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競泳選手も驚く!フィンスイマーのドルフィンキックが美しすぎる5つの理由

どうも、足ひれ社長のヨシです!

ドルフィンキックが上手くなりたい!

誰もが一度は抱いたことのある願いではないでしょうか?

水の中で、まるでイルカのように美しく泳ぐ🐬それは、多くのスイマーの憧れ🏊

でも、実際のところ...

  • 力を入れすぎてしまう

  • キックが苦手

  • 思うようなスピードが出ない

  • 苦しくてすぐに疲れてしまう

こんな悩みを抱えていませんか?

実は、その解決のヒントは意外なところにあります。

今日は、私の得意分野であるドルフィンキックについて、ドルフィンキックの専門家ともいうべき、フィンスイマーの視点から解説します!

フィンを履かない素足ドルフィンキック


早速ですが、まずは見本として水中動画をご覧ください。

この(キレイな)ドルフィンキックを見て、どう思いましたか?
さすが競泳選手!なめらかで上手!」そう思いますよね!

でも実は、これ、フィンを履いていない状態のフィンスイマー、競泳苦手な私のドルフィンキック映像なんです!

(しかも「ちょっとオリンピアンに参考として見せたいので、ドルフィンキックの水中動画撮らせてください」と急に言われて、ウォーミングアップなしで撮ったやつ。)

実はそれくらい参考になる、超有料級動画なので、せっかくこのブログを読んでくれてるあなたには、特別にプレゼントします🎁笑
ぜひ活用してください!

「え?フィンスイミング選手って、フィンを履かないと泳げないんじゃ...?」

そう思われるかもしれません。私自身、高校時代は県予選すら通過できないレベルの競泳少年でした。それが、フィンスイミングを極めた結果、驚くべきことが起きました。

競泳を辞めてフィンスイミング一本、8年間まったく競泳の練習をしていない中、仕事で出場したある日の競泳のレース、50m自由形でなんと、週10回練習していた高校時代のベストタイムを更新しちゃったんです!

この時に確信しました。「フィンの練習しとけば競泳も速くなるな」と!

その秘密は、やっぱりドルフィンキックにあったんです。

なぜ、フィンスイミング選手のドルフィンキックがここまで美しいのか

結論から言うと、答えは簡単。
それは、私たちフィンスイマーは競泳選手の40倍も50倍も、ドルフィンキックに特化した練習をしてるから!
めちゃくちゃ単純。笑

どういうことかというと、
あなたは水泳の練習の中で、ドルフィンキックだけのための練習メニューって、ありますか?

あったとしても多くて、25m×4回アンダーウォーター(潜水)とか、長くても50m×4回とか合計100〜200mくらいって人が多いんじゃないかな?

もし「いやいや、うちは毎回こんなにたくさんやるよ!」という方がいれば、めちゃくちゃ気になるのでコメントで教えてください!

さて、これがフィンスイミングの場合は、1回4000m〜5000mの練習の100%がドルフィンキックに特化した練習です。なぜなら、競技上、ずっとキックだけで泳ぐから。そりゃそうなる。

フィンスイミングは、種目によってはドルフィンキックだけで50mを14秒という驚異的なスピードを出す競技。25mで14秒ではなく、50mで14秒です!そのため、水中での推進力と低抵抗を極限まで追求してます。

見たことない方のために、こちら私の教え子である上野浩暉選手のレース映像。50mプールを呼吸せずに一気に潜水して泳ぎます。


「でも、それってフィンを履いているからできることでしょう?」

そう思われるかもしれません。でも実は逆なんです!

フィンスイミングだからこそ、力任せのキックがいかに非効率かを身をもって知ってるんです。

確かに競泳のキックよりも大きな力は使います。でも、フィンを履いた状態で力に頼りすぎると、全身のバランスが崩れ、姿勢は乱れ、むしろ遅くなってしまうんです。

キレイなドルフィンキックのために

それでは、先ほどの私のドルフィンキックをスロー再生したものを載せておきます。こちらを見ながら、具体的なポイントを解説していきましょう。

⭐️基本の確認⭐️

まずは、ドルフィンキックについて研究したことがある人なら、必ず一度は耳にしたことがありつつ、意外と実践できていない2つの基本ポイントです。

1. 脚だけでなく全身を波打つように使う!

フィンスイミングでは、うねうね泳ぐこの泳法を「ウェービング」って言います。名前の通り波のように泳ぐのがポイントです。

私のドルフィンキックも、波うつ始点である手の先から、胸、お腹、お尻、膝、足の先まで、動きの波が途切れることなく伝わっていくのが分かりますか?

キックはとにかく太もものパワーでうりゃうりゃうりゃだぁああ!!!
とパワープレーで泳いでたりしませんか…?

そういう方からは「膝から下だけを動かせばいいんでしょう?」という声が聞こえてきそうですが、それでは本当の推進力は生まれません。

上半身の役割はたくさんありますが、今日は2つだけ。

1つ目は、『キックのサポート』の役割。
先ほどのウェービングにもつながりますが、太もも(脚)だけの力よりも、脚+体幹+上半身(胸や背中、腕)の全部の筋力を総動員してキックした方が、発揮できるパワーは上がりますよね?

この、全身の力をキックに繋げるためには、上半身の使い方が非常に重要になってくるんです。

2つ目は、『良い姿勢作り』の役割。
良い姿勢とは何か?という議論になってしまいそうですが、ここでは、「進む時の水の抵抗が極力小さく、かつ、強いキックがしやすい姿勢」を良い姿勢としましょう。

水泳を始め、水に関わるスポーツは全て「水の抵抗」を考慮しなければいけません。「空気抵抗」という言葉もありますが、水の密度は空気の密度の約842倍あるので、レベチの抵抗です。

例えば、電車の車内をイメージしてください。あなたはいま1号車にいるのですが、次の駅に着くまでに3号車まで行かなければなりません。極端ですが、1号車には他に1人しか乗っていないのでスムーズに歩けました
しかし、2号車は満員でギューギュー詰め状態!でも絶対にお隣の3号車までいかなきゃいけない!そうなったら、できる限り半身になって身体を薄くしたり、ケンカにならないようにそーっといくしかないですよね・・・

この1号車と2号車の密度の違いが水と空気の密度の違い、つまり抵抗の違いだとざっくり思ってもらえればOK。だから、空気抵抗とは比べ物にならない配慮が必要になるんです。

また、抵抗は速度によっても変わる厄介者で、速度の2乗に比例して増えていきます。
どういうことかというと、例えば速度が2倍になったら抵抗は4倍に、速度が3倍になったら、抵抗は9倍に。頑張れば頑張るほど、それを上回って邪魔してくるんです!

以上のことから、速いスピードで泳ぐ時に抵抗を減らす工夫がどれだけ大切かがわかってもらえたでしょう。
競泳の1.5倍のスピードで泳いでいるフィンスイマーは、この抵抗に対してより敏感になるので、上半身や全身の姿勢作りもより突き詰めて徹底してるんです。

2. 肩が丸まらないようにする

抵抗や推進力を向けるベクトルを考えると、背中を反らせすぎず、でも丸めすぎない。この絶妙なラインが重要です。

「姿勢を意識すると泳ぎづらい...」と感じる方も多いかもしれません。でも、このフォームが効率的な推進力を生む土台となりますし、たくさんの人を見てきたうえで、キックの課題、ストロークの課題の9割は、脚にも腕にもなくて、姿勢の問題であることがほとんど。

だから局所局所に気を取られず、全体を俯瞰して見ることが重要です。

⭐️上級ポイント⭐️

ここからは、少し踏み込んだ内容です。上級レベルの方も、意外と意識できてないポイントかもしれません。

3. 骨盤を後傾させたままにする

「えっ、そんなことを意識するの?」と驚かれるかもしれません。

でも、ドルフィンキックでは、この骨盤の角度がとても重要なんです。この姿勢を保つことで、全身の連動性が一気に高まります。

先ほどのスロー再生を見てみましょう。このように、骨盤ができる限り後傾したままキックを打つことで、推進力が劇的に変わるんです。

ドルフィンキックをすると、必然的に腰が上下に動くので、何も意識しないと、お尻が上がった時にそのまま骨盤が持ってかれて、骨盤は「前傾」してしまいます。いわゆる「反り腰」の姿勢ですね。

「反り腰」では全然力を入れられないし、せっかくの上半身のエネルギーを下半身に伝えることができなくなってしまいます。そして何より「腰痛」になります。絶対にやめてください。ましてやフィンでこれをやったら最悪です。

4. 足の裏・指を使ってアップキックをする

ダウンキック(蹴り下ろすキック)が重要だと思っていた!」という方も多いはず。

確かにダウンキックは大切です。こちらの方が進みます。
でも、実は身体の裏側を使う「アップキック(蹴り上げるキック)」にこそ、大きな推進力を生むポテンシャルがあります。

先ほどの動画の後半部分、うしろのアングルからの動きを見てください。
蹴り下ろし終わってから、何となく足を戻してまた蹴り下ろしてる人が大半ですが、私の場合は足の裏全体で水を捉えています。

イメージ的には、手のひらで水をすくい上げるかのように、足の裏で水をすくいあげてる感覚です。足裏はなかなか鈍感なので、訓練が必要ですね。

⭐️意外なポイント⭐️

そして最後は、最も意外に思われるかもしれないポイントです。

5. 強く蹴り込まない

えっ、強く蹴らないの!?

そう驚かれるかもしれません。でも、これこそが非常識なドルフィンキックの極意とでも言っておきましょうか!笑

フィンスイミングでも、これはみんな知らないんじゃないかな?何なら、フィンスイミングこそ蹴り込んじゃいけないんですが…
よく、「どうしたらもっと下まで蹴り込めるようになりますか?」という質問を受けます。これは本当によく聞かれる…。
その度に、「そもそも蹴り込まなくて大丈夫です」と伝えます。

なぜかというと、理由はいくつかあるんですが、ここでは1つ。

下まで蹴ろうと思えば思うほど、大腿四頭筋(太ももの前側)に強く力が入ります。そうなると膝が伸びきり、お尻が上がって身体はへの字に。下に強く蹴り込んでいる分、お尻が高く上がってしまい、それによって今度は上半身が反比例的に深く沈んでしまいます。まさに「への字」。

ここで考えてみてください。
泳いでいてどの方向に進みたいですか?「への字」になったらどこに進みますか?

そう、基本的には進みたい方向は「」ですよね。なので舵取り役にもなる「上半身」が過度にうねうねしてしまうのは無駄でしかないんです。
しかもエネルギー消費の激しい太ももの大きな力を使って、上へ下へ、北へ南へ…だったら最初っからもう少し力を抑えて上下動を減らした方が、推進効率的にも、エネルギー効率的にもいいことしかないでしょうというのが私の正解です。

他にも蹴り込まない方がいい理由はいくつかありますが、これが一番わかりやすいので、ぜひご参考に!

まとめ

今回のポイントは、フィンの有無に関わらず、効率的なドルフィンキックの本質です。

特に最後の「強く蹴り込まない」というポイントを意外に思った人も多いのでは?
でも、これこそが究極のドルフィンキックを知っているフィンスイマーだからこその特別な気づきかもしれません。

明日からの練習では、ぜひこれらのポイントを少しでも意識してみてくださいね。全てを一度に意識するのは難しいので、1つずつ丁寧に取り入れていくことで、必ず泳ぎは変えられます。

今後もまた、これらのポイントを身につけるための具体的なトレーニング方法をお伝えしてくんでお楽しみに!

ということで、今回もここまで読んでくれてありがとうございました。

この内容良かった!勉強になった!と思っていただけたら「スキ❤️」と「フォロー✅」、「シェア♻️」、「チップ💙」で応援していただければ嬉しいです…!

また、これからも読者の皆さんに役立てるような発信をしていきたいので、「コメント欄」に質問や気になる内容を入力して教えてください!

それではまた次回お会いしましょう!
またね〜

フィンスイミングスペシャリスト
足ひれ社長 関野 義秀

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