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「膝を伸ばせ!強く蹴り込め!」は大間違い!?ドルフィンキックの意外な極意

どうも、足ひれ社長のヨシです!

ドルフィンキックは膝を伸ばしたまま蹴れ!
もっと深くまでしっかり蹴り込め!

プールでよく聞くようになったセリフ。

最近、本格的に水泳をやっている人なら誰もが一度は聞いたことがあるのでは?コーチや先輩、水泳オタクからそれっぽく聞かされる、この重要っぽいポイント。

そして多くの人は、必死に膝を伸ばそうとし、水を強く蹴ろうと力んでいたのではないでしょうか。今でもプールでよく見かける光景です。

でも実は、この「ポイント」が、あなたの泳ぎの成長を完全に阻害してます。残念です。

「えっ、じゃあ膝は曲げるの?」

うーん、それも違います。

実は、効率的なキックの秘密は、これらの「極端」の間にあるんです。今日は、これまで何万回、何十万回とドルフィンキックをしてきた、見てきた研究の結果として、ドルフィンキックの新たな可能性を開く、意外な真実についてお話しましょう。

効率的なキックの秘訣

キックを考えるうえで、膝の使い方というのはめちゃくちゃ重要になってきます。そして冒頭にもあった「膝は曲げるのか・伸ばすのか問題」︎。
考えたこと、聞いたことありませんか?

まず、結論からいっちゃうと、ドルフィンキックの真髄は「膝を曲げるでもなく、伸ばすでもなく」、「膝が(自然に)曲がること」にあります。
わかります?
意識的に膝を伸ばそうとするのでも、意図的に曲げようとするのでもない。

動きの中で自然に膝が曲がる』これが答えだと発見しました。

多くのスイマーが陥る罠。それはバタ足でもよく見かける光景です。水面を叩くように膝を曲げ、バタバタと音を立てることが正解だと思い込んでしまう。意識がしやすいから膝から下で思いっきり蹴り込んじゃう。アップキック(蹴り上げ)のことは考えたこともない…。フィンやドルフィンキックでも、この同じ誤解が起きやすいんです。

なぜ「自然な曲がり」が重要なのか

例えば、泳ぎ姿勢である「うつ伏せ」の姿勢で意識的に膝を曲げるとなrと、2つの重大な問題が発生します。

  1. 膝から先(すね〜足先)が身体のラインより上に突き出て、大きな抵抗を生む

  2. 大腿四頭筋(太もも前面の筋肉)だけの力しか使えず、パワーと効率が著しく低下

一方、キックの準備段階で腰や太ももが沈んだ時に、足やフィンを高い位置でキープすることで生まれる自然な膝の曲がりは、全身の力を効率的に使えるキックを可能にします。大腿四頭筋はもちろん、腸腰筋や腹筋群など、上半身の力も使える理想的な動きが実現できるのです。

この「自然な曲がり」が生み出す効果は絶大です。常に推進力を維持できるようになり、結果として大きなスピードアップとタイム向上につながっていきます。

実践的なトレーニング法

1. 水中での基本練習

最初の一歩は、スピードを追求せず「優雅に」泳ぐことから始めましょう。特にフィンを使う場合は、まず水中での練習をおすすめします。

なぜ水中なのか?それは水がフィンにしっかりと引っかかるからです。特にアップキック(上に蹴り上げる動作)時の感覚が掴みやすくなります。水面では見落としがちな「足の裏や身体の裏側で水を捉える感覚」を、水中では明確に感じ取ることができます。

ダウンキックに意識が集中しがちですが、アップキックの姿勢と感覚も同じくらい重要です。両方のキックがうまくできないと、「進む→止まる→進む→止まる」という不安定な泳ぎになってしまいます。

2. サイドキックでのセルフチェック

レベルアップしてきたら、自己チェックのための練習法に挑戦してみましょう。

水中で横向きになり、ドルフィンキックを行う「サイドキック」。これは自分のキックバランスを即座に確認できる、究極の練習方法です。

コツは簡単:

  • プールの真ん中のラインをガイドにする

  • まっすぐ進めるかをチェック

  • 左右にブレる場合は、キックのバランスが崩れている証拠

このとき注目すべきは、膝の自然な曲がり具合。意識的に曲げようとすると、なめらかな切り返しができず、カクカクした泳ぎになってしまいます。

3. フィンを活用した感覚練習

フィンには「ものさし」としての素晴らしい特徴があります。

素足での練習では、水を蹴る時の負荷が低いため、どの筋肉を使っているのかを感じづらいもの。しかし、フィンを履くことで、その感覚が格段に掴みやすくなります。

  • どの筋肉を使っているのか

  • どのタイミングで力を入れているのか

  • どのくらいの強さで使うのか

これらの感覚を体感的に理解できることは、フォームの改善に大きく役立ちます。

この感覚掴みのコツは:

  1. まずはゆっくりと動作を行う

  2. 使っている筋肉を意識的に探る

  3. 力の入れ具合を変えて試してみる

4. よくある失敗とその対処

ここで押さえておきたい、トレーニング中によく起こる問題点:

蹴り込みすぎる

  • ダウンキックで大腿四頭筋に力が入りすぎる

  • アップキックでハムストリングスに力が入りすぎる

  • 結果:スムーズな切り返しができない

解決法

  • 力を抜いて、なめらかな動きを意識する

  • 水の抵抗を感じながら、適度な力加減を探る

理想的なキックのために

効率的なドルフィンキックの完成には、以下の3点が重要です:

  1. 膝は自然な動きの中で曲がるようにする

  • 意識的に曲げない

  • 全身の動きの中で自然に生まれる曲がりを活かす

  1. 全身の力を使えるフォームを意識する

  • 大腿四頭筋だけでなく

  • 腸腰筋や腹筋群も活用

  1. ダウンキックもアップキックも同じように丁寧に

  • バランスの取れたキックで

  • 常に推進力を維持

そして最後に、もう一つ大切なポイント—蹴りすぎないこと。力みすぎると、スムーズな切り返しができなくなります。なめらかで効率的な泳ぎのために、適度な力加減を心がけましょう。

これらのポイントを意識して練習することで、あなたのキックは確実に変わっていきます。一朝一夕には完成しないかもしれません。でも、一つずつ意識して取り組んでいけば、必ず上達は見えてきます。

次回のテクニックマンデーもお楽しみに!

ということで、今回もここまで読んでくれてありがとうございました。

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また、これからも他では聞けないトレーニングの紹介や泳ぎの解説を通して、読者の皆さんのお役に立てるような発信をしていきますので、「コメント欄」に「質問や気になる内容」を入力して教えてください!

それではまた次回お会いしましょう!
またね〜

フィンスイミングスペシャリスト
足ひれ社長 関野 義秀

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