第5章 受験期の親子関係が成功への秘訣
話し方を変えるだけで子どもの反応が変わる
受験や勉強が本格化する時期、親子間で「お母さんの話し方が嫌だ」と子どもが感じることはよくあります。
特に成長期の男の子は、自己主張や自立心が芽生え、勉強へのプレッシャーも相まって、親子のコミュニケーションがぎくしゃくすることがあります。
実はこの問題、子どもが発している大事なサインでもあります。
この記事では、親が意識して取り組める5つのアプローチを提案し、子どもとの関係を改善する方法をお伝えします。
1.感情を受け止め、共感することが大切
まず大切なのは、子どもの感情をしっかりと受け止めることです。彼らが「嫌だ」と感じている背景には、勉強や受験のプレッシャー、不安、ストレスがあるかもしれません。
お母さんとしては「何が嫌なの?」と聞くのではなく、次のように声をかけると、感情を引き出しやすくなります。
「最近、ちょっとイライラしているみたいだけど、何か気になることがある?」
「今、気持ちがすごく疲れてるのかな?何かお話ししてみる?」
こうした言葉を使うことで、子どもは自分の感情が理解されていると感じ、少しずつ自分の気持ちを話しやすくなります。聞いてもらえるだけで、子どもは安心し、心が軽くなることもあります。
2.言葉の選び方を変えてみる
親からの言葉に敏感な子どもは、命令的な言い方に反発しがちです。「なんでやらないの?」ではなく、「何から始めるのが良いと思う?」という言葉に変えるだけで、子どもは「自分が決めた」という感覚を持てます。
特に命令形を避け、選択肢を与えることで、自分の意志を尊重されていると感じやすくなります。
例えば、今まで「ちゃんと勉強しなさい!」とばかり声がけしてしまっていたのであれば、「今日はどんなペースで進めたい?」と言葉を変えて声がけしてみてください。
この小さな言葉の変化が、子どものやる気や態度に大きく影響します。
3.対話のリズムを変える
受験や勉強の話ばかりだと、どうしても親子間に緊張感が生まれます。そこで、勉強以外のこと、たとえば趣味や日常のちょっとした話題でコミュニケーションを取る時間を意識的に増やすことが重要です。
「今日学校で面白かったことってあった?」
「最近、〇〇にハマってるんだよね。△△はどう?」
「少し休憩して、一緒に散歩でもどうかな?」
勉強から少し離れたリラックスした対話を増やすことで、緊張感がほぐれ、親子の信頼関係が深まります。一緒にリラックスできる時間を作ることで、勉強の話もしやすくなるかもしれません。
4.成功体験を積み重ねる
勉強がうまく進んでいないと感じると、子どもはやる気を失いがちです。そこで、小さな成功体験を増やすことが重要です。
「今日はここまでできたね!」とポジティブに認めることで、自信を持たせてあげましょう。自分の成果を認められることで、勉強へのモチベーションも高まり、親の言葉にも前向きに耳を傾けやすくなります。
「この問題、解けたじゃん!すごいよ!」
「ちょっとずつでも進めてるのが本当にすごいね」
「この部分はもう完璧だから、
あと少しで全部マスターできるよ!」
こうした具体的な褒め言葉は、子どもに達成感を与え、勉強への抵抗感を減らす助けになります。
5.専門家の力を借りる
親だけで子どもの全てをサポートしようとすると、どうしても限界が生じます。子どもが親以外の大人の意見に耳を傾けやすい場合もあるので、塾の先生や家庭教師、カウンセラーなど、第三者の力を借りることも検討しましょう。
専門家の視点やアドバイスが加わることで、親子間のコミュニケーションがスムーズになることもあります。
まとめ 親も子も一歩ずつ
受験期は親も子も大きなプレッシャーを感じる時期ですが、重要なのは、親が子どもの気持ちに寄り添い、信頼関係を築いていくことです。お母さんが話し方や接し方を少し変えるだけで、子どもの反応ややる気が大きく変わる可能性があります。
子どもに「自分を信じてもらえている」という安心感を与えながら、日々の対話を大切にしていきましょう。少しずつ信頼関係を育み、成長のサポートをしていく姿勢が、受験という大きな挑戦を乗り越える力になるはずです。
朝ジュクの管理人
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朝の時間帯は集中力が高まりやすく、静かな環境で効率よく学習できます。また、朝早くから勉強を始めることで、1日のスタートに成功体験を積み重ねることができ、自己肯定感も高まります。受験勉強に向けて、親子で前向きに学習に取り組む習慣づくりとして、朝ジュクは非常に効果的です。
朝の時間を有効に使い、少しずつ学習を進めることで、子どもに自信と集中力を与え、親子で受験に向けた前向きな環境を作っていきましょう。