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《自治体協働レポート》AsMama×さいたま市美園④水曜日の雑談カイギ「子育てシェアって?」
水曜日の晩に、その時々の“雑談テーマ”をもとに月イチで美園を語り合う交流会【水曜日の雑談カイギ】。
2022年3月16日、AsMama広報担当・川添華子と地域活動の担い手であるシェア・コンシェルジュの内田理絵さんが登壇し、美園の子育て環境や「子育てシェア」を活用した取り組み、住人たちが頼りあえるよう関係性が深化する交流イベントなどについて、紹介と意見交換を行いました。
子育て世帯を中心に年間1000~2000人の人口が増加している、さいたま市美園地区。「〇〇のとき少しだけ預けたい」といった住人一人ひとりのライフスタイルに応じた子育て支援ニーズも多様化しています。
AsMamaでは知り合い同士の頼りあいに基づく課題解決方策として「子育てシェア」を活用した取り組みを実施。地域住人を担い手として認定しながら、さいたま市、一般社団法人美園タウンマネジメントの協力を得て、住民や地域団体、民間企業等が協働・連携しながら地域課題解決に取り組むためのまちづくりを行っています。
▼アプリ「子育てシェア」みそのエリアコミュニティ
「子育てシェア」は知り合い同士で子どもの送迎・託児を相談、依頼、提案しあえるサービス(アプリ)です。登録料は無料で、送迎・託児をシェアした際の1時間500円~700円(資格による)の謝礼に対しても手数料は無料。謝礼がアプリで決まっているからこそ「ありがとう」「こちらこそ」の頼り合いがスムーズ。万が一の事故には保険付(1~18歳)で利用できます。
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実際に、美園エリアでは「子育てシェア」を活用した子どもの送り迎えやお預かりの頼りあいが毎日のようにあります。
園や学童・学校、習い事の送り迎えはもちろん、「〇〇に一緒に連れてって」というお出掛け・レジャーのシェアや、「宿題も見て」といった依頼する方のオーダーや「家事が得意だからご飯も良いよ」といった預かるほうの提案も、双方の相談・合意があればオプションとして自由に決められるのが魅力!
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我が子に「知らない人についていっちゃダメよ」と言うのに、託児や一時預かりは「知らない場所」「知らない人」に。それは親にとっても子どもにとっても不安であり負担でもあります。
AsMamaの「子育てシェア」の一番の特徴は「知り合い同士の頼りあい」であること。お預かりをするほうも普段の「その子」を知っているから、好きな遊びや喜ぶことをして一緒に過ごせます。
また、子どもにとって「家族」という小さなコミュニティだけでなく「よそのウチ」で過ごし「親以外の大人」と接することは、まさにご近所留学!
日ごろ接点のないような年齢が離れた他の子どもと関わりが、異年齢交流・きょうだい体験になり、預けるほうの家族も預かるほうの家族にも成長が見られます。
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美園エリアはさいたま市岩槻区と緑区、二つの区にまたがった地域です。
そのため区役所や保健所が遠く、子育て中の親たちにとっては行政の保健師等への相談も容易ではありません。保健師さんのほうが美園コミュニティセンターへ出張に来られている姿を時々お見かけしますが、いつも赤ちゃん連れのお母さんがいらっしゃいます。
ちょっと話をきいてほしい、子育てについて相談したい、そんなニーズは尽きないと思います。
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私たちAsMama認定・地域サポーター「シェア・コンシェルジュ」は、研修を受講し、各人がさまざまな資格や経験・得意なことをもっています。
保健師さんほどの専門知識はありませんが、子育て中のお母さんやお父さんに「寄り添う気持ち」を持って話を聞き、送迎・託児のお手伝いをしたり、その方が必要とする地域情報やサービスにつなげることは出来ます。
美園エリアのシェア・コンシェルジュは増えてきましたが、その存在をもっと知ってもらい、もっと頼ってもらえたら嬉しく思います。
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「子育てシェア」というサービスはあっても、使うのは人と人です。シェア・コンシェルジュや地域住人同士がつながり、親睦を深め、頼りあえるよう関係性を深化させる、そのために、私たちは大小さまざまな「交流イベント」を、直近1年だけでもさいたま市内で60回以上、企画・開催しています。
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シェア・コンシェルジュたちが自分たちの得意や経験やスキルをいかして、空いている時間にできる地域の方や団体を巻き込んだ地域活動として、やりたいことを叶えながら交流の場づくりをしています。
参加した方たちから嬉しい言葉をいただくことも!
・ 引っ越したばかりで知り合いがいなかったので、お友だちができてよかったです。
・ コロナでなかなか出かけられず、親子で家にいて息が詰まっていました。久しぶりに大人とおしゃべりしてリフレッシュしました。
・ 家ではできないダイナミックな遊びができて、親も子も生き生きと楽しく過ごせました。
・ 託児体験を通して子供の成長が見られて嬉しいです。
・ 託児していただいた間に役所で用事を済ませました。一人だとスムーズで助かりました。
子育てを頼りあうことで誰もが仕事も育児もやりたいことも諦めない、子どもと一緒にでもできる地域活動を通してイキイキ生きられる、そんな「子育てシェア」がある風景を、これからも美園エリアで広げていけるよう取り組みを続けてまいります。
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【このnoteを書いたのは】
AsMama認定地域サポーター「シェア・コンシェルジュ」内田理絵
2016年10月、AsMamaママサポ(現シェア・コンシェルジュ)認定。
AsMamaシェア・コンシェルジュアワード「お預かり部門」4年連続受賞のお預かりマイスター。
さいたま市南区在住。福岡市で結婚・出産。近所に頼れる人がおらず、建築・インテリア業界で病児保育や延長保育を使いながら子育てをした経験から、地域で育児を頼りあえる環境づくりに取り組む。「子育てシェア」を活用し、送り迎えや自宅・公園などでのお預かり(託児)などで近隣の子育て世帯をサポート。
【AsMamaからのお知らせ】
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本取り組みは、東京都心と直結する埼玉高速鉄道線「浦和美園駅」を中心に大規模な都市開発が進む、さいたま市「美園地区」において、地域共助の創出・多様な保育サービスの提供・女性就業率の向上・地域活性化等の課題を解決すべく、さいたま市、一般社団法人美園タウンマネジメントとAsMamaが2018年9月より協働する共助コミュニティ創生プロジェクトです。
【美園エリアの現況(2022年3月末時点)】
●シェア・コンシェルジュ数:半径2Km16人、半径5Km24人
●子育てシェア会員数:半径2Km仮286人、半径5Km仮506人
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