世界で大人気 !ミシェル・オバマや宇宙飛行士もはじめた「よみきかせ動画」
今、世界で、絵本のよみきかせ動画が人気です。
大統領もよみきかせ!?
コロナ危機で自宅待機する子どもたちに向けて、イスラエルの大統領がテレビで絵本のよみきかせをしたことも話題になりました。
宇宙飛行士も、ミシェル・オバマもよみきかせ!?
アメリカではもともと、よみきかせ動画は子どもたちに教育を与え愛情を注ぐためのツールとして、社会に広く受け入れられていました。" Online story time"とか、"Read aloud"などと呼ばれています。
2018年にはNASAの宇宙飛行士が、宇宙から地球の子どもたちに向けて絵本を読む動画がたくさん公開され、話題を呼びました。
2011年にできた、映画女優などの有名人による「よみきかせ動画」を集めたYouTubeチャンネルもあります。ケビン・コスナーや、元副大統領のアル・ゴアによる豪華な面々のよみきかせ動画がアップされています。
StorylineOnline
アメリカの大人気テレビ番組司会者、オプラ・ウィンフリーのよみきかせ
日本でも、昔話のよみきかせ動画があるようです。
「よみきかせ動画」の様々なメリット
よみきかせ動画は、まだ字が読めない未就学の子どもはもとより、目の見えない子ども、学習障害で字を読むのが難しい子ども、移民でその言語の読みをまだ習得していない子どもなど、読み書きだけでは拾えない、様々な子どものニーズにも答えているようです。
コロナ危機で需要が高まる「よみきかせ動画」
そして今、コロナ危機の影響で、かつてないほど「よみきかせ動画」の需要が高まっているといいます。
アメリカの図書の専門家は、コロナ危機の影響で学校も図書館も閉まり、子どもたちが本へアクセスできない状況を危惧しているといいます。学校の授業もオンラインに移行し、保護者は家の中だけで子どもを教育しないといけない現状があります。
絵本は安いものではありません。
コロナの影響により経済的な不安が広がる中で、教育のために絵本をたくさん買える家庭は多くはないのではないでしょうか。アメリカでは、ネットに上がっている数々の「よみきかせ動画」が、そのような子どもたちを救っているようです。
こちらは、今週月曜日にスタートした、ミシェル・オバマのよみきかせ動画です。アメリカの教育テレビPBSキッズとのコラボで、これから毎週月曜日に配信されるそうです。
著作権についてきになる方は、アメリカの図書の専門家の意見を知りたい方こちらの記事をご覧ください↓
休校中のオンライン授業に使われる「よみきかせ動画」
コロナウイルス感染拡大の影響で、世界の半数の子どもが学校に通えていないと言われています。学校もなく、図書館も閉まっている中で、世界中の学校が、ネット上のよみきかせ動画を、オンライン授業の学習教材として使っています。
ネット上の素人によるよみきかせ動画はほとんどが無料で、リンクをシェアするだけでクラス全体が学べるので、突然のオンライン授業への切り替えに重宝しているようです。
ここでは、私の子どもが通っているカリフォルニア州の小学校での取り組みをご紹介します。
この小学1年生のオンライン授業のクラスでは、休校が決まって1週間目、とりあえずの学習の教材として、Google Classroom 内で、算数のドリルなどと一緒にYouTubeのよみきかせ動画をまとめたページがシェアされました。
生徒はそれぞれのよみきかせ動画を聞き、コメント欄で「どの本が気に入った」とか、「本のどういう部分がよかった」など、感想を話す練習をします。
その後、「自分でもよみきかせ動画を作ってみよう!」という課題も出ました。子どもたちは、自分が音読する姿をビデオに撮り、アプリ(seesaw)を通して先生に提出します。
(Seesawというアプリで、よみきかせ動画を提出している様子)
週に1度は、先生が自宅で撮影したよみきかせ動画がGoogle classroomにアップされており、子どもは「先生が読んでくれてるー!」と喜んで聞きます。先生の手とページだけが映っているシンプルな動画ですが、先生の声を聞くだけで嬉しいようです。
よみきかせ動画をまとめた有料のアプリもあり、多くの学校は、それらのアプリとの併用をしているところが多いですが、アメリカの公立学校の予算は学区によりまちまちで、資金が十分にない学校もあります。ネット上の素人のよみきかせ動画は、なんと言っても完全に無料で、リンクを開くだけですぐに学習できるところが、緊急事態における即戦力のある教材として力を発揮しているようです。
世界的に流行っているこのよみきかせ動画は、素人が絵本を読んでいるところを撮影しただけの、大変シンプルなものです。
語り手は、「この本は私が子どもの頃に好きだった本で…」とか、「今、私たちのクラスで話したいテーマです」など、選んだ本についての思いを語ることもしばしば。
そのシンプルな動画から、子どもたちは、絵本の内容を楽しむと同時に、読み手の愛情も感じとっているようです。
明日少女隊が制作したよみきかせ動画はこちら!
【よみきかせ】おとこのこのための、はじめてのフェミニズム #せかいこどもチャンネル