asaga yoru
不眠症の解消のためにしたことをまとめていきます。
洞窟に住む人と海辺に住む人との往復書簡
詩 (朝賀よる) イラスト (川口らりさ) 空中に泳ぐ散文と、それを拾った絵と、海と、コンビニと、トイレ。
意識がない時に考えていること
お久しぶりです。眠れてますか? 今日は呼吸をする。ということを試してもらいたいと思っています。呼吸なんて生まれてから今日まで毎日してるわとお思いでしょうが、これが自律神経とかなり関係が深いものなんですね。呼吸は心臓が動くのと同じように24時間365日、意識があろうとなかろうと生きている限りずっと続けられています。そのようにオートマティックでありながら、自分でコントロールできる動きです。 そういえば生きるという言葉に息が入ってるのもそういうことなのかしら。いいことが言える人
絶望に取り憑かれてしまうことを、遠くに輝く星を見ていて思いました。 (以前から思っていた事だけど、このタイミングで出す事で誰か傷ついてしまったならごめんなさい。でも届いて欲しい人もいるので出します) 本当に、人間はカメラに似ていると思う。神様は自分に似せて人間を作ったというが、人間は自分に似せてカメラを作ったのだろうか。 カメラがそのレンズに集めた光でこの世のイメージをボディに映し出すように、私たちも神経を使って集めた情報を脳で組み立ててこの世を作ります。人間がニュートラ
明け方、暗闇で火花が散るのを見た。 あれは君がカーブを曲がるところ。 目を閉じて耳をすます。 双眼鏡では届かないけど、見届けたいと思っている。 ベランダに光の音。 君が手放したものたちが水滴になって何か言っている。 たぶん祝福を 君が回している車輪に。 一つは過去のこと、もう一つは未来のこと。 君は今のこと。 君は切実に、たまにふざけながら 君はスマートに、だけどもつれながら 美しい涙を浴びて、それを涙のようには扱わない。 君に勇気はいらない、真実だけでいい。 君のキャ
丘の上の産毛がさやさやと泳いでいるのを見て風が吹いていることを知った 私は小さな虫で 紙飛行機に乗って旅をする 簡単な紙飛行機は スイスイと空気を割って進み 何を見ようかと手帳から顔を上げる 彼女の掌の中 瞬く火花の言葉や 朝露の中で 丸まって回る虹の目つき 蝶の舌に残る 淡い紫陽花色したジュース ヤカンから出る湯気を 優しく形取る光 まばたきをしたすきに 消えてしまう美しさは 小さく 儚く しかし宇宙全体にあふれていて いつでもそれに気がつくと とんでもない所に来てし
こんにちは。元気にしてますか。 悲しみや憎しみ、不安や孤独感、無価値感、罪悪感に苛まれてしまう時、眠れないどころではないですよね。 夜は特に気持ちが暴走しやすくなります。 頭が負の感情で一杯になった時、まるでその感情が自分自身のような気がしていませんか。あるいは、そのように感じる心こそが自分だと思っていませんか。 心は自分ではありません。心は脳です。感情は脳が下した判断を伝えている信号です。感情は移り変わります。怒ったり泣いたりしていない平和な気持ちの時のあなたもあなた
身体が火照って眠れない夜 両側から顔の下へ手を入れて 一つ、二つ、三つ、四つ、冷たいつるりとした感触を弄ぶ 愛を知らない私の枕は 綿ではなく 羽でもなく 白い碁石がつめられている 碁石は清潔な硬さで 私の理想の死の姿 自分の歯の滑らかさを舌で確認しながら 碁石と碁石を噛み合わせ 朝になったら 私の身体は蒸発して 丸く研磨されていた歯は碁石と混ざり合い 明後日には質屋に売られて いつか運が良ければ こちりと碁盤の上に並べられる そんなことを想像すると なんだか安心できる
こんばんは(こんばんは) 静かな夜ですね(月がいないんでね) 波も全然たっていないですしね(灯台守も今夜は熟睡しているでしょうね) それはなんですか(これは星の子です) 獲りにきたの?(いえいえ、放しにきたのです) お仕事ですか?(いえほんの道楽です) ずいぶん数が減ってるみたいですものね(自然に消えたものも多いし、いまでは死ぬ人がほぼいないのでね) 死んだ人が星になるのですか?(人魚は違うのですか?) 人魚は泡になります(美しいですね) ふふ(ふふ) 星の子は人の魂ですか?
あなたの瞳の中で泳ぐ魚はなんですか 小さな波をたてて臆病そうに泳ぐそれは 故郷の海にそれは返せるものなのでしょうか 邪魔だといっているのではありません そんな我儘は言いません どうか目を伏せないでください あなたの美しい虹彩のゆらめき 名前をつけているのですかそれに 誰にも発音できない名前を 故郷の家にはまだ電話は通じるのでしょうか いえ何も用はないのですが あなたと過ごしたテトラポッドの隙間 今も変わらずにあるのでしょうか ねえそれは鏡の中でどのように動くのですか
取りこぼしたものたちを ひとつ、ひとつ、拾って あちらのはカラスに、 こちらのは野良猫に 突かれて、転がされて 欠けてしまって 無視しろよって言われて それが大人なんだと思ってたから ずいぶんと 待たせてしまった こんなに黄色くなってしまって 部分的には茶色くなってしまって それでも君たちは 僕だけのもの あちらのはあの子に こちらのは彼らに あげてしまったと思っていた あげることなど出来ないのに ずいぶんと長く 待たせてしまった あの時のあの気持ちは 甘苦い木の実の
和尚さん やさしく晴れた春の日に お鈴にご飯をてんこ盛りにして ひとりぼっちで食べてたわ 昨日な、ごっつぅごつい空飛ぶ円盤が 町中の皿ぎょうさん吸い込んで飛んでかはった そんな話を花にして ぽりりと素直に咀嚼された浅漬けに 野菊は白くて可愛い顔を 素知らぬ顔してむけていた
今日は、トーストを焦がしてしまった コーヒーもあまり美味しくなくて 8回もエクセルがかたまり 10時にストッキングが伝線したけど ロッカーに予備は入ってなかった 補充している最中に コピー用紙で手を切り ふと目を離したすきに 上司が部下と駆け落ちをして 3時のケーキには犬歯が入っていた 窓の外は夕陽で燃えていた 遠くで鐘が鳴っている 気がする ホワイトボードが大きな音をたてて落ちる 営業は帰ってこないだろう 今となっては靴擦れはすっかり治ったけれど あなたにこん
夢の中でずっと、私は起きていました。 街灯の下でずっと、あなたが眠るのを待っていました。 白いものがちらちらと、光の輪郭を見せるので、 雪かな、と思ったのですが、 それは、まるく膨らんだ花がはらはらと、 散っていく姿でした。 細い枝は三羽のカナリアにゆらされ、 まるで手を伸ばせばあなたの髪に触れそうな香り。 カナリアたちは、 ほうしゃれいきゃく。 と、鳴いて、黄色い体を闇の中へ溶かしました。 私の爪先は冷えて、かたくなってしまうので、 マーチの足踏みをしながら、 目の
橋の上から眺めていた 弦を押さえている静かな力 タバコのような指 火をつけたら どんな香りで煙るだろうか あおいあまい にがい 鴨川には誰もいない 橋の下は風が吹いていた 弦を滑る静かな力 かじかんでくる指 火がつくまで 歌い続けられれば 空が白んで来て あかあおきいろい 鴨川には誰もいないけど このまま明日も
"1975年に出版された『谷川俊太郎の33の質問』から3つの質問を選び、新たに「0.3の質問」を追加。さて、あなたの答えは?" 2018年1月刊行(ナナロク社)の『こんにちは』という本から、「3.3の質問」。 ・Q1 前世があるとしたら、自分は何だったと思いますか? 空気。 ・Q2 もし人を殺すとしたら、どんな手段を択びますか? 好きな人なら手で首をしめる。嫌いな人なら矢。 ・Q3 宇宙人から<アダマペ プサルネ ヨリカ>と問いかけられました。何と答えますか?
前回は(睡眠に限らず人生において)自分で自分を責めてしまうのは無意味だという話をしたのですが、他人への怒りによって交感神経優位になってしまい眠れないという場合もあるよなと気がついたので、その場合の話をします。 他人への怒り、私は全くそのタイプではないのですが、それをばねにして何かを成し遂げることが出来る人もいらっしゃると思うので一概にいけないものとは言えません。何かに対して嫌だと思うことは、裏を返せばそうじゃないことはあなたの望みと言えるので、何を自分が求めるのか、自分が望
前回写真をアップするのを忘れてしまいました。毎回本文とは関係ない私の日記フォトです。 ======================== 眠る前、いつも不安な気持ちに襲われて眠れなくなってしまうときは、いっそのことベッドから抜け出して何が心配なのか書き出してみましょう。 あなたの心配事は、なんですか。仕事のこと、家族や恋人のこと、お金のこと、試験のこと、将来のこと...? もし、運よく解決のためのアイデアが思い浮かんだらそれも書き込んでおきましょう。思いつかなくても構いま