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何歳になっても運動神経は良くできる!身体じゃなくて◯◯を鍛えよ!

どうも、足ひれ社長のヨシです!

「自分は運動神経が悪いから...」

この言葉、周りから聞いたことはありませんか?

・指導されたフォームがどうしてもできない...
・新しい技術をなかなか習得できない...
・いくら練習しても他の人より上達が遅い...

私はコーチとして約20年間、こうした悩みを抱える選手たちを見てきました。でも、実はこの「運動神経が悪い」という言葉は、今日この記事を読み終わる頃には、良くも悪くも、もう言い訳として使えなくなるはずです。

この記事を読み進める前に、あなたに簡単なテストをしてみますね。座ったままでも寝っ転がったままでもいいので、以下をやってみてください。

  1. 右手の人差し指で、その場に円をぐるぐると描き続けてください。

  2. 右手の動きは絶対に止めず、同時に左手で三角形を描き続けてください。

  3. それが終わったら今度は逆に、左手で円、右手で三角形を描いてみてください。

どうでしたか?
おそらく多くの方が「・・・むうぅぅぅ!!!」と感じたのではないでしょうか?(笑)私もそのひとりです😇

やってることはとっても単純なはずなのに、うまくできない・・・

なぜそうなるのかというと、この動作は普段使わない「神経回路」のため、脳が混乱して「信号がうまく伝達していない状態」なんです。でも、この「混乱」こそが、運動神経を鍛える第一歩なんです!

運動神経は生まれつきではなく、科学的に鍛えられる

まず、結論からお伝えします。

運動神経は生まれつきのものではなく、科学的に鍛えられるものです。

そして、その事実を知っている世界のトップアスリート、コーチたちは、すでにこの「神経系のトレーニング」を取り入れて大きな成果を上げています。

さきほどの円と三角形の実験はいかがでしたか?「できた!」という方も「全然できなかった...」という方も、どちらも正解です。なぜなら、この動作を「上手にできるかどうか」はトレーニングの効果に影響しないからです。

ん・・・どういうこと・・・?
まぁ、それについても詳しく丁寧に説明していきましょう。

運動神経の正体とは?

さて、想像してみてください。
あなたは「運動神経がいい人」と聞いて、誰のことを思い浮かべますか?

おそらく、スポーツ万能な人、身のこなしが上手い人、リズム感がある人、スポーツ全般が得意な人...。そんなイメージではないでしょうか。

実は科学的に言うと、「運動神経」とは、脳からの指令を筋肉に伝える「神経回路」のことなんです。この回路が発達していれば、思い通りに身体を動かせる能力が高まります。

この神経回路には『神経可塑性』という特性があります。簡単に言うと、脳と筋肉の間の神経の結びつきは、使えば使うほど強化され、より効率的に情報が伝わるようになります。

まるで、手入れがされていないような自然に近い山道でも、よく登山客が歩く道はだんだん広がっていき、歩きやすくなるようなイメージです。

子どもの頃からの差はどこから来るの?

「でも、小さい頃から運動が得意な子と苦手な子がいるのはなぜ?」

確かに、先天的な要素も少しはあります。しかし、決定的な差は「神経回路の使い方と経験」にあるんです

幼少期に多様な動きを経験することが、神経系の発達や運動能力の向上に寄与することが広く指摘されています。例えば、運動が得意な子どもたちは、幼少期にさまざまな動きを通じて神経回路を発達させる傾向があると考えられています。

実は私自身、自己紹介パートの競技者編でお話ししましたが、大学生時代に本業であるフィンスイミングの練習よりも、サッカーやフットサル、さらにはインディアカにまで熱中していた時期がありました。

当時は「本業をさぼって遊んでいる」と後ろめたい気持ちもあったのですが、今になって考えると、それまで経験してこなかったあの運動経験こそが、私の神経系を鍛え、結果的にフィンスイミングのパフォーマンス向上にも繋がっていたのかもしれません。

逆に言えば、私たち大人でも、意識的にこの回路を刺激すれば、驚くほど運動能力は向上するんです!

なぜ普通の練習だけでは不十分なの?

「じゃあ、いつものトレーニングをたくさんすればいいんじゃないの?」

そう思いますよね。でも、同じ動きばかり繰り返すだけでは、使う神経回路も同じになってしまいます。

これは、いつも同じ道だけを通っていると、その道は整備されるけど、知らない道の開拓はできないのと同じです。

さらに、使われなくなった道はまた草に覆われてしまって消えていくように、使わないスキルは衰えて出来なくなってしまう可能性さえあるんです。

なので、神経系トレーニングの画期的な点は、普段使わない神経回路を意図的に刺激することで、脳と身体の新しい「」を作り出せることなんです!

世界のトップアスリートはすでに実践している

「本当にそんなトレーニングで効果があるの?」

そう疑問に思う方もいるでしょう。でも、世界のトップアスリートたちはすでにその効果を実感し、実践しています。特にサッカー界ではいち早く取り入れられ、

  • バイエルンミュンヘン:何度も世界一を獲得している世界名門サッカーチーム。チーム全体でライフキネティックを導入し、判断力と反応速度の向上に成功。

  • サッカードイツ代表チーム:2014年ワールドカップ優勝時から取り入れていたと報告されている。

などの事例が有名になり、日本でもサッカー界では導入が進んできているように思います。

実は私自身も、まだ幼稚園児の頃からお世話になっていたコーチにこのライフキネティックの理論を教えてもらい、約7年前からこの神経系アプローチを取り入れた練習メニューを組んでいます。

陸上トレーニングはもちろん、スイム練習でも数々の選手へ実践しており、パフォーマンスが明らかに向上することを体感しています。今や、これは私の指導の大きな土台の一つとなっています。

神経系トレーニングとは?具体的に何をするの?

「なるほど、運動神経は鍛えられるんだ!でも、具体的にはどんなトレーニングをすればいいの?」

特に注目したいのが先ほどから出てきている「ライフキネティック」という手法です。

ライフキネティックとは、ドイツの運動指導者ホルスト・ルッツさんが開発したトレーニング法で、運動と知覚と認知を組み合わせたエクササイズです。

冒頭でやった円と三角はあくまで簡単ないわゆる「脳トレ」のようなものですが、ライフキネティックはもっと理論に基づいた要素で構成されたエクササイズになります。

気になる人はとりあえずこちらがおすすめです。

水泳・フィンスイミングにおける劇的効果

水泳やフィンスイミングに関わる方にとって、この神経系トレーニングは絶対に逃してはいけない宝の山だと思っています。その主な効果を2つご紹介。

1. フォーム改善がスムーズになる

「コーチからの説明を理解はしてるのに、身体が言うことを聞かない...」
「パーツごとの動きはできるのに、全体を動かすとできない…」
「陸ではできるのに、水に入るとできなくなる...」

こんな経験、ありませんか?

水泳は水中という特殊な環境で行うため、自分の身体を見ることができません。だからこそ、「脳からの指令」と「実際の動き」の一致が重要なんです。

神経系トレーニングによって身体操作能力が向上すると、「こう動かしたい」と思った通りに身体を動かせるようになります。つまり、コーチのアドバイスを速やかに自分の動きに落とし込めるようになるんです!

私の教え子の中でも、実はめっちゃくちゃ運動神経が悪かったのに、コツコツ鍛えていったおかげで、周りからお手本にされるようなフォームになるまで上達した選手もいます。

そういった選手たちを数々見てきた中で共通しているのは、初めは超絶簡単な動きすらできなかったのに、ある時期から突然、どんな動作もすぐにできるようになるということ。コツを掴むのが早くなる感じ。

どうですか?そうなったら良くないですか?

2. 習得スピードの加速

新しい技術を学ぶとき、通常は「意識的な段階」から「無意識的な段階」へと進みます。アメリカのスポーツ心理学者フィッツ博士によれば、この過程には一般的に以下のような3つの段階があります。

  1. 認知段階(理解する)

  2. 連合段階(練習する)

  3. 自動化段階(身体が勝手に覚える)

神経系トレーニングはこの移行を早める効果があるそうです。神経回路の形成が効率的になるため、第2段階から第3段階への移行が特に加速するのが理由だそうです。

前に心理学の先生から教わったことで驚いたのは、私たち人間は、1日の95%以上の選択を無意識に行なっており、意識的に行なっていることは5%にも満たないそうです!

逆を言うと、意識的に行えることなんて限られてるってことで、スポーツにおいても、どれだけテクニックを無意識で正しくスムーズに行えるようにするか、つまり自動化するかがカギになるということがいえますね。

日本での現状 - 知らないと大きく差をつけられる

「じゃあ、日本でもみんなやってるの?」

実は、残念ながら、日本ではまだこのトレーニングを取り入れている組織は非常に少ないのが現状です。

私の知る限り、私の出身県神奈川にある、オリンピック選手も輩出している某有名スイミングクラブや、全国的に知られているスポーツクラブ「ルネサンス」の一部で、似たようなトレーニングが導入されている程度で、業界全体でみれば1割にも満たないのが現状です。

つまり、今このトレーニングを取り入れることができれば、圧倒的なアドバンテージを得られるということです!

先生や先輩が知らないことを自分が知っている」という状況は、意外と少ないものです。これは正に「知っているか知らないか」で差がつく典型的な例と言えるでしょう。

「興味はあるけど、専門的なトレーニングみたいで難しそう...」
「専門家じゃないし、正しくできるか不安...」
「継続できるか自信がない...」

そんな不安や心配は自然なことですが、大丈夫です!神経系トレーニングの素晴らしいところは、「完璧にできなくても効果がある」ということ。むしろ、うまくできないときほど脳が活性化しているんです!

確かに「ライフキネティック」のような体系化されているしっかりとしたプログラムは、まずはセミナーや講座に参加し、きちんと理論を理解したうえで行う必要があります。

でも、単に「神経系のトレーニングを取り入れてみる」というアプローチであれば、とりあえず神経に刺激を与えられるようなトレーニングをやってみたらいいんです!

さいごに - 可能性は無限大

「運動神経が悪い」

この言葉は、もはや言い訳にはならないということがお分かりいただけたでしょうか?

逆にこの言葉に苦しんできた人にとっては、めちゃくちゃ明るい未来が切り開けたのではないでしょうか?

神経系トレーニングは、運動が苦手な人ほど効果を発揮します。なぜなら、最も伸びしろがあるからです。まるで未開拓の広大な土地のように、あなたの脳には無限の可能性が眠っているんです。

実は私も運動神経は悪い方でした。だから、運動神経のいい人を羨ましく思っていたし、正直、妬んでいました。でも、それがあったから泥臭く努力することもできたという面もあります。

「運動神経は鍛えられる」そう気づいてからは、様々なアプローチでコツコツと取り入れ、今では、平均よりは良い方と少しだけ自信をもって言えるくらいになりました!

指導者としても、この7年間、神経系アプローチを取り入れてきました。その結果、「できない」と思われていた選手たちが、みるみる変化していく姿を何度も目の当たりにしてきました。

今回、こうやって紹介してしまいましたが、これは私の指導の中での重要な差別化にあたるひとつの要素とも言えます。これが皆さんの何かためになるなら、全然お伝えしますので、活用してください。

あなたが今、どんな壁にぶつかっていても、諦める必要はありません。正しい方法で継続すれば、必ず変化は訪れます。

運動が得意な人も、苦手な人も。
競泳選手も、フィンスイマーも。
ジュニアもマスターズも。
初心者もベテランも。

年齢や経験に関係なく、誰でも神経系は鍛えられます。そして、その効果は水中パフォーマンスの向上として明確に現れるのです。

「新しいことに挑戦する」

それだけで、あなたの脳はすでに変化を始めています。その小さな一歩が、あなたの未来を変えるかもしれません。今日から、あなたも「運動神経を鍛える側」に回りませんか?

水中での新しい可能性が、きっと広がっていくはずです!

ということで、今回もここまで読んでくれてありがとうございました。

この内容良かった!よく書いたなぁ!など思っていただけたら「スキ❤️」と「フォロー✅」、「シェア♻️」、「チップ💙」などで応援していただければ嬉しいです!

また、これからも読者の皆さんに役立てるような発信をしていきたいので、「コメント欄📝」に質問やフィードバックを入力して教えてください!

それではまた次回お会いしましょう!
またね〜

フィンスイミングスペシャリスト
足ひれ社長 関野 義秀

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