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【人生100年時代、健康寿命を延ばそう!】スマートウォッチで健康管理?

《健康管理の第一歩は、記録をつけること?》

 健康に関する研究をしている様々な本を読んでいると、次第にわかってくることとして、今の社会のシステム自体が、私たちの健康に悪い影響を与えているということがあります。

 たとえば、食べ過ぎという問題。私たちの祖先は、食事をするために、日々山や野原を歩き回り、動物を捕まえたり、果物を探したりしなければならないなど、今のように楽に食料を調達することができなかったと言われています。
 でも遺伝子はまだ当時のままなので、飢餓に備えるために、十分以上の食料があるときには、必要以上に食べるようにプログラムされていると言います。
 そのため、現代の人々は、慢性的に『食べ過ぎ』の状態になっていて、その結果『肥満』や『糖尿病』といった病気になってしまう問題が起こっていると言います。 

 また、車やスマホといった便利な道具たちが登場してきたことで、昔と比べ圧倒的に『運動量』が減っているという話もあります。そしてこの『運動量』が減ったことも、病気や体調不良を引き起こす原因になっているといいます。

 しかし、食べ過ぎにしろ、運動しないことにしろ、これらの行動というのは、人の本能で行ってしまうものでもあるので、そのままにしていたら良くない結果になりかねません。そこで、健康に関する記録をつけてみるということが推奨されているわけです。
 そしてその記録をつけるのに便利な道具が、『スマートウォッチ』ということです。
 健康維持しようと思い立った時には、食事制限や運動を始める以前に、記録をつけることから始めてみるのが良いという医師もいるぐらい、記録をつけることは大切なことなのだそうです。

 記録をつけることによって、食事制限をしたり、運動をしたりしたときに、自分の体にどのような影響が出るのかを確認しながら、健康管理ができるようになります。
 たとえば、スマートウォッチでは難しいかもしれませんが、こまめに血糖値を測ってみることで、どのようなものを食べたかや、どのくらいの量を食べたかで、体にどんな反応があるのかを確認していくと、次第に食べたものや食べた量に応じて次にやるべきことが分かる、という感覚をもてるようになることがあるのだそうです。
 また同じように、食事や運動などによって、心拍数や血圧、体脂肪といったさまざまな体の変化を感じることで、本当に自分に合っている健康管理の方法を見つけることが、記録する一番の目的となります。

《スマートウォッチの歩数計の意味?》

 ほとんどのスマートウォッチには、歩数計がついています。この歩数計の機能については、ウォーキングの際に、何歩歩いたのかを測ったり、一日の中でたくさん歩くということが目的だと思っている人も少なくないのかもしれません。
 そのため、ウォーキングを始める時だけスマートウォッチを付けたり、今日は歩くぞと思った時に付けたりという人もいるのかもしれません。
 しかし、本来の目的は、おそらくそこではなく、1日の活動量の目安として歩数を見るというのが正しいのかもしれません。

 健康と活動量の関係において、科学的に分かっていることとして、「座っている時間と死亡リスク」の関係が挙げられます。
 要は、座っている時間が多い人ほど、肥満、糖尿病、がん、認知症、血管疾患といった病気にかかる率が高くなり、座っている時間が2時間増えるごとに、死亡リスクが15%増加することが確認できているのだそうです。
 しかもこの結果は、一日の中に運動する時間を設けているかどうかとは関係がなく、仮にウォーキングなどの時間を取り入れていたとしても、日中そのほかの時間で座っている時間が長いと、座っている時間によって死亡リスクが高くなる傾向があることに、変わりは見られないと言う話です。
 つまりこの話の中では、運動をするかしないかよりも、座っている時間を減らすことが健康にとって重要だということになります。

 そして、スマートウォッチを常時つけている人の場合には、座っている時間を大体予測することが出来るようになります。中には、座っている時間が長くなると、自動的に警告をしてくれるスマートウォッチもありますが、歩数計を見るだけでも、おおよその把握はできると言います。

 座りっぱなし:1日5,000歩未満
 活動が少ない:1日5,000~7,500歩未満
 活動的:1日7,500~11,000歩未満
 非常に活動的:1日11,000歩以上

 スマートウォッチを1日中つけてみて、歩数計の歩数を確認し、もし日常的に5,000歩未満なのであれば、意識的に座る時間を減らすことが必要なのかもしれません。
 その場合に、座る時間を減らすために、なにもウォーキングをする時間を設けなければいけないというわけではありません。家事や仕事など日常の作業の中で、普段座ってやっていることを立ってやってみるなどの工夫でもいいという話でした。
 仕事や家事についても、何事も『効率的』なほうが良いと思ってしまったりするものですが、1度でできることを、あえて2,3度にわけてやってみるなど、『非効率的』にしてみることも健康にはいいことなのかもしれません。

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