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主観的よね

 ウルトラ恋愛体質なんですけどね。
それは別に、人である必要もなくて、作品でもいいし、ものでもいいし、音楽でも動物でもなんでもいいんですけど。
とにかくなにかを猛烈に好きじゃないと、人生のなんにもをする気がおきなくなってしまうんですよ。

すごく良い映画を観た!!大好き!!!と思えるものがあったら、そこからしばらくワクワクウキウキした生活を送れて、でもそれってやっぱり持続時間の制約があって。

食品にも賞味期限やら消費期限があるし、薬にだって有効時間があって、担保された時間が存在するだけまだいいものの、人間の感情なんざあられもない噂程度で簡単に揺らいでしまうじゃないですか。

他人のために生きるとか、そんなん言えた人間ではないです。
いつまでも自分の人生で、いつまでも自分が主人公です。

 ここのところ、体調をえらく崩したり、とにかくなんのやる気も出ないのは間違いなく恋が足りていないからで、もっと言えば、なにかにかける熱量の行き先を失ったからなんですね。

そしてその熱量の熱源、最近のすべての熱量の熱源は、間違いなく金属バットのおふたりがM-1に出場している、その事実でした。

準決勝以上の進出者に与えられるシードで1回戦は免除、2回戦から始まった舞台。1回戦から駒を進めなくてはいけないコンビのことももちろん応援していたので、8月、もっと言えば7月くらいからずっと、出もしないハイパー一般人・ワイすらずっと気を張っている期間でした。

色々とすっ飛ばして、ワイルドカードで準決勝に駒を進めた金属バットの御両人。決勝進出者のなかに、御両人は含まれず。

そこですべての力が抜けてしまいました。自分でもわかるくらい、すべてが。
なんにもやる気のしない数日、おまけに体調がどんどん悪くなっていく。
そもそも年末に体調を崩しやすいザコ体質も相まって、気付けば耳鼻科で鼻をぐりぐりされている。

「治療中は煙草は吸わないでくださいね」と言われたその足でコンビニに向かい、止まらない鼻水を抑えるべくちょっと質のいい箱ティッシュを買い、(薬飲み始めたら治療中)と誰に言うでもない言い訳を吐き、雑に置かれたコンビニ前の灰皿で一服。ずびずび鼻をかみながら帰宅し、薬を飲み続けて3日経った今もちゃんと煙草は吸っています。

今年のM-1は、ラストイヤーなんて嫌な冠のついた年でしたので、壊れるほど金属バットの御両人に肩入れしておりまして。
実際に肩壊して鼻も壊す多重事故を起こし、ずっとなんとなくぽやぽやした状態で今に至ります。熱はずっと35度台です。平熱。

自分自身にいいことがないから、せめて自分が好きな人たちには幸あれ、と思ってしまう性分ですが、それも打ち砕かれてしまいました。

ワイルドカードとは残酷で、敗者復活には出場できません。
そこで上がった、M-1の公式PV。ラストシーン10秒弱、ゲラゲラ笑って、ボロボロ泣きました。

見てください、コレですわ。
15年漫才やって手に入れたんがジャンボどん兵衛です。
儲かりましたわ!
M-1グランプリ2022×ウルフルズ「暴れだす V」ラスト10秒

TPに関しての説明はツイッターに飛んでいただくか各々調べていただくとして、このツイートで一気に全部の涙が押し寄せてきてしまって。

御両人が準決勝で落ちた日、お風呂場でわんわん泣いてしまったあの日、金属バットという漫才師を愛すに愛し続けた数年間、全部起点はM-1で。

別にね、M-1に出て売れてほしいとか、冠持ってじゃんじゃか仕事してほしいとか、そんなんじゃないんです。
ただ、あのピッカピカの金色からせり上がってくる御両人をね、観るっていうのが本当に、心の底からの夢だった。

正直そのあとの採点はいらなくて、ただただM-1決勝で漫才をする御両人が観たかった。ただ、それだけ。

ラストイヤーとは残酷なもんで、過去に何度もその苦しみを味わってきた漫才師がいて。

歴史と一括りにしたら簡単なもんですわ、人間だって地球だってそう。
追っかけ続けた人にしかわからない、それは一ファンだとしても、大事にしたい感情ですね、これは。

生きるっていっても、外的要因があるじゃない?
どんなに一人だと思っていても、電気があるのもお風呂があったかいのも、全部誰かがいるからその事実があって。
そんなこと考えなくていいんだけど、しんみりしちゃった日にゃあ最後、すべての人間に頭下げて回りたくなりますわな。

そんなことはないか。

決勝に進出した芸人さんたちが嫌いなわけでもないし、面白くないとも思わない。
それでも、やっぱり生ではどうしても観れる気がしなくて、YELLOWwwという若手コンビの単独に行くことを決めました。

M-1から一番遠そうなコンビです。当日の劇場ではサイリウムの持ち込みと配布が決まりました。
大好きなコンビです。

他人に人生を委ねるのはよくないとわかっていても、支柱にしちゃうところはあるよね。
これまでもこの先も、ずっと金属バットの漫才が、おふたりが、大好きです。

最後に、YELLOWwwのネタで大好きなものを貼ってさようなら。


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