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インソムニアのともだち
身体が火照って眠れない夜
両側から顔の下へ手を入れて
一つ、二つ、三つ、四つ、冷たいつるりとした感触を弄ぶ
愛を知らない私の枕は
綿ではなく
羽でもなく
白い碁石がつめられている
碁石は清潔な硬さで
私の理想の死の姿
自分の歯の滑らかさを舌で確認しながら
碁石と碁石を噛み合わせ
朝になったら
私の身体は蒸発して
丸く研磨されていた歯は碁石と混ざり合い
明後日には質屋に売られて
いつか運が良け
余暇のさらに余った暇に
取りこぼしたものたちを
ひとつ、ひとつ、拾って
あちらのはカラスに、
こちらのは野良猫に
突かれて、転がされて
欠けてしまって
無視しろよって言われて
それが大人なんだと思ってたから
ずいぶんと
待たせてしまった
こんなに黄色くなってしまって
部分的には茶色くなってしまって
それでも君たちは
僕だけのもの
あちらのはあの子に
こちらのは彼らに
あげてしまったと思っていた
あげることなど出来な