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第12章 言わないとやらない子との向き合い方〜親子関係と傾聴の力

子どもの学習サポートをする中で、「言わないとやらない」という悩みを抱える親御さんは多いです。言いすぎてしまうと子どもが反発し、言わなければ動かないというジレンマにどう対応すべきか困ってしまいますよね。


親子の関係や過去の接し方が影響することもあるでしょうが、ここで大切なのは「傾聴」と「適切な声掛け」です。焦らずに子どもを支え、自主性を育むためのアプローチを一緒に考えていきましょう。




はじめに:どうして親の言うことを聞かなくなるの?


子どもが親の言うことを聞かなくなるのには、いくつかの理由があります。まず、反抗期として、成長の一環である場合があります。自分の意見や意思を表現し始める時期に、親からの指示に反発しやすくなるのです。これは、子どもが自立し、自分自身の価値観を築くための正常な発達過程とも言えます。


また、親子関係やコミュニケーションの影響も大きいです。例えば、過度に指示的な態度や感情的なやりとりが続くと、子どもは親の話を聞き入れづらくなります。子どもは親の期待やプレッシャーに敏感ですので、厳しい言葉失望の感情を感じると反発することがあります。


それから、子どもの自主性の芽生えも関係しています。成長に伴い、子どもは「自分で決めたい」「自分の考えで動きたい」と感じるようになります。こうした自主性を尊重しつつ、親が適切なサポートを提供することが、親子関係をスムーズに進めるポイントです。


つまり、親の言うことを聞かなくなることは、成長の証であることが多いです。反抗期として受け入れつつ、コミュニケーションの質を見直すことが、良好な親子関係を維持するカギとなります。


1.傾聴の力:子どもの声を聞くことから始める

子どもが「やる気がない」と感じる場面でも、まずは傾聴が大切です。子どもがどんな気持ちや考えを持っているのかを知ることで、親子関係は少しずつ変わります。「なぜ宿題をしないのか」「何が難しいのか」を問いかけ、親がしっかり耳を傾けることで、子どもは「理解されている」と感じることができます。


たとえば、「どうして宿題をしないの?」と責めるのではなく、「宿題をしていて何が一番大変?」と、状況を共に考える姿勢を見せることがポイントです。これにより、子どもは安心感を持ち、やる気を引き出しやすくなります。


2.声掛けを工夫して自主性を育む

「言わなければ動かない」子どもに対しては、声掛けの方法を少し変えることが有効です。ついつい「今すぐやりなさい」と命令調で言ってしまうことが多いですが、これでは子どもが反発してしまいます。代わりに、選択肢を与える形で声掛けをすることで、子どもに「自分で決める」感覚を与えられます。


たとえば、「いつ宿題をする?」と問いかけ、子どもに時間を選ばせることで、自主的に動く機会を作ることができます。選んだことに対しては、しっかりとフォローし、行動を後押ししてあげることも重要です。


自主性を育むには、親がすべてを管理するのではなく、子ども自身に責任感を持たせることが鍵になります。


3.小さな成功体験を積ませる

すぐに大きな成果を求めず、まずは小さな成功体験を積ませることが大事です。宿題や勉強に取り組む時間を10分に区切ってみたり、簡単な問題を解くことから始めて、達成感を味わわせることが効果的です。


子どもが少しでも自主的に動けたときは、その行動をすぐに認めてあげましょう。「ちゃんとやれたね」「自分で決めた時間に始めたのはすごい」と具体的なフィードバックを与えることで、次の挑戦への自信を育てることができます。この積み重ねが、自主性を習慣化させる第一歩となります。


4.自然な結果を見せる

親が過剰に手を出しすぎることは、子どもの自立心を奪うことがあります。時には、やらなかった結果を自然な形で体験させることも必要です。


たとえば、宿題をしなかったことで先生に叱られたり、テストで良い結果が出ないなどの経験を通して、子ども自身が「やらなければ困る」と学ぶ瞬間が重要です。


このとき、親はあえて手を差し伸べず、子どもが自分で解決する姿勢を持たせることが大切です。失敗を通じて学び、次の行動につなげる力を育むには、親がすべてをカバーせずに見守ることも大きなサポートとなります。


5.ルーチンを作り、習慣化を促す

自主的に学習するためには、日々のルーチンを確立することが有効です。ルーチン化された生活は、子どもにとって「何をすべきか」が明確になり、次に取るべき行動を自然に予測できるようになります。


特に、学習習慣を作る際は、毎日同じ時間帯に勉強を始めるような流れを作ると、やるべきことに取り組みやすくなります。たとえば、夕食後の30分を復習タイムに設定するなど、生活リズムに学習を組み込むことで、自分で動けるようになるサポートができます。


まとめ:親の役割と長期的視点

「言わなければ動かない」子どもに対して、親が焦ってしまうことも多いですが、ここで大切なのは冷静なサポートと長期的な視点です。親は、子どもの小さな成功体験を支え、成長のペースに合わせて声を掛け、見守ることが重要です。時には、手を出さずに自然な結果を体験させることも、子どもが自立するための学びの機会となります。

過去の親子関係がどうであれ、今からでも改善できる余地は十分にあります。親子の信頼関係を深めながら、子どもが自ら動ける力を育てていくために、親としてできることを一つずつ積み重ねていきましょう。


自分自身を振り返ってみると、親の言葉に反発したことが、成長の大切なステップだったと感じる瞬間ってありますよね。子どもの頃は、その理由をなかなか理解できませんが、今はそれが自立心や考える力を育てるために必要な過程だったことがわかります。


親も子どもも、お互いに学び合いながら成長していくものです。その経験をもとに、子どもたちに適切なサポートができると良いなと私自身も忘れずにいたいと思っています。



朝ジュクの管理人

特におすすめなのが朝学習です。朝は頭がすっきりしており、集中力が高い時間帯です。学校に行く前の15分から30分を使って、苦手科目の復習や暗記を行うと、1日のスタートがとても有意義なものになります。


たとえば、前日に覚えた漢字や単語を朝に確認するだけで、その記憶はより定着しやすくなります。短時間であっても、毎日続けることで大きな成果が得られるのが朝学習の魅力です。日々のルーチンに取り入れ、子どもが自然と勉強に取り組む習慣をつけていきましょう。


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