マルシェやイベントでのディスプレイについての考察 その1
アメブロで、ディスプレイについてちょこっと書いた記事が何件かあるのです。
ちなみに、一番最近のイベントでの空空商會 朝来。
過去のディスプレイについての記事、今だに結構みていただいてるようなので
イベントのディスプレイについてちょこっと書きます。
手作りイベントに出ることになったら、当然のように考える必要があるディスプレイ。ほとんどの作家さんが、販売を経験してない方のようで、他のイベントでみても。びっくりするようなディスプレイとは言えない、「陳列」とも言えない方もいるので公の場で、ましてや見ず知らずの方にお金を出していただこうという場で、この並べ方はあまりにもひどいという方も残念ながらいるので、せめての考えるヒントをと思って書きました。
販売業出身と言っても通用しない分野もあるの
アカサカは、販売業出身です。
販売業といっても色々あります。「どの分野の販売」経験者かによって今回のことは通用する人と通用しない人といます。
ここではあくまで「マルシェ、手づくり市、アートイベントでの出店」のための内容なので、実際に使えるのは「雑貨販売などの小売業」になるかなと思います。
扱う商品にもよるけど、服飾系のディスプレイとはまたちょっと違うなという結論が私の中であります。
小さいものから大きいものまで食品以外の様々なジャンルを販売する店舗での経験が通用するかなと思います。
そもそも、服飾系の販売出身の方と話すと、「値札の付け方」をご存知ない方が多く、服飾系だと値札の付け方がまた違うんですよね。
この記事見ていただくとわかるかと思うんですが、、市販の紐付き値札の付け方、90%が間違っていて、そのままオリジナルを作ってつけておられるので、紐付きの値札はほとんどが間違った付け方をしているのです。
(正しい付け方をすると値札は見やすいものなので、正しくつけましょうね)
イベントディスプレイに大事なことはそもそも一個だけ
では、イベントディスプレイを販売未経験者がどうやっていくのかは、ズバリ
「誰かを手本にしていく」ことだと思います。
一番簡単なのはこれ。自分が出てないイベントに足を運んでみて、いいなと思った方にお話を伺って、写真を撮らせていただく。(ちゃんとディスプレイの参考にしたい、とお伝えしましょう)
よく、雑貨屋さんを参考に、とききますが、あなたが出るのは店内ではなく、屋外だったりしませんか?
雑貨店だとライティングも工夫できるし、屋内だし。状況が違うことの方が多い。扱い商品によっては、屋外ならではの問題があったりするので、似た分野の作家さんのディスプレイを参考にして、作って行くのが一番です。
そして何より大事なのは
ディスプレイは高さがなければ意味なし
ということ。
だいたいイベントでは、持ち込みにしても借りるにしても基本はテーブルです。
テーブルの上に、布を引いて、さらにその上に売る商品を並べると思います。ただ、テーブルの高さは、だいたいが会議机程度高さ75cmくらい。小学生低学年のちびっこくらいがまっすぐ見てて視界に入る高さなので、それ以上の背丈の方から見ると、見下ろすことになります。見下ろしてまで立ち止まるのは、そこの商品がきになるから。通り過ぎる時には、正直視界に入りません。
ということは大人の女性がすっと歩く高さには商品が並んでいないと立ち止まってください!のアピールにはならないんですね。
なので、テーブルの上にペタッと並べる(平置きと言います)のは、はっきりいって「並べただけ」で、ディスプレイとは言いません。おまけにお客様に対してのアピールにもなっていないので、「販売するものを置いている場」とは言えません。
このために高さが必要になってきます。
こちらの記事では、やっちゃダメ!ってことを行くつかあげてます。実際にイベントを見て歩いて観察した結果のお話です。
とにかくまず何を考えるかというと、「高さ」を出すために、
商品は立てる! 立ててみせること。 が何より大事なのです。上から見下ろして初めて見てもらえるような並べ方は、お客様に対してアピールにはなりません。
すっと目線をそちらにやったときに、商品が見える状態にすることが何より大事なのです。
アクセサリー作家さんだったら、アクセサリーを台紙につけてますよね。それを立たせてみせることで、「立てるディスプレイ」ができます。
さらに、什器で全体を高くして、それぞれにみせることができれば、お客様の目線があちこちに広がるので、足を止めて、じっくり見ていただけることが可能なのです。
例えば、空空商會 朝来の場合は、売ってるものががま口。ただ置いたら、ぺちゃんこに平たくなりますが、うちの場合は、ワイヤーで作った商品立てを置いて、立たせてます。立てのボリューム感に加えて、什器も高さのあるものを用意して、そちらにも立ててがま口を置いているので、「いろいろなものがモリモリ並んでる」感じになって、お客さんが立ち止まってくださるというもの。
とにかく目線があちこちに広がって「立ち止まって」「ゆっくり見てくださる」場所作りが大事です。
取り扱い商品にもよりますが、アートイベントなどの場合は、商品が豊富にあるというアピールが必要な気がします。
たまにアクセサリー作家さんで、空間たっぷりとって、ちょっとだけ並べておられる方がいます。(まさにアクセサリー売り場、屋内型のお店のディスプレイ)お客様がそれに大勢立ち寄るというところは。その作家さん目当てでお客さんが大勢来られる方以外では見たことがありません。
販売の仕事をしていた時、店頭ディスプレイを初めて任された時、作ってみたら、店長からガラリとなおされました。自分では「空間をとって、素敵に配置したつもり」だったのですが、これは屋内型、アクセサリーショップなどに通用するもので、当時働いていた「いろいろな分野を扱っている」「高価でないものも多数取り扱い」している店としては「空間を使ったなんか高級な感じ」のディスプレイは必要なかったのです。
それよりも、通りすがりにこれをみた方が「何があるんだろう」と店内に入っていただくことが大事。
この場合、一番簡単なのは「テーマカラーを一つに絞る」ことでした。
季節感とか、イベントのテーマーカラーを決めて、それにまつわる商品をモリモリっとディスプレイする。「こんなものもありますよ」とお客様へおもちゃ箱的な賑やかで楽しい感じを出してアピールすることが必要だったのです。
どの商品でもほとんどが、「品揃えの豊富さ」はアピールしないとイベントで初見のお客様に立ち止まっていただける確率は低いと思います。
できるなら、あなたの背の高さくらい。あなたの顔の見える高さくらいまでの什器は、必要だと思います。お客様の目線があなたの顔に行くためには、商品を見ながら視線を動かすとあなたの顔が視界に入るという感じ。
空空商會 朝来の場合は、だいたいどれもこんな感じで、高さのある什器を使って商品を並べています。
こちらは以前テレビで紹介された時のものですが、(みぎがアカサカで、お隣はレポーターさんです)人物がちょっと前に出てきてるけど、何と無くサイズ感わかりますか?
別の画像がこちら、開催場所によって土台になるところが違うのですが、なるべくこの高さになるようにしてます。
これも、テレビでとっていただいた時のものですが、(なので当時映ってたお客様の顔はハートつけておきました)お客さんが立ったまま、しゃがまずに商品を見られる高さが必要だと思います。商品を見るのに、体制がしんどくないように。
ディスプレイの什器は、扱い商品によっていろいろだと思います。アクセサリー作家さんは世界観もかなり影響するので一番いいのはオリジナルで作ること。
最近は、DIYが気軽にできる環境もあるので、比較的作りやすいと思います。思い切って作ってみる(何個か改良することを考えて)もしくは、得意なお知り合いにちゃんと製作費を払ってお願いする(費用をちゃんと払うことはお互いのために大事です!)
特にアクセサリー作家さんは、商品が小さいので、イベントの時も什器が大きくても運ぶ負担がかなり小さい方なんです。
布関係を扱う方は、重量が軽いので、土台が軽めでも大丈夫な場合があります。「耐荷重」が低めでも通用する什器づくりが可能です。
そして更に必要だと思うのが「アピールを文字にすること」呼び込みでも同じようなことを言ってるのですが、だいたいが流されるので、あまり聞いてません。お客さんてそんなもの。
ただ、文字にして掲げていると案外ちゃんと読んでくださってるんです。
ちなみに、店頭用POPのフリー素材を使って作ってます。
最近ではがま口としては今だに珍しい「押し口」の使い方もPOPにして貼ってるのですが、それを見て、開け閉めしてくださるお客様も多くて、もちろん自分の口でも説明するのですが、「話すと押し売りされるのでは」と警戒する方は、こういうのがあることで安心してお試ししてくださるようです。
アクセサリー作家さんなら、あまり大きなPOPだとイメージが崩れる、、ということもあるでしょうが、素敵なPOPで、簡単にコンセプトを書いてあるだけでもお客様はそれを読もうとして立ち止まってくださるので無駄にはならないと思います。
とりあえずは、その1的な感じで書いてみました。
ディスプレイは、あながち軽視できません。そして日々改良改善で終わりがありません。ある程度固まってくると、出店準備の時間も短縮されて行くので、そういう効率も考えて全体を作って行きましょう!
がま口作家です。作家同士の交流や、作家とお客さんとの交流ができる空間を作りたいと思ってます! 作品づくりややりたいことについて書きますのでサポートお願いします!