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【本に寄せて】同志少女よ、敵を撃て(逢坂冬馬・ハヤカワ文庫)

ロシアがウクライナに侵攻して、ずいぶん経ってしまった。
当初は毎日のようにニュースで取り上げられたが、最近はそれも時々になった。

この本では第二次世界大戦のときの、ソ連とドイツの戦いが描かれている。
今の世界情勢を踏まえて読むと、妙に現実感があって落ち着かない気持ちになった。


主人公はソ連の小さな農村に住む少女。
ある日、村がドイツ兵に襲われ、村人も家族も殺されてしまう。
かろうじてソ連兵に助けられた少女は、狙撃兵としての訓練を受けることになる。
ドイツ兵への憎しみの気持ちを利用されたのだ。
狙撃兵として生きることになった少女は、村人や家族の仇をうつことを目標にすえ、戦いに赴く。

女性の狙撃兵なんて…と思ったが、当時のソ連には多くの女性兵士がいたそうだ。
そして女性の狙撃兵も実際にいたらしい。

戦う女性たち。
戦いに巻き込まれる女性たち。
戦争は、けして男だけの話ではない。

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あさのしずく
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