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48話 それから 二階のお部屋は事件後できる限り掃除をしていたそうだし、埃っぽさはないし…
47話 求め求められて いつものように昴さんと一緒に家で夕食を食べる。 会話は日常に関…
46話 漢字の先生 今日は月曜日だ。 日中、昴さんは軍部にお出かけとのことで不在だった…
45話 目が覚めて 目が覚めると、室内は想像以上に明るかった。 寝坊したかも……! そ…
43話 君を鬼にしないから 涙にぬれた視界に昴さんの顔がぼやけて見える。 「えーと……な…
42話 闇が闇じゃない 目を閉じて、寝ようと努力するものの全然眠くならない。 今日は…
41話 意識してしまう その日の夜。 今、部屋に私ひとりきり、おっかあの位牌を見つめていた。 昴さんは毎日この部屋で眠っているけど今はここにこない。 今夜も来るんだろうか。それとも来ないんだろうか。 どうも最近、昴さんの事を変に意識してしまう気がする。 口づけられたせいだろうか。きっとそうよね。 昴さんは華族で祓い師。私は孤児でしかも鬼の血を引いている。 あまりにも住む世界が違いすぎるし、差があり過ぎる。 「だから私は……そんな感情抱いちゃいけないよね」
40話 近づいていく 着物を仕立ててもらうことになった。 白地に紅いバラが描かれた着物…
39話 薔薇 秋の空は澄みきっていて、筆で描いたような筋雲がところどころに見える。 吹…
38話 お出かけの朝 お屋敷の掃除に洗濯、お食事の用意。 引きこもるようになったら私の…
37話 贈り物 あの後、昴さんは私の頭には触れたけれど口づけはしてこなかった。 十月十…
36話 戦いたい 昼近くになり昴さんが帰ってきた。 とし子さんや敬次郎さんと会話をして…
35話 守りたいから 昴さんが朝食を運んできてくれてそれを食べ、私はひとり、静かな部屋で…
34話 夢を見た 夢を見た。 私は小さくて、おっかあと一緒に暮らしていた。 『なんでおっとうはいないの?』 『一緒にはいられなくなったからよ』 そう答えたおっかあは少し悲しげだった。 でもおっかあはおっとうのこと、悪く言ったりしたことないなあ…… なんで鬼の子を生んだんだろう。 なんで、おっとうはおっかあを捨てていったんだろう。 ……なんで私は昴さんに会ってしまったのかな。 あの時あの場所で、昴さんに出会わなければ何も知らずに済んだのかな。 寝ながら頭が