総勢70名で取り組んだ“Vision”アップデートを振り返った結果、めっちゃ良かったのでシェアします
こんにちは。みなさん、こんにちは!
Asobicaのキムラ、と申します。
Asobicaは、コミュニティ運営を通してロイヤル顧客の育成・蓄積・分析を行う『coorum』をメインプロダクトに、企業の「顧客中心の経営」の実現を目指しています。
そんなAsobicaが創業以来大事にしてきたVisionを、2023年9月1日よりアップデートしました。
今回は、Vision再考に至った背景からプロセスを公開します!結論、とっても実施して良いこと尽くしでした。
また、これからVisionを再考しようと考える企業の皆様にとって、少しでも参考になれば幸いです。
今回のプロジェクトは、総時間700時間程度かけましたが、組織においても非常にポジティブな機会でした。
会社の現状と未来どうありたいかを全メンバーの言葉で考える・語る機会をたくさん設けることができたので、拡大する中でも自分ごと化出来た点
抽象度の高かったテーマが、具体化され、事業の進む方向がクリアになった点
ここから3年間をフルスイングする準備が整った点
細かいことを挙げればキリがないですが、50人の壁、100人の壁とよく言われる組織の課題が顕在化するフェーズにおいて、組織のパフォーマンスを最大出力にするためにも、全員で一定期間考え抜くことがとても重要だと今回プロジェクトを進行させていただくにあたって感じたのでシェアさせていただきます。
なぜ、このタイミングでVisionを変えたのか?
創業から5年を超えたAsobicaですが、直近1年間でメンバーも増え、100名を超える規模の組織にまで成長することができました。
全員の共通認識を揃えることが重要なタイミングだと考えた
目まぐるしく組織が拡大していく1年で、Asobicaのことを信じて『coorum(コーラム)』を利用いただくお客様も増えてきました。
当然、その舞台の裏には、大小問わずたくさんの山が出てきて、そのたびに越えていくを繰り返していきました。
今後、更に大きい山が立ちはだかったときにも、組織として越えていくことができるよう、メンバー全員で目線や方向を揃え、共通認識を持ちたいと考えたことがVision再考のきっかけでした。
3年後の“2026年”に向けた中期目標に
決める際のポイントは、今後も組織をスケールさせていくことを考えた際に、ここまで掲げていたVisionをもう少し具体的なものにしていくということ。
「今から3年後にどうありたいか?」を明確に決めることで、今いるメンバーはもちろん、これから加わる未来の仲間も含め、それぞれが成すべきことが明確になるのでは、と考えました。
「全員で決めよう」と、これだけはブレない組織
AsobicaはCultureとして、「大切なことは全員で決め、全員でフルスイングする」ことを大事にしています。
よく会社を「船」で例えることが多い会社なのですが、メンバーも「Asobicaという船」をゼロから作って漕ぎたい人が入社しています。
だからこそ、ブレずに、経営層だけで決定するではなく、関わっているメンバー全員で決めようという強い思いの元、プロジェクトという形で企画〜決定まで約5ヶ月かけて模索してきました。
新Vision決定までの道のり
本記事を作成しているタイミングでは既に決定した後なので、この道のりをシェアさせていただきます。
■特に意識したこと
【1】最初から最後までAsobicaらしい決め方を模索する
前半にも記載している内容と重複しますが、Cultureを意識した上でタイムラインやチーム編成を行いました。
以下のような、チーム編成で実施。
もちろんVisionをアップデートするために集められたメンバーですが、普段業務で関わらないメンバーとコミュニケーションを取ることができるのもプロジェクトの利点です。そして結構盛り上がります(笑)
まず初めに行ったこととして、現在のVisionが何を指しているのか、どんな状態を目指すことなのかを整理することから始めました。
少なからず、変更前のVisionはAsobicaの大上段に掲げているMissionと連動しているものなので、紐解いていくことはとても重要。
■実際に出てきたコメントたち ※ほんの一部抜粋
※変更前のVision 「最高の顧客体験で、ビジネスの価値を最大化する」
前半部分は対ユーザー、後半部分は対クライアントに対するメッセージで取り組んでいることの方向性としてはぶれていないが、直近の市場環境や3年後にあるべき姿からは抽象度が高い。
コミュニティ/ポータルサイトを通したサービス外の価値提供により、お客様の顧客体験がさらに充実する
『coorum』を活用することで、自社のサービスやツールの価値を再確認・ブラッシュアップすることができる+コミュニティ/ポータルサイトを通して、ビジネスの価値を顧客目線で評価できる状態である
その後は各チームごと差異はあれど、『coorum』の独自性や便益を主軸に、事業環境の変化を予測しながら、1年後・3年後にあるべき姿を言語化しました。
こういった資料FMTを用いて、各々やチームごとにAsobicaの少し先の未来を膨らませていきました。
【2】納得感が持てるものにする
最終的には、各チーム絞り込んでいただき、10個程度の案に纏まりました。(プロジェクトの案を含めると、100近くのアウトプットがありました)
どのチームも素敵なアウトプットで、全体チーム発表会も、スライドから発表方法まで拘りながら3時間程度かけて実施。
最後の最後まで議論を続けていたため、最終的にはプロジェクト全体で、700時間程度かけて策定しました。
【3】アウトプットの細部までこだわる
ここからが非常に重要で、発散したアウトプットをどうまとめていくのかは難しい点でした。
1. 全アウトプットから、共通項を探す
「全員で決める」ということは、「全員の想い」を新しいVisionに乗せることができるか、という点を意識し、本プロジェクトの主幹であったHRが各チームのアウトプットの共通項を探っていきました。
探った整理をベースに経営層と対話し、以下のように方向性を揃えていきます。
2.MGR以上で複数回のディスカッション
経営とHRで以下のような決定方法で、最終的なVisionを設定しようという結論に至りました。
事前に、自分たちのプロダクトの方針・戦略を共有した上で、「顧客中心・顧客起点」にクローズアップ。
Visionをアップデートする上で、具体的にすることを打ち出していたため、言葉の意味・定義まできちんと揃えることを大事にしたいと考え、徹底的に議論しました。
「顧客中心」と聞くと、聞こえによっては「お客様第一主義」に聞こえるのではないか、その言葉で自分たちが成し遂げたいことは達成するのか、さまざまな角度から話し合いを2時間近く実施しました。
結果的に、きちんと整理した上で、多く賛同されたのは「顧客中心」というキーワードでした。
顧客(生活者)も巻き込む、経営の意思決定の因子に顧客の声が含まれた状態や世界を創っていきたい。壮大な目標であるが、実現していこうと決めました。
3.最終決定へ
我々が目指す「顧客中心」は、どんな世界を実現することなのか。この整理を最後、部門長が集まる会議で、事業戦略にアラインさせ、確定させていきました。
「顧客中心の経営」とは何を実現することなのか?
最後には、Visionに辿り着くまでのプロセス含め、全体で振り返った上で、新しいVisionを発表、全体で改めて目線を合わせて約5ヶ月にわたるビッグプロジェクトをクローズしました。
今から3年後の2026年に、Visionを達成するために
直近1年間は、主力事業の『coorum』の提供価値を明確化させることや、事業を非連続に成長させていくための組織づくり、及び社内の体制構築を進めてきました。
Vision2026「顧客中心の経営をスタンダードにする」を掲げ、新たなスタートを切ることとなります。
時間をかけて考え抜いてきたからこそ、すごく納得の持てるアウトプットだと思っており、この新しいVisionが浸透され、各部門が常にVisionを意識したアクションを取ることができるよう、タスクフォースの始動も決まりました!
Mission/Vision/Valueのような無形のものほど、何もしなければ形骸化されてしまう恐れが強いです。そのため、タスクフォースでは以下の目標を掲げ、行動していきます。
1年ごとにマイルストーンも言語化し、着実に進化を続けながら、今からちょうど3年後の2026年7月に、Visionを全員で達成していきたいと思います。
Asobicaでは現在、セールス、カスタマーサクセスをはじめとしたポジションで採用強化中です。どの職種が合うか分からないけど、「Asobicaに興味がある!」という方は、オープンポジションでの面談も行なっています。
船に乗りたい人ではなく、船をゼロから作って漕ぎたい人。そんな人をお待ちしています!
Asobicaでは、メンバーとのカジュアル面談にも積極的に取り組んでいます。