世界一の車窓旅
チケットゲットだぜ
おはよう!!
幸先よく目覚め、朝食をいただいてバッチリ鉄道駅へ向かいます。
チケットが発売になると言う時間の30分前くらいからスタンバイ。と思いきや、もう並んでいる先陣ツーリストたちあり。
念の為、1st CLASSと書かれたカウンターで駅員さんにチケットは無いかとたずねるが、やはり今日の分はもう無いとのこと。なぜ一等がいいかといえば、指定席であるため。二等以降は自力で席を取らなくてはいけません。
OK、OK、しょうがない。
2nd CLASSに並び、ほどなく自分の順が来る。
「あの、鉄道がばーっと橋を渡って綺麗な景色のところ!あそこまで行きたいんのだけど。」通じるかな…と思ったが、「ここだよ!この駅まで乗っていくと良いよ。」とすぐにわかってくれた。どうやら『DEMODARA』と言う駅まで行くのがいいみたい。チケットは2等車で650ルピー(340円)。座席指定がないとはいえ、6時間ほどの列車移動がこの値段は安い!!!これがアジア旅の良さですね。
車内の出会い
案の定、車内への乗り込みは席の争奪戦であった!!!
ここは日本人とか忘れて挑まないと良い席どころか座ることすら危ういかも。そうなると少なくとも5〜6時間は席なしの旅になってしまう…それは何としても避けたい。
ホームに列車が到着した瞬間待っていた沢山の地元民や旅行者が出入り口に殺到!!!カオスな雰囲気になったが、以前訪れたインドよりはだいぶマシであった。
何とか窓際の席確保!!するとお隣には可愛らしい欧米人が、「ここ、いい?」と英語で話しかけてくる。「もちろん!」ここからの数時間、変なおっさんが隣より全然良かった。笑
めちゃくちゃ可愛らしくて素敵な彼女に思い切って、「どこの出身?」と聞いてみたら何と!スペイン!HOLA!!AMIGA!!
実は私、スペイン語が話せるんです。日常会話ぐらいですが、以前南米に少し住んでいた時に現地で勉強しました。嬉しくなちゃって色々話し出して、仲良くなりました。
すると彼女は…
アマリア🇪🇸
スペインのカナリア諸島の出身←スペインでも最も南部のアフリカ大陸の横の島で、私も行ったことがある素敵なところでした。歳は27歳。まだ半分は学生しながら、医療系のお仕事をしていて、ボランティアで1ヶ月間スリランカへ来ている。お姫様気質の、セルフィ、写真、栄え命の現代っ子。憎めない可愛さ。
アマリアが「あと、後ろに友達がいるの。」と、斜め後ろの席には彼女のボランティア仲間のイタリア人の女の子が。
ラウラ🇮🇹
イタリアの中部の小さいけど伝統的な街の出身。確か30歳くらい。長年仕事をしていたが、一度辞めて今はちょうど間の休憩中。同じくボランティアで来ていた。恰幅がよく、イタリアの肝っ玉母ちゃんって感じだけど、おおらかで優しくてめっちゃ頼れるタイプ。ハッキリキッパリ物事を言うけど、ついていきたくなるような人。
と、from日本🇯🇵首都の東京生まれ東京育ちの私。そしてこの3人の共通語はスペイン語となる。(3人が一番よく話せて理解できるのがこれだった)
その後の列車内、隣のアマリアと最初のうちこそ結構話していたのだが、なんせ移動時間が長すぎる。途中からお互い寝たり、トイレ中の荷物の見張り合いっこしたり、アマリアがとにかく写真撮って撮ってと言うもんだから、できる限り答える。これまたなかなか注文が多くてうるさい。笑
「うーん、これじゃだめ、もう一回!こうじゃなくてもっとこう!」多分この列車内だけで彼女の写真を100枚は撮っただろう。
沁みわたる棚田の風景
徐々に山の中へ入っていく列車。
気がつけば、標高も上がり良き眺め。にしても、思った以上に長い道のり。もうかれこれ4〜5時間は乗ってる気がします。
そして緑もどんどんと深まり、棚田が続くよどこまでも。やはりこの時期だからなのか山は瑞々しくてとても美しいです。
車窓旅のナイスなシャッタータイミングは実はカーブに差し掛かる時。
列車と風景が写り、とても臨場感ある写真になります。
長い道のりも、そろそろ7時間ぐらい経つだろうか。
と言う時に、ようやく『ELLA』と言う駅に着く。隣の彼女たちはここで降りるよ〜と荷物をたたみ出した。あれ?!私が降りる駅はまだ先なんだけど…本当にあってるのかな?と、少し不安に。駅に着くなりほとんどの乗客が降り出した。
いよいよ焦りだし、ソワソワしします。
でも多分、行きたかった橋のところはまだ先だ!自分を信じて、というかチケット売りの駅員さんを信じて留まります。
幸いにも入れ替えに若干名のツーリストが乗ってきた。列車はすぐに発車。
しばらく走っていると、不意に草陰から人々が現れてびっくりする。また!また!!!だんだん増えてゆく。いよいよその景色が近づいているのか。と、15分ほど走ったところでトンネルに入る。
これぞグランドフィナーレ!!!
トンネルに入った瞬間、みんなが窓から顔を出してキャー!!ワー!!!っと叫び出すのでびっくりしてしまった。トンネルの反響で列車の音と騒ぎ声ですごいことに。ただ、盛り上げているだけだとその後に気がつく。
いよいよなのか…
ワクワク
わあ!!!
わああああああおおおおおお
トンネルの先には、待ってましたの沢山の観光客や現地の人の群れ群れ群れ。みんな手振ったり、セルティーしたり、にっこり笑って楽しそう。
その中を、主役の如くこの列車が大きな橋にアーチをかけて走り抜けます。
そう!こここそが
『Nine Arches Bridge』です!!!
それはもう圧巻の景色でした。今までのどこの国でも体験したことのないような異空間。ゲームの世界に降りてきたような…
自然、人間、文明、異世界、おとぎの国。
なんか色々な要素が混ざり合って、今までに味わった事のない感覚。気持ちよかったです!
どうしても動画も見てほし良いので、Instagramの私の投稿を貼っておきます。ぜひ8枚目の動画を見てください。
列車はだいたい大幅に遅れているため、いつ来るのかわかりません。なのでみんなのんびりと列車を待つ間、写真撮影などして楽しんでいます。
私たちはといえば、山の急斜面にあるカフェにて優雅にお茶やジュースを飲みながら列車を待っていました。
「ねえねえ撮って撮って!!」とアマリアに言われてたくさん撮ってあげます。さすが!モデルが上手。笑
そうこうしているうちに1時間ほど経つ。意外と来ない列車。
そろそろ待ちくたびれてきた頃ついに、汽笛が鳴ります!!!
少しづつ列車の走るような音が近づいてくる。そう、あのトンネルから出てくるはず。
列車現る!!おおお美しい。貨物線ではなくちゃんと乗客を乗せる列車の様です。
上から見る列車は想像以上にノロノロ運転。驚いたことに踏切もなければ係員もいないので轢かれようと思えば轢かれてしまいます。
が、だいぶゆっくりだから多分大丈夫。
Wonderful
こうやって見ると、また美しいですね。
昨日は列車内から、今日は観客サイドで見れてとてもよかったです。ここを目指す方は、是非とも列車内の体験もしてほしいので、『DEMODARA』駅までのチケットを買ってください。ご安心ください、その駅で降りても、たーくさんのトゥクトゥクが待っているのでELLA駅(一つ手前のホテルなどが沢山ある観光拠点の駅)までは簡単に戻ることができます。
まさかのアクシデント
最高の体験後には、トゥクトゥクに乗って一つ手前の駅に戻ります。
たまたま居合わせたロシア人カップルがとてもいい人たちで一緒に乗せてくれた。
彼女はシンガー、彼はアーティスト。お互いに片言の英語で何とか会話。めちゃくちゃ明るい二人がいろいろ話してくれて嬉しかった。
実はこの後にもスリランカの旅中に、何人ものロシア人の旅人に出会います。彼らはほとんどが長期間の滞在者で、VISAが許可される最長の6か月間まで滞在し、とにかく自国から離れたいという感じでした。そこには今あるウクライナ情勢の影響があったよう。こんなところでも戦争の影響を感じるなんて、何かとても切ない気持ちになります。
ちなみに二人は日本が大好き!いつか訪ねたい国だと言っていました。ぜひ来てね😊
そんなこんなでELLA駅までの道中20分ほどで着きました。
ここは観光地化が進んでいて小さな町(村?)なのに、その中に沢山のホテルやコテージが密集しています。メイン通りには沢山のクラブ仕様のバーやレストランが並び、いかにも欧米人たちが好みそうな場所。また、街全体がほぼ山なのでコンクリではなく土の道、車が入れない通りがほとんどです。
駅からホテルまで800m、よしこれなら歩いてすぐだ!と、またまた歩いてしまった私…
それが歩いても歩いてもホテルに辿りつかない。。。
何とこの村には同じ名前のホテルが三つもあり(私が泊まる予定のホテル)、真逆の方向に行ってしまっていました。たどり着いた頃にはもうすっかり陽が落ち、10キロ近いバックパックを背負いながら1時間以上も歩いていました。
とてつもなく疲れてもう歩けない〜って時に、
ようやく宿にたどり着き、助かった〜🥹
中から出てきた宿のお姉ちゃんが近道だからこっちよと、ホテル内の舗装中のフロアを通り抜けた時の事。
バコっっどどドドーーーんんん(ものすごい音)一瞬の出来事でした。
工事して床が抜けていることに気が付かず、その上を通った私は、
穴に落ちた!!!
宿のお姉ちゃん「オーマイガー、オーマイガー!!!!」と叫ぶ。
幸いにもバックパックが引っかかり何とか這い上がるが、1フロア分落ちるところでした。
とにかくめちゃめちゃ痛い。身体中痛くて声が出ない。
どっか折れたかと思った。
お姉ちゃん「落ち着いて、大丈夫?怪我はない?歩ける?」って明らかに傷だらけで歩けないよ!!笑
お部屋につき明るい所で見てみると、あらまあ傷だらけに。
この後も旅を続けるとなると非常に厄介であります。
しばし落ち込む。痛さと戦う。
お姉ちゃん、責任を感じてお茶とお菓子持ってきてくれて「落ち着いて」と言ってくれたけど、お礼を言うのでいっぱいいっぱいでした。
むっちゃ滲みるオキシドール見たいので消毒もしてくれた。
飛んだ惨事が待っていましたが、もう疲れ果てて動く気力もなく。
どうか明日の朝には少しマシになっていますようにと願いながら、眠りにつきました。
今後の旅やいかに…