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大正妖恋奇譚

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大正時代の架空の町で、身寄りのない奉公人の少女、かなめは祓い師を名乗る青年、昴と出会う。 孤独なふたりのじれじれとした恋愛ファンタジー
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#創作大賞2024

最終話 大正妖恋奇譚 48話

48話 それから 二階のお部屋は事件後できる限り掃除をしていたそうだし、埃っぽさはないし…

大正妖恋奇譚 47話

47話 求め求められて いつものように昴さんと一緒に家で夕食を食べる。  会話は日常に関…

大正妖恋奇譚 46話

46話 漢字の先生 今日は月曜日だ。  日中、昴さんは軍部にお出かけとのことで不在だった…

大正妖恋奇譚 45話

45話 目が覚めて 目が覚めると、室内は想像以上に明るかった。  寝坊したかも……!  そ…

大正妖恋奇譚 43話

43話 君を鬼にしないから 涙にぬれた視界に昴さんの顔がぼやけて見える。 「えーと……な…

大正妖恋奇譚 42話

42話 闇が闇じゃない  目を閉じて、寝ようと努力するものの全然眠くならない。  今日は…

大正妖恋奇譚 41話

41話 意識してしまう  その日の夜。  今、部屋に私ひとりきり、おっかあの位牌を見つめていた。  昴さんは毎日この部屋で眠っているけど今はここにこない。  今夜も来るんだろうか。それとも来ないんだろうか。  どうも最近、昴さんの事を変に意識してしまう気がする。  口づけられたせいだろうか。きっとそうよね。  昴さんは華族で祓い師。私は孤児でしかも鬼の血を引いている。  あまりにも住む世界が違いすぎるし、差があり過ぎる。 「だから私は……そんな感情抱いちゃいけないよね」

大正妖恋奇譚 40話

40話 近づいていく 着物を仕立ててもらうことになった。  白地に紅いバラが描かれた着物…

大正妖恋奇譚 39話

39話 薔薇 秋の空は澄みきっていて、筆で描いたような筋雲がところどころに見える。  吹…

大正妖恋奇譚 38話

38話 お出かけの朝 お屋敷の掃除に洗濯、お食事の用意。  引きこもるようになったら私の…

大正妖恋奇譚 37話

37話 贈り物 あの後、昴さんは私の頭には触れたけれど口づけはしてこなかった。  十月十…

大正妖恋奇譚 36話

36話 戦いたい 昼近くになり昴さんが帰ってきた。  とし子さんや敬次郎さんと会話をして…

大正妖恋奇譚 35話

35話 守りたいから 昴さんが朝食を運んできてくれてそれを食べ、私はひとり、静かな部屋で…

大正妖恋奇譚 34話

34話 夢を見た 夢を見た。  私は小さくて、おっかあと一緒に暮らしていた。 『なんでおっとうはいないの?』 『一緒にはいられなくなったからよ』  そう答えたおっかあは少し悲しげだった。  でもおっかあはおっとうのこと、悪く言ったりしたことないなあ……  なんで鬼の子を生んだんだろう。  なんで、おっとうはおっかあを捨てていったんだろう。  ……なんで私は昴さんに会ってしまったのかな。  あの時あの場所で、昴さんに出会わなければ何も知らずに済んだのかな。  寝ながら頭が