体育・運動あそび(器具運動)補助の ちょっとしたコツ
幼稚園や保育所での体育・運動あそびの指導を行っています。
器具運動などの指導を行っている時に先生方が補助に苦労している姿をよく見かけます。
その苦労の軽減に、子ども達がより安全に楽しめるようになればと思います。
安全にスムーズな動作の補助
体育・運動あそびでマット運動の前回りや鉄棒運動の補助をされる場合があるかと思います。
その補助方法に関して知っておいて頂きたいことがあります。
安全確保の為の補助
スムーズな動作の為の補助
この両方の要素があるように意識してください。
ジャングルジムや太鼓橋などでは落ちて怪我をしないように補助をしていると思います。安全対策です。
マット運動の場合
でもマット前転や後転では安全対策の補助でなく、回転の補助をされている場合が多くみられます。首への負担を軽減させる為にも、しっかりマットに手をついてお腹(おへそ)を見るように指導されていると思います。後転ではお尻を回転方向に押して回す補助が多いのでしょうか。
前転であれば子どもの後頭部に手を添えて首が曲がってお腹を見れるようにしましょう。後転の場合は回転してきた子どもの腰を左右から上に持ち上げるようにしましょう。首への負担軽減の為です。自分の場合は好転の時に「腕を伸ばして立つ!」って声掛けしながらお尻を引き上げています。
鉄棒運動の場合
鉄棒の時は状況次第です。補助をしない時もありますが、マットの前転と同じように子どもの後頭部に手を添えたりします。これで頭を地面にぶつける可能性は低くなります。
子どもの横について、片膝を地面にもう片足を回転している子どもの下に入れる時もあります。子どもが手を離しても太ももがあるので地面まで落下しません。
鉄棒を握っている子どもの手に被せるように一緒に握って手を離さないように補助をされている先生が非常に多くみられます。これ、無理です。子どもが手を離したら落ちます。
一緒に360度回れませんし、握力的に無理です。
子どもの手首を握ってください。これなら大人が手首を返す動作で握り続ける事が可能です。
跳箱運動の場合
正直、あまり補助をしていません。補助をしなくても大丈夫な流れで進行をしています。
他の種目より少し難しいので補助不要のカリキュラム・流れを考える方が良いのではないかと思うようになりました。
飛び越しで補助をする場合は、手をついて欲しい所を指差しています。子どもの体が前に行きすぎないように子どもの肩や上腕を持ち(添える程度)、お尻を進行方向の斜め上に向けて押し出しています。
お尻を子どもの進行方向前方(マットの方)と言うより、子どもの頭の方向に押し出しています。お尻が上がっている子は横方向でも平気ですが、お尻が上がっていない子の場合は子どもが手を離す動作をしなかったら手首に体が当たったり乗ってしまい手首を痛める可能性があります。
文章での説明では伝わりにくいと思います。表現が難しいです。
体育専門の外部講師が指導してくれているのなら、補助の方法を確認してみてください。
楽な方法を知っているはずです。
ちなみに私の場合は「出来ると思うから手伝わないで」と「先生、手伝って」の子どもの自己申告によるコース分けをして、出来る子をクラス担任が補助をし、しっかり補助が必要な子を私(体育講師)が補助するようにしています。もちろん途中で移動もさせます。
子ども達にしたら不安な子は体育講師よりクラス担任の方が安心できて良いのでしょうが。
お願い
跳箱や巧技台を利用する時に、子ども達が使う前に先生方が事前に体重を掛けて安全確認を行ってください。
特に運動会では、お手伝いの保護者の方が設置をしてくれる場合も多いかと思います。念の為に先生が見て確認し実際に乗ってみて確認してください。競技進行の為に1秒でも早く設置しようと思っているので、時々見ていてヒヤッとする時があります。
見にきている保護者の方も先生方が実際に乗って確認されているのを見ると安心されると思います。