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#私の作品を見て2 なぜ札幌の人間が文学フリマ岩手開催記念アンソロジーに寄稿したのか ~文学フリマ岩手出店によせて~ ウ‐20にいます。

おつかれさまです。
文学フリマ東京の荷物の片づけ、月末のお金周りの整理と計算、散らかった部屋の片づけをしているうちに、あっという間にもう、文学フリマ岩手がだいたい二週間前になりました。
そんなわけで、文学フリマ岩手で出す作品について、語っていきたいと思います。

おおまかの出店内容は文学フリマ東京のときと変わりませんので、文学フリマ東京のときに書いた記事も参考にしてください。
Webカタログもすでに編集してありますので、こちらも参考になさってください。

さて、今回は、自分のブース、ウ‐20のほかに、もう一つ、私の作品が並んでいるブースがあります。
それは文学フリマ岩手事務局販売ブース(カ‐02)
毎年恒例の、文学フリマ岩手開催記念アンソロジー「イーハトーヴの夢列車 三号車」に、拙作(短編小説)『ANOTHER PERFECT DAY』を寄稿し、掲載していただける運びです!


このアンソロジーはとにかくボリュームも質も半端なく、こんな冊子に本当に私が参加していいの……?と今でも少しびっくりしています。
ほかの文学フリマではない、独自の取り組みだと思います。
何を買おうかなぁ?と迷った方はまず最初に手にしてみてもいい一冊ではないでしょうか。

郷土色が極めて強いアンソロジーの中で、私の書いた短編小説『ANOTHER PERFECT DAY』は、少し軽いものとして浮かんでいるかもしれません。でもそれが狙いでした。そもそも岩手出身者でも在住者でもない私に、ディープな郷土色つよつよの作品が書けるはずもないのです。
では、なぜ、書いたのか。
それは、北海道・札幌から一人で突然のこのことやってきた「異邦人」が見た岩手、文学フリマ岩手を描きたかったし、知ってほしかったからです。(作品の主人公は十勝地方から札幌に出てきたという設定ですが)
いきなりディープな郷土色の強い作品を読むのに抵抗がある人にも、本作ならきっと気楽に読んで楽しんでもらえるのではないかと思いました。

十勝に十八年住み、それから二十年以上札幌にいて、初めて岩手で数日間を過ごした感想は「懐かしい感じがする」「十勝に似ている」でした。
なぜかわからないけどあたたかくて、少し泣きそうになりました。それが私にとって初めての岩手でした。
会場の規模もちょうどよく、私みたいな誰も知り合いのいない、大手でもない、力のない個人参加のフラッとした頼りない人間でも、じっくり作品を見てくれて、東京よりも地元の札幌よりも多くの人が足を運んでくれて、作品を手に取ってくれて、購入してもいただけたのです。
これは何かの運命なんじゃないかと感じました。率直に言って、感動しました。
旅の直前に胃腸炎になって道中でも大変な思いをしましたが、失敗も成功も全部ひっくるめて素晴らしい岩手での日々を過ごせました。

そんな体験を踏まえて、主人公を私自身ではなく「地方公務員として働く男性」に設定して、書いてみたのが『ANOTHER PERFECT DAY』です。
タイトルからピンときた人もいるかもしれませんが、この主人公はブンブンサテライツ(BOOM BOOM SATELLITES)というバンドの大ファンという設定です。ブンブンサテライツのヴォーカリスト・ギタリスト、川島道行さんに憧れ、命を懸けて表現した姿に影響されて小説を書き始めた青年。潰されそうに忙しい日々の仕事の合間を縫って、川島さんの出身地である岩手で、自分の本当の力を知りたいと願い、文学フリマ岩手に初めて出店し、そのために初めてこの地に来た彼が見つけたもの、奮闘、新しい場所を描きました。

少しでも多くの人にこの作品が届きますように。
この作品集が多くの人に届きますように。
素晴らしい文学フリマ岩手になりますように。

最後に、私のブースの場所です。
今書いた文学フリマ岩手アンソロジーはこちらには置いていませんが、メインの作品が6作品、そろえてあります。
短編小説、中編小説、札幌での詩や文章作品の雑誌……
幅広くそろえてお待ちしております。
あなたの好みに刺さる作品が見つかりますように。

ウ-20にうまく辿り着いて来てくださいね!
少しでも多くの方と出会い、作品を見てくださり、それがお手元にわたることを願っています。

それではまた。

記事のトップの画像は、Twitterでの私のプロフィール写真を撮ってくださった札幌の大人気写真家・黒崎三眼さん @kurosakisangan のものです。

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朝伊ミチル
いつの日か小説や文章で食べていくことを夢見て毎日頑張っています。いただいたサポートを執筆に活かします。

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