愛してくれない人を愛するほど、アナタは安くない
愛してくれない人を愛するほど、自分は安くはない。
その代償は想像以上に大きいから。その呪いは自分だけでなく、永遠に引き継がれてしまうのだから。
「ごめんなぁ。
明日香がそんな思いでいたこと、お母さん気づかなくて」
今日、母に謝られた。
私は家族のことは公の場で詳しく話したことがない。家族や恋愛やプライベートのこと、自分に関わってくれている人たちをネットのネタにはしたくないからだ。
だから今回の記事は、1、2日で非公開(もしくはサポート会員限定)にする。ただ、とても長くなってしまったので時間のある時に読んでみてほしい。
以前書いた記事【「部屋にきたらそういうことだろ?」という日本男の非モテ思想と余裕のなさ】で、私の価値観を変えてくれた男が2人いる、という話をした。こちらもプライベートな話なので限定公開にしているけど、一部引用する。
そんな日本でずっと生きていた私は、彼らに出会って世界観がぶっ壊れた。男に対する憎悪が払拭され、傷ついた自尊心が癒され、涙がでるほど嬉しかった。
私の壁を打ち砕いてくれた男は2人いる。NYで出会った男とセブで出会った男だ。
NYの男は以前書いたので、今日は1年前にセブで出会ったドイツ人について少し話をしたいと思う。
彼は無愛想で「ありがとう」を滅多に言わない人だった。
ドイツ人と関わるのが初めてだったので知らなかったけど、文化的にドイツはあまり愛想笑いをしないらしい。無愛想は悪で、愛想笑いが良しとされている日本で育った人にとっては、怖い印象を受けるかもしれない。だけど腹の中がわからないウソの笑顔よりも私はそっちの方が好きだった。
彼はアジアが好きで、成人してからのほとんどをアジアで過ごしていた。中国で数年過ごし、その後タイで起業して会社を経営していた。
彼と出会った時も、ちょうど彼がタイからセブへ引っ越してきた時だった。私はいろいろ手伝った。おすすめのコンドミニアムを紹介したり、食品が安く買える市場に連れて行ったり、街を案内したりした。
そんなにしても彼は一言もありがとうと言わないので、私はつい目の前で笑ってしまった。
「あなたは本当にありがとうを言わないよね」
「え????そう??」
普通はここまでしてもらったら感謝をするとか、日本では何かとありがとうを言うからビックリしたとか、笑いながら説明をした。
「クソ!!!それは僕、めっちゃ失礼じゃないか!」
意外とすぐに納得して反省をしていたので、私はまた笑ってしまった。
彼とは週に3回以上、頻繁に会っていた。
愛想がないどころか、ラテン系やヨーロッパ系の愛情表現もまったくない人なので、なぜこんなに誘ってくれるのか不思議だった。
だけどとても居心地が良かった。口に出さなくてもつねに私に気を配り、気遣いをしてくれているのがわかったからだ。
日本女性特有の意見をはっきり言わない態度を取ると、そのことを知ってか知らずか「決めるのは君だ」と背中をおしてくれる。意思を必ず尊重してくれるし、私が嫌だといったことはその後絶対にしなかった。それが本当に嬉しかった。
文化も言語も違うのに、一緒にいてまったく疲れない。くだらないことでたくさん笑って、新しい場所や新しいものを一緒に開拓したりした。とても楽しかった。私は彼との時間が大好きだった。
おそらく、そのままいけば恋人同士になっていたと思う。
私が、ヨーロッパに行くまでは。
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