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発達障害(ASD)と想像力

 とある音声配信を聞いていたところ、「社会人と学生の違いは、自分で価値を作ることができるかどうか」という話をしていました。

 確かに、社会人として求められることの一つに「価値の創造」というものがあるのは十分に承知しています。

 ただ、自分はこの「価値を創造する」という文脈に全く気がつくことができずに、就職活動をして社会人生活を送っていました。

 言い訳に思われることを十分承知で言いますが、「発達障害(ASD)」における認知機能の低さも影響していると考えています。

 「価値を創造するためには、何が必要かを想像して準備する」事が必要だとも話しており、それには「想像力」が必要に思いました。

 準備をするためには「今は何が必要かな」と考え、持っている情報を照らし合わせ、今後の展開を想像しながら整理する必要があるでしょう。

 一般の方々は就職活動の前後あたりで、ふんわりでも学生と社会人でゲームチェンジが起こっている文脈を感じ取り、対策を立てることができる認知機能を備えていると考えられます。

 自分の場合は、全く気がつくことができず、完全に翻弄されてしまい、状況把握が上手くいきませんでした。

 自分の努力不足や準備不足もあるのですが、他の人と一緒に働いて気づいたことに、経験の差もですが、明らかに「認知機能に差」があるのを痛感するようになりました。

 ASDの中核症状に「こだわりの強さ」があります。これは「想像力の障害」とも言われ、変化に対応することが苦手で、自分のルールに固執することで、秩序立った世界で安心感を得ようとします。

 この思考の硬直性が、打ち手の幅を狭め、必要な準備ができなかったりズレてしまう事が大いにあると感じます。

 自分に障害をあることを知らずに、一般の人達に混じって社会参加をすると、明らかに努力では越えられない要素があるように感じます。

 過剰な努力によって食らいついたとしても、待っていたのは「過剰適応」だったりと、後からくる消耗感もなかなかに辛いものがあります。

 よく言われるようになってきてますが、人生の岐路に立つ前に、中学生や高校生の時点で自分の障害特性を少しでも知っておくことが、その後の人生の選択に大きな影響を与えるでしょう。

 適切な援助者を見つけること、一定の的を得た自己理解を通して、自分に合う位置取りができることの重要性を感じます。

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猫男@ASD
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