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50歳の処方箋 歩きは早さより「質」
早く歩ける人は健康寿命が長い。ウォーキングと言うと、グイグイワシワシ、せっせと早くのがいかにも健康的だ。視線はしっかり前に、上から吊り上げられるよう背筋を伸ばし、腕を振って歩幅は大きく。地面を踏みしめ前に蹴りだすように歩く。
だいたいこういうのがよいとされている歩き方だ。世に出ている指南本にもおおかたそう書かれている。けれど、私は腕をしっかり振ったりしないし、地面も蹴らない。となると、あまり早く歩けない。やってみてもらうと分かるんだが、地面を蹴らないと人は早く歩くことができない。足の裏をしっかり地面に当ててグイッと押し付け、その反動で推進力を得ることができる。地面からの力を得ないということは、自分の筋力だけで足を持ち上げるので、スピードが出ないのだ。
野生動物とか見てもらうと、地面に「足を押し付け」て「蹴って」歩く様子というのは見られない。どっちかと言うと、地面から足を「引き上げて」地面に「置いて」いる。その繰り返しだ。けれど、人間の健康的ウォーキングというのは地面に足を「押し付けて」いるわけで、もし、このナミブ砂漠のライブカメラに遠くから水場に向かってきている人間がいるとするなら、一生懸命にウォーキングスタイルで歩いているとするなら、どうでしょう。ちょっとなんか不自然に見えると思うんですよ。いかにも(人間が来た!)ってなるとは思うんだけど。
水場に来る動物たちはどっちかというとゆっくり歩いてやってくる。だから本来歩きというのは早いものではないんじゃないか。一生懸命歩いている動物って、見ないと思うんですよ。まあそりゃ、ちょっと「駆けている」というのはある。ハム太郎もとっとこ走るけど、とっとこ歩いたりはしない。動物たちはあくまでも「ゆっくり走っている」のであって「早く歩いている」わけじゃない。
さて、私は3月に歩き方の講習を修了して、7月から歩き始めた。なんと腹がちょっとずつ引っ込んできている。多分ウォーキングでは普通腹とか引っ込まない。これをちょっと説明してみたいと思う。地面を蹴らない歩き方というのは自分で足を引き上げるので、筋力が必要だ。
私は歩いているとき、こんな想像をすることがある。歩いている時、頭の上からクレーンで引き上げられたらどうなるだろう。地面を蹴って歩く人は足がだらーんとなるはずだ。地面から力を得ているわけだから、その地面がなくなったら力を得る場所がない。空気を蹴ろうにも反動がないから結局足は持ち上がらない。
一方、自分の筋肉で歩いているなら、クレーンで引き上げられたとしても足は持ち上がる。多分上がると思う。上がるんじゃないかな。歩くときは足の筋肉だけではなく、主に腹と背中の部分にある腸腰筋という筋肉を使って動かすから、多分足は持ち上がるんじゃないだろうか。あくまでも想像なんだけど。だとしたら、さっさとこの筋肉を鍛えたい!と思うのが人間の欲じゃないですか。そう思った私は歩き指導の先生に腸腰筋はどうやって鍛えたらいいんですか?と尋ねてみた。先生の答えは、
「え?ただ歩けばいいんじゃないですか」
そんな!早く鍛えたいから聞いてるのに、と思ったが、よくよく考えたら先生は正しかった。ズボラな私がピンポイントで鍛えられる筋トレなんかするはずがなかった。
一方、歩き方指導に通い始めた理由はもうひとつあって、それは尿漏れなんであった。私に限らず、かなりの人は尿漏れに悩んでいると思う。いや、そんなに多くないのかな。どうなんだ?で、歩き方が改善されれば尿漏れも治るはずであった。
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道の先は朝熊山への登山道。一ヶ月に3000人くらい訪れます。標高は555メートル。
だが大阪に通っている間には大した改善は見られなかった。考えてみれば、まだまだ歩き方をマスターしていなかったから当然と言えば当然だ。尿漏れの不安がある私は日に何度もトイレへ行った。多いと午前中だけで5回も行った。漏れるのはいや、だから尿意があれば即座にトイレに行くことで防いでいた。それでも、なんか間に合わないときもあったからもう尿漏れ外来へ行こうかと思っていたくらいだ。
けれど、考えてみれば膀胱も筋肉。筋肉は鍛えねばならない。つまり、おしっこをちゃんと溜めて、膀胱を伸びたり縮んだりさせて柔軟性を保つ必要がある。そこに気づいた私はトイレへ行く回数を減らしてちょっとおしっこを溜めるようにした。膀胱の筋トレである。やってみると結構溜められる。そもそも私は飲食業だったのでそのころから尿を溜めるのは得意だった。やればできるじゃないか!だがもちろん、そんなことだけでは改善されない。ネットで調べれば尿漏れに効くという体操がいくつも紹介されている。仰向けに寝転がっておしりを上下させたりする体操だ。いかにも効きそうだけど、ずぼらな私がそんな体操を始めたところですぐにやめてしまうに決まっている。
それがある日、まったく尿漏れの心配をしていないことに気づいた。ウォーキングを始めてしばらく経った時、私は心配のため使用していた尿漏れ用の薄いパッドの使用をやめた。もうすっかり心配がなかったからだ。これはウォーキングで腸腰筋とその周辺の筋肉が鍛えられたからだと勝手に思っている。絶対にそうだ。
歩くときに腹と背中を意識し、そこから足を持ち上げるようにして歩く。早くは歩けないけど、代わりに歩くことが腹筋にもなる。腹の脂肪が薄皮を剥ぐように減ってきたのはベルトの穴で分かる。腹筋とかやりたくないからこれははぴったりの方法だ。尿漏れも改善する。朝から太陽の光を取り込むことでビタミンDも作れるし、体内時計もリセットされて睡眠の質もアップする。新鮮な空気が気持ちいいし、近隣の人に会えば情報交換もできる。歩きながら舌の体操をしたり、英語のポッドキャストを聞くこともある。とてもいい時間になっている。
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かくして、私は歩き方を覚えて日々40分程度の散歩を毎朝続けている。早く歩けば全然25分とかで歩けるんだけど、ゆっくりでいい。そのうちに足も鍛えたいと思ってきたら走ったりするかも知れない。今はまだできないけど。まあ、そんなこといってもADHDの私。どうせ続かない。いやいや続かなくてもいいんです。また始めればいいんだから。
ちなみにこのナミブ砂漠の動画、チャットで管理人の人とみんながやり取りしていて、結構ほのぼのします。英語も始めて1年経ったからこれくらいのやり取りだとちょっと分かるようになってきました。英語の話もまた書きます。ではまた!
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