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ライターなのに書けなくて絶望した話
パートから正社員になって、
最初の2週間はOJTということで
研修、研修、研修!というスケジュールでした。
デスクワークも初めてだし、
会社という会社に出社するのも初めてだし
なにもかも新鮮で、
初めての業界、初めての仕事内容で右も左も上も下も分からない!
通勤に車で1時間、その前に子どもの送迎でプラス30分!
でもどんなに通勤が大変でも、
入社から本当に1日1日が楽しくてしょうがなかったのを記憶しています。
新人研修の内容に
「社長が出版した書籍を読んで、その感想をドキュメントにまとめてください」という課題が出ました。
いわゆる読書感想文ですね。
とりあえず本を読みました。
ある程度読んで、与えられている時間も多くはないので
感想を書こう、と画面に向き合い、キーボードに手を置きました。
置くんですけどね、置いたんですけどね。
なぁぁぁぁぁぁんにも
浮かんでこないんです。
言葉が。
単語が。
文章が。
なんにも書けないんです。
確かにいま、私は本を読んだはずなのに
読んで、社長すごいなぁくらいは感じたはずなんです。
頭の中に何かしらの感情や感想は浮かんできたはずなんです。
でもね、なんにも
ほんとになんにも言葉が書けなくて、
出だしもどう書いていいか分からなくって。
30分経っても
1時間経っても
2時間経っても
ぜんっぜん文章にならないんです。
何文字以上書きなさいとか言われてるわけでもないのに。
ぜんっぜん進まないんです。
さすがの研修担当の方にも
「感想文にそんな時間かかる?汗」
と言われました。
私が聞きてぇよ…
この時、私は本当に絶望に近いものを自分に感じました。
私、いままで頭を使ってなかったんだなって。
なんか泣きそうになっちゃった。
いかに思考停止して生きてんだって。
そりゃ息苦しいよね。
自分で自分の首を絞めているような。
結局、頭を使ってないから他者の言いなりなんです。
自分で考えることを諦めて、誰かが言っていることに乗っかって。
夫が言う幸せの定義に乗っかって。
いやだなぁ、私はこうなのになぁ、とか感じても
思考を停止させちゃってるんで、
ロボットみたいなもんで、適当に返事して
相手が望んでいることを淡々とやるだけの日々。
そんで、私の望む現実じゃなかったら
ただ文句を言う、ただ愚痴を垂れ流して、
相手のせいにして。他責思考なんです。
いつからか感情を殺して、押し込めて
見なかったことにして、
「私」というものがなくなっていた。
どうにかこうにか、予定より時間をオーバーしながらも
新人研修の感想文は書き終えました。
稚拙な内容だったかも。
どんな内容書いたかもう覚えてないけど。
私、文章書けないんだなぁ。
この仕事、ライターという職業なんだけど(笑)
絶望したことで、そんな「気づき」というのがあって。
この日を境に、
たぶん少しずつ、頭を使えるように
少しずつだけど自分を取り戻していったような感覚もあります。
退勤前には日報を書く習慣があって、
それもやっぱり人より時間がかかっていた気がするけど
ものすごく頭を使うトレーニングになっていたと思います。
頭を使っていなかったというより
自分の感覚や感情や感想といった感じたことを言語化するというスキルが
びっくりするほど持ってなかった。
やってこなかった。
抑え込んでた。
心で感じたことを脳を使ってアウトプットすることができなかった。
心と脳と身体があまりにもバラバラだったんですね。
言語化することなんて、いままでやってこなかったもんだから、
仕事を終えて、子どものお迎え行って、家に帰って
なんやかんや家事して、寝かしつけするときには私も一緒に寝てました。
もはや気絶してました。
気が付いたら朝6時とかで。
まだ、家事終わってないのに!
もう朝ごはん作って出勤する支度しなくちゃ!!と。
土日も眠くて眠くてしょうがなくって
子どもたちは起きてるけど、私だけ起き上がれなくって。
お昼過ぎまで寝てました。
とんでもなくエネルギーを使っていたんでしょう。
自分の気持ちを言葉にすること
簡単なことのようで、私にとってはとても難しい。
大人になるにつれてどんどんできなくなっていました。
私の場合は子どものころから、自分の気持ちを誰かに伝えるとか
私はどうしたい、とかそもそも伝えるのは苦手でした。
どこか自分の気持ちはふわっとしたものが多くて
あっちとこっちと定まらない視点のなか、生きていたような感じ。
土星のコンジャンクションが多い配置のせいか
何かにつけて「しっかりしてるね」「落ち着いてるね」「安定感あるね」
なんて子どもの頃から言われてきました。
人々のその言葉通りに生きないといけない気がして、
少し無理をして生きていることもあったかもしれません。
ライターになりたくてなったわけではなく、
たまたま、そういう職に就けただけだと思っていました。
でも「書くこと」というのが、いかに自分にとって重要なことなのか
いまなら、よくわかるようになりました。
もう、書くしかない。
こんな自分のことばっか書いてもしょうがなくない?とか
需要ある?とか考えるのですが、
書かないとダメ!って啓示を年末に受けてしまった。
書くしかなくなっちゃった。(ていうか仕事もないし…)
ちょっとずつやるべきことの形が見えてきて
どうやったら他者にこれが伝わるのかな?と考え続けています。
試験的にモニターをそろそろ募集してみようとも考えています。
こわいけど。
これええやん!
ていうのと
いや、まじで需要あります?
って、ずっといったりきたりしてる。
あと少しで、、、募集に踏み切れれば;;