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小説 縁の家族

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オリジナルの小説です。 独りぼっちな女の人に、ヘンテコリンな人達が家族を作ってあげる話。
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縁の家族  一話 はじまりと黒い水

はじまり

変わり者な家族。
 芦屋を語るものはだいたいこれを口にする。その通り。 芦屋は変わっている。

「懐が広いんです」 
「別の言い方をすれば?」
 「阿呆ですね」
 「そういう事だろ」 
「なるほど、そういう事か」

うんうん頷きながら、総弥はむぐむぐ団子を頬張る。米は嫌いなくせにこれは大好物らしい。総弥の誕生日にはちらし寿司と大量の団子が並ぶ。酒飲みはしょっぱい漬物を団子と食べ、辛口な

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