求める様が印象に残りました。確かに、わたしも同じ状況になったら、同郷の人を探し求めると思います。
主人公の周りの登場人物たちも印象的で、それぞれ粒だっています。お気に入りの登場人物を見つけるのも良いかもしれません。
エスキモーなど、他の人種のことに興味を持ったり、知ったりするきっかけにもなると思います。
ぜひ!気になった方は読んでみてください!
以上です、