初心を取り戻すこと
今までやってきたことを全てどこかに置いて、新しいところへ行ってしまいたいという気持ち、わかる気がする。
私は仕事に関して言えば、「初心を思い出さなきゃ!」って感じかな。
編集者としてものを作るというこの仕事に新卒でありつけたのは、私の人生でものすごくラッキーなことだと思ってるのと、今でも「情報を編集する」「価値のあるものを発信する」「美しいものを見せる」という編集の仕事の軸の部分って大事だと思ってる。
時代が変わって、雑誌が情報の中心じゃなくなった今でもね。場はWebとか、それ以外とか、いろんな形に変わりうるけど、編集って必要なスキルだと思うから。
ただ、その中でも自分の好きな仕事、そんなに好きじゃない仕事とかいろいろしてきたんだけど、毎日やることに追われていると、どうしても目の前の仕事をこなすことしか見えなくなっちゃうんだよね。
だからたまに初心をきちんと思い出さなきゃと思ってる。新卒の1年目の頃、すごくすごくやりたいことがあったんだよね。20代半ばで考え方もまだまだ尖ってた。
桜庭一樹の『少女七竈と七人の可愛そうな大人』という小説があるんだけど、ヒロインの母の若い頃のエピソードが印象的だったの。感じが良くて特に目立ったとこのない自分自身のことを「平凡な白っぽい丸」みたいと彼女は表現して、そんな自分のデザインを変えようとある日決心するのね。
私もだんだん白っぽい丸になってきちゃった気がするから、もう少し角を取り戻して、自分にしかできないこととか、自分がやりたいことをやって、しかも大人だからこそそれをちゃんと収益化して…ってしていきたい。
やりたいことがあっても、常に目標を忘れずに心に置いて、実現に向けてきちんと歩みを進めていくことって本当に難しい。大体の人は、なんとなくの目標はあっても、日々に忙殺されて自分の大事なことを忘れてる間に年をとっていってしまうんだと思うな。
目標をちゃんと日々やるべきことに落とし込むことって大事だね。
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