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デザイナーという仕事の仕組みに思うこと

今日は僕が考えるデザイナーという仕事のありかたについて書きます。

一言にデザイナーと言ってもファッションからWEBまで
様々なデザイナーという職業がありますが
主に僕らがやってるグラフィックデザイナーという
仕事についての考察します。

デザイナーという仕事の多くは“労働集約型”です。

車や電化製品といったプロダクトデザイナーのように
一度デザインすると量産される再現性のいいデザインの仕事もありますが
働いたら働いた分だけしかお金にならない
キャッシュポイントが1回だけの仕事がほとんどです。

アメリカなんかではロゴのデザインなどをすると
使用頻度に応じてインセンティブが支払われる場合もあるそうですが
日本ではよほど有名デザイナーでない限り
買い切りの場合がほとんどです。

ですので、頑張って時間をかけて仕事をすればするほど
時給が減っていくという理不尽なお仕事です。

“ぼやき”ついでに言わせてもらうと、
デザイン費用は納品後に支払われる場合がほとんどですが
実際、制作に着手する前に、打合せなどの
膨大な仕込み時間を必要とします。

ひどい場合は半年がかりの仕込みをして
制作が1ヶ月、入金はその後になることもあります。

その場合、数ヶ月分の人件費は前払いになるので
資金繰りに苦労します。

僕はそんな広告業界の仕事にやり方に嫌気がさして、
自社で「ベリービー」というパッケージデザイン、製造販売の
ネット通販ビジネスを立ち上げました。

この「ベリービー」におけるデザイナーの役割は
ホームページなどのプロモーションやブランディングに係わる仕事と
パッケージの商品開発が主な仕事になります。

自社ビジネスですので、デザインのクオリティを上げれば上げるほど
自分や自社の効果につながります。

つまり、頑張れば頑張るほどお金になる仕組みです。

また、資金繰りにおいても
オーダーのビジネスですので在庫リスクが無く、
ほとんどの場合お金は前受けですので
資金繰りに窮することもありません。

日本のデザイナーの多くが
受託(下請け)仕事であることに疑問を持たず
自分たちで独自のビジネスモデルを構築する人が
すごく少ないと思います。

デザイナーは沢山のクライアントを通して
様々なビジネスモデルを体験しているはずなのに
自分たちのビジネスモデルは変えようとしていません。

僕はデザイナーという仕事はアイデアを蓄え、
クリエイティブな表現する仕事ですので、
そのスキルをビジネスに振り向けることで
世の中にクリエイティブなビジネスモデルを
作り出す可能性を持っているはずだと信じています。

何よりインターネットの発達によって
昭和の起業家のように「度胸と運」で勝負する時代では無く
“手持ち資金”や“度胸”が無くても
“アイデア”と“頭”があれば簡単に起業できる時代です。

そんな時代のメリットをデザイナー達はもっと活かすべきです

僕はデザイナーの力によって
ユニークなビジネスモデルが沢山生まれて
日本がもっと面白い国になるはずだと確信しています。





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