見出し画像

소나기(夕立)を再び手に取った日



明日からまた更新出来ない日々が続くかもしれないので、元気がある内にせっせとスマホに打ち込まなくては。

以前「海外の本を原文で読むこと」について投稿したら、思いの外読んでくださった方が多かったようだ。



今回はその後日談。

以前の記事では確か、「ソナギ」という韓国の国民的物語を読むのにとても苦労している、という事を言っていたはず。
そして3級の試験勉強の最中には全くこの本に手を触れず、数ヶ月ほど完全放置状態が続いていた。

教科書にも載る程有名らしい。


そして試験が終わった。
清正した気持ちの中に、実はほんの少しだけ懸念していた事案があった。
終わったという事は “本を読まない理由” が無くなるわけで……。

思い出せ、私。

お主は言ったな。「試験終わったら読もうっと〜」と。そうやって何冊買った。韓国語の本(原文)を。電子書籍の星の王子様とか、コウケンテツさんのエッセイとか。

韓国語と日本語が載っている大変なお役立ち小説


何一つ手をつけていないというのに、更に追加してこの「ニューヨーク製菓店」まで買ったな。お主は何やっとるんだ!

何より先生が現地で買って来てくださった「ソナギ」がまだ序盤で終わっているじゃないか!
さぁ、やるんだ。試験という免罪符はもう君には無くなったのだよ。やれ。読め。読むんだ朝霧ぃー!!

と、もはやこのブログの名物となった「喝」を自分に入れまくり、ようやく再び手に取る事が出来た。布団に転がってダラダラ適当に読むか、という所までやる気を引き出せた。(喝足りない疑惑)
そして時は来る。
寝る前に渋々本を手に取り、パラパラと前回読んだ所はどこだっけと探す。何となくここか?というページをぼんやり眺めると、勿論変わらず難しい表現や単語があるにしても「あれ?何か……前より読めるな」という現象が。
そう、3級対策の勉強がここにして活きてきたのだ。わー。ちょっと感動。

以前は本当に一つ一つの単語を調べないと読み進められなかったのだが、現在はそれが明らかに減っている。あ、この単語こないだやったわ。みたいな感じで。
本当にわからない単語だけ何個か調べれば良いので、読むペースが少し上がったように感じる。
その甲斐あって、残りあと5ページといった所まで来たのである。

今読んでいる所は、この物語の核となる部分を経て、これから結末にさしかかろうとしている重要な部分だと思う。
だのに。だのに何故。
ここで私の悪いところが出てきてしまう。
個人的に話しの流れが繋がりにくいページを厳選して翻訳をノートに書くのだが、そのページは恐らくかなり重要な部分なのに韓国の文章の構成というか、単語の並びが日本では理解し難い構成というか。
だからこそなのか、自分で流れを組み替えたり、日本で適した言葉への置き換えを考えている内に、どうしてもついつい面白くしてしまう癖が……。良くない。わかっている。これは非常に良くないって、よくわかっているのに……!

軽く例を出すと「突然水が勢い良く噴き出した。目の前を塞ぐような赤黒い泥水が……」みたいな文章を、「二人の前に突然けたたましく水が噴き出す。それは視界を遮るほどに、不気味な赤黒い泥水が襲いかかり……」という“大冒険もの”を錯覚させる仕上がりにしてしまい、後から作者に申し訳なくなってしまうのだ。(注:「ソナギ」は切ない恋を描いた名作です)

わかっているなら最初からやるな。と思うけれど、まぁどうせ自分しか読まないしなー。と開き直る自分もいる。翻訳って大変な作業だから、少しでも自分が楽しい方向にしないと続きそうにないという面もあったり……うっ……苦しい言い訳。

あ、そうそう。
先程貼り付けた画像の「ニューヨーク製菓店」。
これも試験後に少し読んでみたら、これがびっくり。これは現代の物語なのもあり、めちゃくちゃ読み易いのだ!きっとこの本は読み始めたら割と早く読み終えれると思う。
古い表現と言葉満載の「ソナギ」が如何に翻訳が難しいかがよくわかった瞬間だった。

ここまで打ち込んで率直に自分に対して思った事がある。
「必死に韓国の小説とか読もうとする割には、日本の小説は全然読まないんすね」というワードだ。
うーん。それが、なかなか日本の本を読もうと思えないという謎の現象があるから困っている。元々小説はあまり読まないしな……。
きっと「はて?」を解読していくのが好きと言うか、意外と翻訳が好きなんだと思う。だからいつまでも会話力が上がらないんだぞっていう。

しまった、重要な事を忘れていた。

소나기(ソナギ)を読んでいて感じた事は、表現の瑞々しさ。色彩が豊かと言えば良いのだろうか。特に散々冒険ものに仕立て上げた、上記の水が噴き出す辺りは目の前に情景が現れて惹き込まれてしまった。
少年と少女の心の揺れも繊細に描かれていて、まだラストまで読んではいないが、国民的な物語という事がわかる気がしている。

出来る事なら全て翻訳して紹介してみたいが、著作権的の事がよく分からないのと、多分若干面白くなってしまう予感がするので絶賛自粛する。

それでは今回はここまで。
読んでいただき、ありがとうございました!


おまけ)ソナギと言えばseventeenのウジさんが制作した同タイトルの曲がめちゃくちゃ良くて、当時はよく聴いてました。I.O.Iのも、プデュのソナギも泣ける。そう、私はK-POPをこよなく愛すおばさんなのだ。


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?