モノは、自分の指標。~自分軸を持った暮らし~
モノは、単なる物ではない。
自分の人生を構成してくれる大事なパートナーだ。
モノの見方がガラリと変わったのはつい最近のこと。
近々、引っ越しをすることになり、身の回りの整理をしないとなーと思い断捨離を始めた。新生活が始まるウキウキした気持ちと、「スッキリ、身軽になりたい」という漠然とした思いがあった。
早速身の回りのモノを見渡してみる。すると、いかに自分の周りにモノが溢れていたかを思い知らされた。
「いつか読むかも」と取っておいて1年以上読まなかった本、着回しに便利そうなそこまで好みじゃない服やストール、いつ買ったかも思い出せないモノの数々。
手放すか残すかを先延ばしにして、結局全て保有した状態でこれまで過ごしてきたのだ。物を収納するための収納ケースもかなり多くなっていることに気付かされる。無意識のうちにモノを増やしてしまっていて、管理しきれていない自分に赤面した。
モノを選ぶ指標
ということで自分が本当に残したいと思うモノだけを残そう、と決心。減らすにあたり、モノを選ぶ時に意識する指標を3つ掲げてみた。
【 モノを選ぶ指標 『3F』】
① 自分が心地良いと思ったモノ(Feeling)
② 自分の暮らしに本当に必要なモノ(Fit)
③ 環境に配慮されたモノ(Eco-Friendly)
ちょうど、頭文字がFなので、「3F」と名付けてみる。(3階ではない)
これらを意識しながらモノを取捨選択すると、断捨離が捗った。
①自分が心地良いと思ったモノ
その場で衝動買いしたモノや他者から勧められたモノ、ではなく、自分がそれを保有することで本当に心地良いと思えるかどうか。
これはその時々で心地良さや好みが変わるものなので、定期的に点検が必要だ。フィーリングは常に大事にしたい。
②自分の暮らしに本当に必要なモノ
暮らしは、自分の人生そのものでもある。自分が暮らす(=生きる)上で本当に大切にしたいもの、合っているものは何かをまず考えること。効率重視の生活なのか、ゆったりとした生活を送りたいのか。その上で、「自分が幸せだと感じる暮らしに最適化する」ためにモノを選ぶ。モノは単なる物ではなく、人生を構築するパートナー的存在だ。
③環境に配慮されたモノ
大量廃棄や地球温暖化など、環境問題が気になる今日この頃。地球環境を自分事として捉える気持ちが日に日に強くなっている。プラスチックフリーや自然素材のものかどうか、製造過程から使用に至るまで環境に配慮されているかどうか。挙げ出したらキリがないが、出来るだけ意識しておきたい。
そうした観点からモノを整理していくと、面白いくらいに不要なものがわんさか出てきた。その度にフリマアプリや買取店に売りに行き、気が付くと買取金額は2万円ほどになっていた。
そして、モノを取捨選択している時間が心地良く、自分が自分らしくいられている感覚になった。
自分軸を持った暮らしを目指して
3つの指標をすべて満たすのはなかなか難しいかもしれない。特に価格重視で物事を考えると、これらは満たされない場合もある。
一方で、むやみやたらに購入せず、本当に必要なモノを絞ることで、コストを抑えることは十分に可能である。
大切なのは生きていく上での自分の軸を確立させること。そこから本当に必要なモノだけを大切にすれば、自分に適した暮らしを送ることが出来ると考える。
モノに限った話ではない。人・働き方・恋愛etc、すべてに共通することだ。
自分の軸ってなんだろう、自分らしさってなんだろう。
その答えは常に変わるものであり、常に問い続け見つめていくものである。
理想像はあってもいいけれど、結局のところ理想は自分で思い描くもので、その時々で常にデザインしていく必要がある。
そういった意味で言うと、モノは自分らしさの指標の一つになるのであろう。