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小さい本
2024年1月13日 22:35
電車のホーム。特急列車の出発までにわずかな時間がある。「その場所に着いたらすぐに、君に手紙を書くよ。君はその手紙を受け取って今度は僕に返事をくれる。そして、僕がまたその返事を書く。次はまた君が。そのようにして僕らはずっと、愛し続けるんだ。お互いを忘れるなんてこと、あるわけがないんだ」彼女は泣いている。「いいえ、いつかはそんな習慣も薄れていくのよ。これは今生の別れってやつなのよ。私にはわ