スタートアップコーポの全然キラキラじゃない話_vol.1「働くということ」
2016年12月、共同創業者としてO :の創立から携わり6年目、すわイケイケスタートアップの仲間入りか?と思われた時期もあるが、なかなか浮上せず、潜伏期も長きを迎えようとしている。最近読んだダン・S・ケネディ氏の『世界一シビアな社長力養成講座』の一節、【企業活動の全てはマーケティングの下僕である】(ここに関して異論はない)に影響された我々はこの度、マーケの一環として露出を増やしていこうとなり、こうしてわたしも苦手なSNSに向き合っている。
さて、わたし自身は創設以来コーポレート業務をメインとはしているが、スタートアップバックオフィスいわゆるSBOについてはためになるお話を書いている方々がすでにいる。仕事に関するパリッとシュッとしたかっこいい話は谷本さんや橋本くん下條くんが書いてくれるであろう。そもそもわたしはバリキャリではなく、友人と仕事について熱く語り合うこともない。息子(信じられないくらいかわいい)と一緒に眠れれば毎日が最高に幸せだと思えてしまうような単純なアラフォーワーママだ。仕事の話はちゃんとした人に任せ、ワンオペかぁさんのヘロヘロな毎日や(まだ)キラキラしていないスタートアップの話を綴っていこうと思う。
■わたしの「働くということ」
バツイチである。19の時に初めて付き合った男性と23で結婚し30で離婚した。人生がオワッタ、と本気で思った。食事をすることも眠ることもできず、二週間足らずで10kg痩せた。
なにせ、前夫には完全に依存していた。前夫は日本企業のいわゆるエリートサラリーマンで、高収入であり転勤もあった。それは「彼が彼自身の努力で得たもの」であり、わたしには何の関係もないのだけれど、でもわたしは「いつ転勤になるかわからないしな〜」とかなんとか言いながら、働いてみたり辞めてみたりしていた。そうして30歳を迎えて半年ほど経った頃、本当に突然離婚することになった。そこでようやく身をもって気付いたのだ。自分の身を助けるのは自分しかいない、という至極当たり前のことに。そしてそれには「働く」というファクターがとても大きな比重を占める、ということに。(※もちろん様々な事情で働くことを選べない方がいるのも承知していますが、これは改めて独り身になった当時のわたしの思いです)
さてどうしようか。当時は派遣社員として働いていたが、離婚を機に出勤がままならなくなった(無責任ですね)。派遣先の上司はとても温かい方でただの派遣であったわたしの身を非常に案じ、しばらく籍もおいてくださったが、契約は終了することになった。ひとり暮らし、無職である。
離婚当時、すでに社会保険労務士の試験には合格している状態であったが、それまでのわたしはどうにもうまく働く、ということができていなかった。試験に受かっただけで仕事がうまくいくわけではない、ということも承知していた。新卒以来ほとんどずっと、働くのがつらかった。自分の覚悟のなさが一番の要因ではあったが。
「自分の身を助けるのは自分しかいない」ようやくその腹が決まった。しかし、生活のためと割り切って働くのは無理だな、という感はずっとあった。だって、働くことっていろいろありすぎるじゃん。いわずもがな、時間は命である。時間をどう使うか、ということは自分の命をどう使うか、ということに他ならない。さて、残りの命をどう使うか。週末だけを楽しみに、朝から晩まで心を殺してなにかに仕えるのか。
働くのがつらい人ってたくさんいるよね、と思うのである。賢い人は若い時から「自分はなにで食っていくのか」ということを考えていたのだと思う。会社員が合わない、と思えば、最初から会社に属さずに食っていく道を模索するだろう。そういう若者も今は増えていると思う。しかし残念ながらはわたしは賢い若者ではなかった。そして実際多くの人が「会社に属して働く」のだ(2020年、就業者は全体の約90%)。毎日つらいと思いながら命をすり減らしている人もきっと多いだろう。賢くて強い人ばかりではない。そうじゃない人でも、ちゃんと居場所をつくっていけるようなところであるのだろうか、会社は。一度脱落してしまえば元のレールに戻るのが難しくなってしまう人もいる。会社の中にセーフティネットはちゃんとあると言えるだろうか。
こんな問答を繰り返しながら、あくまで自分が納得できる時間の使い方として残りの人生は「人が働くということ」に使っていきたいと決めた。働くことが少しでも誰かの喜びになるように。30歳のリスタート、これが2013年でO:に至るのはもう少し先の話。
※「世界のどこかに自分にぴったりの場所が、、、」それは幻想でした。
居場所は自分でつくるもの。でも、受け入れる側も居場所を作るアプローチをしないとね。
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