まき

30歳半ばの未婚3児の母。 職業:ライター(某媒体で書いてます) 美味しいお料理とお酒…

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30歳半ばの未婚3児の母。 職業:ライター(某媒体で書いてます) 美味しいお料理とお酒、映画と旅とアートが好き 子育てのこと、新作映画、旅やら何やらごちゃ混ぜで綴ります。

最近の記事

【若者に届け、この映画!】政治バラエティー『パンケーキを毒見する』

政治なんて、他人事なんかじゃない! 一番届いてほしい若者たちに本作が届かない(だろう)のが歯痒くて悔しい。『東京リベンジャーズ』も『ジャングル・クルーズ』も面白いけど『パンケーキを毒味する』も最高に面白いんだから。全国民、特に若者たちに是非観てほしい。だって、君たち(私たち)の未来に大きく関係することなんだよ。真面目な話、本作が政治的圧力によって非公開になるんじゃないかと少し懸念している。 ふわふわで美味しそうだけど中身がスカスカなパンケーキのような菅政権、あなたも毒見い

    • 【公開待ってたよ!】男子6人の“へらへら感”が愛おしい『くれなずめ』

      旅先で出会ったもう二度と会うことのない人との何気ない会話、別れた恋人の香り、あの人が好きだった音楽、旧友が救ってくれた何気ない言葉。生きていれば何かしら、ふとした瞬間に過去のあれこれが鮮明に甦ることがある。過去は書き換えるべきだろうかーー。 本作は高校時代の帰宅部の6人の仲間たちの12年間を、現在と過去を行き来しながら、物語が紡がれてゆく青春ファンタジー。4月29日に公開予定だったが延期され、5月12日から公開された 友人の結婚披露宴で余興をするため5年ぶりに6人が集まっ

      • 【いずれ誰もが通る道】認知症と介護、親子の絆を描くヒューマンドラマ『ファーザー』

        本作に“希望”というものはない。介護や認知症といった問題に正面に向き合いリアルに描いているからこそ、胸にずっしりと重くのしかかる。しかし絶望の中にも僅かに優しさや愛も残した繊細な作品でもある。 誰しも平等にやってくるものが「老い」、遅かれ早かれ必ず訪れるのが「死」である。 しかしどのような老い方をしていくか、死んでいくか なんて誰にも分からない。 5月14日に公開された『ファーザー』は日本を含め世界30カ国以上で上演された舞台「Le Pere 父」を基に、老いによる喪失

        • 【挑戦するパパ、ママへのオマージュ】育児と仕事の両立の葛藤を描く『約束の宇宙(そら)』

          完璧な宇宙飛行士がいないように、完璧な母親(父親)もいない。 働くママが7割越えとなり専業主婦が絶滅危惧種になりつつある昨今、かつて日本に蔓延っていた“三歳児神話”はすでに崩壊しつつある。社会はワーキングマザー達が活躍できるような環境に整いつつあるも、地域や年齢層の高い世代からは働くママ達への理解がまだまだなのが現状(ちなみに、それぞれの家庭の事情や個人の向き不向きもあり、決して働くママを持ち上げているわけではない)。やはり子育てや仕事、自己実現との両立は想像以上に大変で、

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          ドイツ映画『水を抱く女』から見る女の執念の恐ろしさ

          美川憲一の『さそり座の女』 誰もが一度は耳にしたことがある曲でしょう。 いいえ私は さそり座の女 お気のすむまで 笑うがいいわ あなたはあそびの つもりでも 地獄のはてまで ついて行く 思いこんだら いのち いのち いのちがけよ この歌詞を見てあなたは重いととらえるか、いやいや、そんなもんでしょ、恋やら愛なんてものは、と思うか…。『水を抱く女』はまさに「さそり座の女」歌詞そのもの。西洋占星術でいう“蠍座”は水の星座のグループに属していて、愛が深い故に相手からの裏切り

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          下北沢の人々の小さな日常と恋愛を切り取った群集劇『街の上で』

          今作も今泉力哉ワールドが全開! 東京 下北沢を舞台に繰り広げられる 若者たちの恋愛や愛おしい日々を切り取った群衆劇。 小田急線の地下化に伴い再開発が進む下北沢駅周辺の2019年の姿を背景に写し込んだ本作の公開は、コロナ禍の影響により2020年5月公開予定が今年4月に延期された。 あらすじ 元ミュージシャンで古着屋の店員をしている青(若葉竜也)は人生で初めてできた彼女の雪(穂志もえか)に振られた。そんなある日、美大生であり映画を作っている町子(萩原みのり)から映画出演の

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