【北陸工場30周年】アサヒ飲料の生産技術の結晶!?
アサヒ飲料北陸工場は、おかげさまで30周年を迎えました。
主にコーヒーを製造する北陸工場では、これまで安全・安心な商品を届けるためのこだわりのノウハウを培ってきました。
30年の歴史の中で、技術をアップデートしながら商品を製造するだけでなく、重要な資源である水を守るための水源地保全などに携わってきました。そこで今回は、これまでの取り組みと今後に向けての想いについて、工場長をはじめ操業開始当初から働く社員にもインタビューしてきました!
【プロフィール】
進化を続けてきた30年
――北陸工場について教えてください。
宍戸 1994年に竣工した工場で、本年(2024年)でちょうど操業30周年を迎えました。主に缶コーヒー「ワンダ」を製造しており、当社におけるコーヒーの主力製造拠点です。自然豊かな入善町で、黒部川扇状地の地下水を恵みとして、安全・安心な商品づくりをしています。
――工場の中で、北陸工場ならではの珍しい技術や施設や、少人数ならではの特徴や習慣などはありますか。またその技術が何のため、どんな背景で生まれたか教えてください。
宍戸 コーヒーの主力工場のため、SOT缶(ショート缶)やボトル缶のどちらの製造もできるように、包装工程一つに対し、二つの充填機・巻締機を有する兼用ラインとなっています。また、北陸工場からの製品輸送は、当社の中でも鉄道・船舶輸送の比率が高く、環境負荷の低い輸送手段へのシフト(モーダルシフト)が進んでいる工場でもあります。そして、省エネ・効率化に関する幅広い提案を全社員から年1回募集しています。この中から効果・実現可能性などを踏まえて分類し、計画的な改善活動につなげています。
藤谷 小規模・少人数だからこそ一体感があり、何かあれば部署関係なく協力して取り組む風土が特徴であり強みでもあります。
朝倉 ほかの工場よりも少人数であるため、管理職と現場メンバーは、毎日顔を合わせる機会があり、コミュニケーションが図りやすい環境で風通しの良い職場だと感じています。
地域とともに豊かな自然を守る
――工場を北陸に建設した決め手や当時の想いがあれば教えてください。また設立後、入善町での消費量など変化や反応はありましたか?
宍戸 入善町は北アルプスを源流とする黒部川扇状地湧水群のある土地で、環境庁指定の「名水百選」に数えられる屈指の水質と豊富な水量から、飲料工場には最高の場所です。また、ほかにも多くの候補地があった中、入善町には大変熱心な誘致活動をいただき、当社の大ファンになってくれたのも決め手です。工場進出が決まった年の入善町のアサヒビールの消費量が爆発的に増えたというエピソードもあります。
――水を守るために北陸工場で行っている活動はありますか。
宍戸 私たちが利用させていただいている地下水の水源地に関連する黒部川流域左岸の宇奈月町下立(おりたて)で、水を育む森の保全活動を行っています。当社の水源地保全活動は、2017年にここ北陸工場から始まりました。下立の森では植樹や間伐、雑草刈り、水場づくり、子どもたちとのきのこの植菌体験などを地域社会の皆様と一緒に活動しています。
※7年間で地域からの延べ参加者154名(うち小学生以下89名)
――地域の人とのつながりや環境保全など、製造以外のことを目的として北陸工場が行っている活動があれば教えてください。
宍戸 地域の方々に愛される工場を目指して、入善町と連携してさまざまな取り組みを行っています。地域イベントではブース出展を通じて、当社製品のサンプリングや工場での取り組み事例を紹介しています。今年は「おいしく楽しく食べて健康に」をテーマにしたイベントがあり、そこで「カルピス®」のディップ等を使ったスティック野菜の試食を行ったところ、大好評で「カルピス®」が料理にも使えることを多くの方に知ってもらいました。
また、入善町と一緒に、子どもたちの冬の寒さに負けない体づくりにつなげることを目的に、「守る働く乳酸菌W」(※)を町内の保育園から中学校の園児・児童・生徒に配布する取り組みを2017年から行っています。子どもたちからも「学校に来るのが楽しくなった」などすごく喜んでいただいており、今では入善町で多くの方が知っている人気商品になりました。
他には、環境面でも入善町と連携し、地元海岸での海洋ごみ拾いなど町内の清掃活動も続けています。
(※)現在は「PLUSカルピス® 免疫サポート」にリニューアルされています。
地域の特性を生かし水の価値を多くの方に伝える
――北陸工場の存在を通して、100年後どんな未来にしたいか教えてください。
宍戸 日本を代表する美しい扇状地の景観、豊かな自然、清冽(せいれつ)な地下水はこの地域の宝物です。北陸工場の存在意義を高め、全国の皆さんにこの地域の良さと水の価値をもっと知っていただけるような商品づくり、地域貢献をしていきたいと思います。
そしてこの素晴らしい宝物を次世代に変わらず引き継いでいきたいです。それが当社の社会との約束だと思っています。
藤谷 美しい自然、きれいな地下水が100年後も変わらず身近にある未来になればいいなと思っています。そのためにアサヒ飲料として、北陸工場としてできることをこつこつと続けて、そんな未来に少しでも貢献したいと思います。
朝倉 北陸工場の主力商品であるコーヒーに誇りを持って、安全・安心な品質であることはもちろん、おいしさに磨きがかかった商品を製造していきたいと思います。そして、100年先も変わらず、皆さんに1本でも多く手にしていただけるような商品を提供していきたいと思っています。
――ありがとうございました!
生産技術の歴史もご覧ください
事業成長には生産技術の進化が不可欠です。100年ブランドを持つ当社では、生産技術の歴史において「当社の生産技術における事業成長のポイント」となった3つのエピソードを、今回ショートストーリー化しました。100年以上続く当社の商品の歴史は生産技術の歴史でもあり、その背景には生産者の挑戦の歴史があります。
当社の公式HPに掲載していますので、ぜひご覧ください。https://www.asahiinryo.co.jp/entertainment/asahiinryohistory/ourfactory/