The Individualist Live
DVDは、こんな画像から始まります。
ところで私は、1995年でしたか、この「The Individualist」なるアルバムが発売されたレコ発来日公演、新宿リキッドルームで観ました。
その一年前、1994年も来日しているのですが、1994年は「No World Order」という、テクニカルを駆使したCD-i(インタラクティヴ)を発表し、もう何が何だかついていけないくらい、スゴかったわけですが、そのショウはさらにスゴいもので、渋谷のON AIRで数回開催されました。
私は、初日にまず観に行ったのですが、18時の開場時間になっても、まだリハーサルが続いており、会場の外で待たされていました。
開演時刻の19時になっても、まだ開場されません。
20時、いったいどうなっちゃったんだろう?と思ったら、会場からトッドが外に出てきました。手には拡声器を持っています。
英語で何やら話し始めたので、私には分からなかったのですが、どうも機材の調子が悪く、最善を尽くしたが、きょうは開催できない、申し訳ない、という趣旨のコメントでした。
しかし、お客さんたちは、とりあえず会場内へと案内されました。
会場内には、アリーナ部分の中央に、円形ドーム型のパフォーマンスブースがセッティングされ、なるほど、コンピュータを駆使したまさにワンマンのステージを展開する予定だったのかと気付きました。
そのブースの前に、我々はしゃがみました。
トッドは、アコギを抱えて歌い始めました。
本来のパフォーマンスはできないが、テクノロジーを押し出したパフォーマンスとは真逆の、ギター一本の弾き語り、5曲くらいを聞かせてくれました。
それはそれでスゴかったわけです。
結局、チケットのもぎりはされず、後日振替公演を開催となりました。
確か予定されていた大阪IMPホール公演は中止。
渋谷の追加公演の終了後に振替公演、つまり夜の9時半からのレイトショウとして開催になりました。
幸い土曜か日曜だったと思うので、私は行けたのですが、帰りが深夜。
とにかく、その振替となった公演、面白そうなことをいろいろとやってくれるのです。トッドがクラブでDJしているみたいな感じで、いろんな音や仕掛けを次々と繰り出します。「Bang The Drum」では、ステージにお客を上げ、ブースまわりにセットされたドラムを叩け!と、私はトッドにほとんど命令されるみたいに上げられて、「もっと激しく叩け!」と𠮟られました。
「Secret Society」では、やはりお客さんを上げ、「踊れ!」と、夜遅くになり、脳みそグルグルの、トランス状態に陥ります。
201?年かに、ビルボードライブで開催された来日公演では、ちょっとその時に似たような、クラブさながらの、前方はダンスエリアを設けたりのステージで、この頃からトッドの一つのパフォーマンスの形であったことが確認できます。
と、そんなステージを体験した後だったので、1995年の「The Individualist」ツアーは、どんなインタラクティヴかと思いきや、曲順をその場で決めるというようなものだったと記憶しています。
スタイルは、バンド形式で、5人だったと思います。
「If not now when」で始まり、「Woman's World」で終わるのだけは決まっていたみたいです。
その「The Individualist」のアルバムを中心に、セットは組まれていました。その他の曲は、のちのセットでもおなじみの曲だったと思います。
レコーディングはトッドが一人で作った打ち込みトラックですが、ステージはバンドサウンド全開の、かなり激しい、アツいものでした。
ある意味、この「The Individualist」とは、トッドのパフォーマンスの一つの象徴なのかな・・・、なんて思ったりしたわけです。
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