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天文学者のひとり言(15) 『積ん読の本』に見る積ん読(積読)の景色
積読症候群
積読、積ん読。つんどく。
まだ読んでいない本を、本棚ではなく、その辺に積んでおくことを言う。
この言葉は韓国語にはない。また、ドイツ語にもないそうだ。
積読は日本独特の文化らしい。
どうして日本にはこのような文化があるのかは不明だが、私も積読症候群に罹っている人のひとりだ。いやはや。
『積ん読の本』を見つけた
最近、書店で面白いタイトルの本を見つけた。『積ん読の本』である(石井千湖、主婦と生活社、2024年;図1)。
「積読も、ついに、本にまでなってしまったか・・・」
いずれにしても、この本は買うしかない。仮に積読本の一冊になるとしてもだ。
註:本のタイトルは「積ん読」だが、このnoteでは「ん」を取って、「積読」を使わせていただく。
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『積ん読の本』の本では12人の読書家のご自宅の積読状態が紹介されている。また、「積読の悩み相談 Q & A」というコラムがある。そのコラムには整理収納アドバイザーの米田まりな氏の面白い言葉がある(72頁)。まとめると、次のようになる。
片付けの中で最も難易度の高いのが本の整理。
理由は二つ。
まず、「使う・使わない」という概念がない。
そして、本は劣化も起きにくい。
最後に、劣化するほど繰り返し読む本は捨てられない。
なるほど、こうして積読状態が訪れるのだ。
この本で紹介された12人の読書家のご自宅は、いずれも筋金入りの積読状態である。中でも、池澤春菜さん(声優・作家)のご自宅は圧巻だ。何しろ、玄関を開けたら、廊下が積読状態でスリッパも出せない。ご自宅の奥に書庫があるというのに、そこに至るまで積読状態が続くのだ。お見事!
我が家の積読の様子
では、我が家はどうか? 『積ん読の本』の本で紹介された12人の読書家のご自宅の積読状態に比べれば、我が家の状況(図2、図3、図4)はまだマシだと思った。
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積読症候群の行方
さて、我が家の積読状態はどうなっていくのだろう?
『積ん読の本』の「おわりに」にある文章をまとめると次のようになる。
なぜ私たちは本を積んでしまうのか?
それは、欲望には際限がないからだ!
積読症候群とは長いつきあいになりそうだ。
しかし、積読症候群に罹っていてよかった。なぜなら、『積ん読の本』という素晴らしい本に出会えたからだ。