短歌日記〜車〜
仕事では、ほとんど車で移動していた。
郊外エリアの担当だったので、訪問先が駅から遠いことが多かったのだ。
それで、車の歌が沢山できた。
今日はそれを消化しようと思う。
車という存在は、矛盾を抱えている。
鉄の塊のくせに、ぶつかっちゃダメなんて、ふざけてる。それでこの歌ができた。
雨から身を守ってくれているくせに、住宅街の塀や、ちょっと道路にせり出している標識に気を遣わなきゃいけないという馬鹿馬鹿しさ。
なんて矛盾、と思うのだが、いかがだろうか。
ある日、高速を走っていると、僕の横を八輪のトラックが走り過ぎた。
それで驚いた。
八輪すべてがちゃんと回っているのだ。
いや、これは当たり前なのかもしれないが、八輪もあったら、一輪くらいさぼっていそうじゃないか。
例えば、自転車の補助輪だって、時々宙に浮いてさぼっている。ガリガリと音が鳴っていない瞬間がそうだ。
他にも、ジェンガとかどうだろう。ジェンガで人間に抜かれる棒は、さぼっているんじゃないか。浮いているから、動くんじゃないのか。
物を支えるのに充分な、脚の本数というのがあるのだ。椅子だってそうだ。
……この話で一本書けそうである。長くなるのでこのくらいにしておく。
ーーーそれで、この歌ができた。トラックの車輪に対してさぼっている私が想像される。分かりづらいだろうか。
おじいちゃんのお葬式の帰り、よく釣りをした思い出の海へ少し寄り道をした。
僕は懐かしい気持ちで、父の運転する車に揺られていたわけだが、
その間、カーナビは延々と次のルートを検索し続けていた。
夕方には「ライトをつけろ」だの、運転が長いと「休憩しろ」だの、人の声で喋るくせに、
こいつ、所詮機械である。
現実には5分ほどの寄り道だったのだが、僕は、このままずっと無視し続けて「懐かしさ」を解らせてやりたかった。
そんな歌。
今日は以上です。
結構饒舌だったかなと思います。
気にして書いてはいますが、僕の文章は、変なのかな。わかりません。
短歌も、まだまだ推敲の余地がありますね。もっと勉強します。
今回も、お気に入りの短歌を置いておきます。
また次回。
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