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明日はきっといい香り

「明日はきっといい香り」

いつからか、この言葉が
自分のキャッチコピーのようになっていました。
何がきっかけで思いついたのか、よく覚えていません。

自分の名前に入っている「明日」と「香り」と、
自分のテーマである「明日は新しい日」というマインドとが、
すべて織り込まれている言葉です。
呪文のように唱えると、いつもなんとなく落ち着きます。

「香り」との出会いはずっと昔、
小学生までさかのぼります。

ある日、
「自分の名前の由来を調べよう」という宿題が出ました。

両親は、万葉集の歌からとったのだと言いました。

そして、
「関わった人に明日までいい香りを残すような人になってほしい」
という願いも込められている、と付け加えました。

「いい香り」が、単に匂いを表しているのではなく、
場の空気感や人の醸しだす雰囲気など、
目には見えない影響力のようなものを表しているのだと知ったのは、
数年後、中学生の頃だったと思います。

憧れの先輩がいたのです。
同性でしたけど、夢中でした。

中学生の頃、
憧れの先輩がいた。

ひとつ上の
ボーイッシュな
女の子。

器械体操部の先輩で、
運動神経は抜群。

ショートヘアが
よく似合っていた。

たった一つ学年が違うだけで
ものすごく大人っぽく見えて、

優しく声をかけられると
ドキドキと
舞い上がってしまうのだった。

なにより私を惹きつけたのは、
彼女が放つ香りだった。

練習着からふわりと立つ
洗濯したての石けんの香り。

その奥に、
彼女自身の香りを感じた。

きっと、おうちがいい香りで
ずっと其処にいるから
いい香りの空気を皮膚が吸い込んで
毛穴から放出してるんだろうと
そう思ってました。

当時は今みたいに
香りのきつい柔軟剤は
一般的ではありませんでした。

私の家では、
いわゆるコスパのいい
粉洗剤を使っていて、
(液体洗剤も一般的ではなかったよ)

でもね、洗いたての時でも
彼女のような香りは
決してしなかった。

どうしてあんなに
いい香りがするのだろう?

そばに行きたくて
香りを嗅ぎたくて(笑)

憧れの理由は
そんな気持ちから
始まったような気がします。

2016年10月の自分のブログ「毛穴から出ちゃう香り」から

どんな自分でいたいか?と想うとき
今も先輩の面影が浮かぶことがあります。

凛としていて、清々しくて
ふわりといい香りのする人

自分の名前を目にするたびに
そこに込められた願いのことを想います。

両親が込めてくれた願いはいつしか
自分自身の中から湧きでる祈りになりました。

ご縁のあった方に、いい影響を与えられる
自分でいたいなと思います。

明日はきっといい香り
明日香

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