要約とかなんとか#2『カイタイ新書』
現在、世の中は成熟社会の真っ只中。そんな時代では短期的なキャンペーンのような単発の仕掛けは持続せず、それが終われば売上は下がっていきます。
著者はこれを解決するために
企業は新しい商品ではなく、新しい習慣を作る。
「習慣化」こそ、これからの時代における最強のマーケティング。
という考えを主張しています。
歯を磨くことや土用の丑の日にうなぎを食べるように、
習慣が日常に浸透していけば、商品は長く購買してもらうことができます。
ピーター・ドラッカーは「マーケティングの理想は、販売を不必要にすることだ。」と語っています。このように習慣化させることが1番の理想と言えます。
では、ここからは習慣について掘り下げ紹介していきます。
習慣化について
『Habits in Everyday Life』という論文によると日常行動の40%以上は習慣であったそうです。ということは、人間は何も考えず、ストレスなく行動したい生き物と言えます。習慣化すれば無意識に行動するのでストレスフリー。また商品の購入も出来る限り習慣化したいと思っているのではないでしょうか。特にシャンプーや歯磨き粉といった調度品では。そのためサブスクのような定額制サービスも今やなくてはならないものです。
ここまでで、習慣化させることのメリットを予想できると思いますが、
そのうちの一つをご紹介させていただきます。
それは「マーケティングコストを抑えれる」こと。
従来の新規顧客獲得のマーケティングでは、企業から生活者に購入を促す短期的な広告がメインになりますので、年に数回企画するだけでもコストがかかります。しかし、持続的なマーケティングである「習慣化」は成功すれば生活者が能動的に購買するため、高い費用対効果を生む可能性があります。その分、顧客からの信頼を維持しなければ習慣化されることは疎か、
全て水の泡になってしまうという、コントロールの難しさのデメリットもあります。
これまで100以上の習慣を分析、発信してきた著者によると習慣は4つに分類されます。
1.成長 2.不満解消 3.快楽 4.不快解消
この4つです。詳しくは本書を読んで理解深めていただきたいと思いますので割愛します。ページでは56ページからです。
習慣化のフレームワーク
ここからは習慣を作り出す方法について説明していきます。
習慣化にはPACフレームを使います。
予測(Prediction)、設計(Addictionを設計)、拡散(Conversation)の3つ。
・予測(Prediction)
習慣の予測は単純明快で、今世の中で起きているトレンドが今後、習慣になりそうか否かを長期的に分析し、盛り上がっている本質的な理由を探ること。これを継続的にすることによって時代に合わないマーケティングをする可能性が減り、変わりつつある常識をいち早く感じ取ることできます。特にSDGsは少しのミスで企業の足元をすくわれることがあるので、時代に合わせた価値観を知る必要があります。しかし、これは言い換えればビジネスチャンスとして生かせると言えるのではないでしょうか。
習慣の予測ですが、気を付けなければならないことがあります。
”点” ではなく ”線” の時系列変化に着目する
盛り上がりを見せるトレンドの前後の変化に注視。そうすることで、
今後どのような習慣が盛り上がりそうかを根拠を持って予測できます。
・設計(Addictionを設計)
習慣を設計するステップは3つあります。
①習慣化コンセプト
理想は発見したインサイトに応えるコンセプト。
②習慣化ループ
ターゲットを決め、彼らがどのように行動し継続的に購入してもらいたいかを視野に入れた仕組み作り。
③習慣化4Pアクション。
コンセプトとループを踏まえて従来のマーケティング法である4P視点で広めていく方法を決めます。
・拡散(Conversation)
習慣を拡散させる考え方や方法は、簡潔に言えば、まず1から10で初め、
その後10から100に挑むです。詳しくは172ページからご覧ください。
基本的には佐藤尚之さんのファンベースに類似する点が多くありました。
ですので、ご興味のある方はそちらもご一読いただければ理解しやすくなります。
習慣化はハイレベルな知識や技術が必要だとつくづく感じました。事例の分解をして習慣化させるまでの仕組みを体にインストールしていきたい。
佐藤尚之さんの著書でも、本書でも相似する点が多々あり、
それらはデジタルマーケティングにおいて大切だということだろう。
あとは、机上の空論にならず実践で使いこなせるようにトライ&エラーを
続けていく。
本書
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